タイミング法

月経周期に合わせて通っていただき、超音波検査で卵胞の育ち方を見ながら、性交のタイミングをご案内します。これから不妊治療を始める方が、はじめに選ぶことの多い治療です。
タイミング法とは
どのような治療ですか?
超音波検査などでいつごろ排卵しそうかを見て、性交のタイミングをご案内する治療です。
妊娠するには、排卵の前後の限られた時期に性交のタイミングが合う必要があります。タイミング法では、超音波検査で卵胞の育ち方を見ながら排卵の時期を推定して、そのタイミングをご案内します。
体への負担が比較的小さいので、はじめに選ぶことの多い治療です。経過を見て、人工授精などをご相談することもあります。

超音波検査の装置
どのような方が
対象になりますか?
妊娠を希望されていて、これから不妊治療を始める方の多くが対象になります。
対象になりうる方妊娠を望んでいて、初めて不妊治療を考える方。月経周期が比較的規則的な方。これまでの検査で大きな問題が見つかっていない方。
他の治療を先にご案内する場合卵管の状態や精子の状態から、タイミング法では妊娠が難しいと考えられる場合。年齢やこれまでの経過から、他の治療を先に始めたほうがよいと考えられる場合。
当てはまるかどうかは、診察と検査の結果を見て決めます。迷っているときも、一度お問い合わせください。
この治療でできること
できないこと
タイミング法でご案内できるのは、排卵の時期です。
できること超音波検査などで卵胞の育ち方を見て、いつごろ排卵しそうかをご案内できます。
体への負担が比較的小さいので、はじめの段階から選べます。
通った周期の経過は記録に残るので、次の治療を考えるときに見返せます。
できないこと・限界卵管の通りや精子の状態など、タイミングを合わせるだけでは変わらないことがあります。これらは検査で調べます。
当院からその効果をお約束することはできません。効果には個人差があります。
通院の日は排卵の時期で決まるので、ご都合のよい日を選んでいただくのは難しくなります。
何周期か続けても経過が変わらないときは、人工授精など次の方法をご相談します。切り替える時期は、経過を見ながら診察でお話しします。
どのように
進みますか?
月経が始まったら来ていただき、超音波検査で卵胞の育ち方を見ながらタイミングをご案内します。
月経が始まったら受診してください。まず、体調と今回の周期の様子をうかがいます。
卵胞の育ち方から、いつごろ排卵しそうかを見ていきます。何回来ていただくかは育ち方しだいなので、そのつど次の来院日を決めます。
排卵が近づいたら、その時期をご案内します。同じ日に検査や処置をすることもあります。
次の月経のころなどに、その周期がどうだったかを一緒に振り返ります。
通院の回数と
期間はどのくらいですか?
1周期のあいだに、月経が始まったころ・卵胞が育つ時期・排卵のころ・そのあと、という区切りで通っていただきます。
卵胞の育ち方は人によって違うので、次に来ていただく日は1回ごとの診察で決めます。
体調と周期の様子をうかがいます。同じ日に必要な検査をすることもあります。
超音波検査で卵胞の育ち方を見ます。育ち方によっては、この時期に何度か来ていただきます。
あわせて検査や処置をする日もあります。
次の月経のころなどに、その周期がどうだったかを振り返ります。
図:1周期の通院の区切り。日数は個人差があるため記載していません。
1周期に通う回数も、1回にかかる時間も、次の治療を考える時期も、経過によって変わります。
| 診療時間 | 月・水・金 9:00-13:00/15:00-19:00 火 9:00-13:00/15:00-18:00 木・土 9:00-13:00 |
|---|
通院が負担になりそうなときは、診察のときにお話しください。診療時間と行き方は院内・アクセスのページに載せています。
費用はいくらですか?
費用は、1周期に診察と超音波検査を何回受けたかで変わります。
- 保険適用時(3割)
- 再診料 380円、一般不妊治療管理料 750円(3か月に1回)に、超音波検査・お薬の費用が加わります
- 自費
- 再診料 1,500円(税抜)に、検査・お薬の費用が加わります
診察と超音波検査の回数や、あわせて受けた検査によって変わります。
保険が使える条件は診察のときにご説明します。自費の金額は税抜です(別途消費税がかかります)。
ほかの検査や治療の費用は費用のページにあります。
排卵誘発剤を使うことはありますか?
使うお薬の種類と、主なリスク・副作用
排卵の状態によっては、排卵誘発剤を使うことがあります。
卵胞が育ちにくいときや、排卵の時期をはっきりさせたいときに使います。使うかどうか、使うならどのお薬をどう使うかは、状態を見て決めます。卵巣を刺激する方法には、クロミフェンの内服やゴナドトロピンの注射などがあり、hCGの注射やGnRHアナローグの点鼻で排卵を促すこともあります。
クロミフェンには、排卵の誘発、排卵数の増加、月経周期の安定という効果が期待できます。ゴナドトロピン療法は、FSH(卵胞刺激ホルモン)製剤を注射して卵胞が育つのを促す方法です。月経のサイクルは約30日と短く、そのあいだに心と体は大きく変わります。それを整えるために、漢方を組み合わせることもあります。漢方には、骨盤内の血流をよくする、自律神経を整える、中枢神経にはたらく、といった効果が期待できます。
リスク・副作用
- 卵巣過剰刺激症候群(OHSS):排卵誘発剤を使うと、卵巣が腫れる・お腹が張るなどの症状が出ることがあります。
- 多胎の可能性:卵子が複数育って、多胎につながる場合があります。
- その他の体調変化:頭痛や気分の変化など、お薬による症状が出ることもあります。
気になる症状があれば、すぐにご連絡ください。
仕事と両立できますか?
通院の時間帯・仕事を抜けられるか
月・水・金は19:00まで、火は18:00まで診療しています。品川駅高輪口から徒歩5分です。
タイミング法は排卵の時期に合わせて来ていただくので、1周期のうちに何度か通うことになります。来ていただく日は卵胞の育ち方で決まるので、ご都合のよい日を自由に選ぶのが難しい治療です。何回通うかも経過によって変わります。
待合にはWiFiと電源があり、お待ちの間に仕事を進めていただけます。
このページに出てくる言葉
説明に出てくる言葉 8語の意味
このページの説明に出てくる言葉です。ほかにもわからない言葉があれば、診察でそのままお尋ねください。
- 卵胞(らんぽう)
- 卵巣のなかにある、卵子を包んでいる袋状の構造です。超音波検査では、この大きさなどを見ます。
- 排卵(はいらん)
- 卵胞から卵子が出ることをいいます。タイミング法では、この時期を推定してご案内します。
- 超音波検査(経腟エコー)
- 細い器具を腟から入れて、子宮や卵巣の様子を画面で見る検査です。かかる時間は状態によって違います。
- 月経周期
- 月経が始まった日から、次の月経が始まる前日までの期間をいいます。長さには個人差があります。
- 基礎体温
- 朝目が覚めたあと、体を動かす前に測る体温です。記録をつけていれば、受診のときにお持ちください。
- 排卵誘発剤
- 卵胞が育つのを助けるお薬をまとめてこう呼びます。飲み薬と注射があり、当院では内服のクロミフェンや、注射のゴナドトロピン製剤などを使っています。
- 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
- 排卵誘発剤を使ったときに、卵巣が腫れる・お腹が張るなどの症状が出ることがある状態をいいます。気になる症状があればご連絡ください。
よくある質問
この治療についての質問と回答 全11問
初めての通院でも、その日からタイミング法を始められますか?
その日が周期のどのあたりかによって、始め方が変わります。まずは一度、診察でご相談ください。
通院のたびに同じ検査をするのですか?
周期の進み方やそれまでの結果によって、その日に何を調べるかが変わることがあります。
タイミング法だけで妊娠しますか?
妊娠される方もいれば、次の治療に進む方もいらっしゃいます。経過を見て、人工授精などをご相談することもあります。
パートナーの同伴は必要ですか?
同伴が必要かどうかは、受ける検査や治療によって変わります。必要になる日は前もってお知らせします。気になるときはお問い合わせください。おふたりで説明を聞きたいときは、ご一緒にお越しください。
いつまでタイミング法を続けますか?
経過と検査の結果を見ながら、人工授精など次の治療に切り替える時期をご相談します。どのくらいを目安にするかも、診察でお話しします。
その前に受けておいたほうがよい検査はありますか?
卵管の通りなど、先に調べておいたほうがよい検査があります。不妊検査のページをご覧ください。
基礎体温をつけていないと受診できませんか?
つけていなくても受診いただけます。記録があれば診察の参考にしますので、お持ちください。
生理不順でもタイミング法はできますか?
周期が不規則だと、いつごろ排卵しそうかを見きわめるのに時間がかかることがあります。まずは診察と検査で状態を見て、進め方をご相談します。
保険は使えますか?
一般不妊治療は保険が適用される場合があります。適用の条件と自己負担の考え方は費用のページに記載しています。
途中でやめることはできますか?
できます。続けるかどうかはそのつどご希望を確認します。お休みされる場合も、それまでの経過は記録として残ります。
他院で受けた検査の結果は使えますか?
結果をお持ちいただければ、診察の参考にします。もう一度受けていただきたい検査があるときは、その理由もお話しします。
このほかの質問はよくある質問のページにまとめています。
監修・更新
監修:城南レディースクリニック品川 院長 岩﨑 信爾(日本生殖医学会認定 生殖医療専門医/日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医)
最終更新:2026年7月27日