体外受精の流れの
どこにあたりますか?
着床前診断は、胚盤胞まで育てた胚の細胞の一部を、移植の前に調べる検査です。体外受精は、卵巣を刺激して卵子を育て、採卵して、受精・培養してから胚を子宮に戻す治療です。凍結せずに、採卵した周期にそのまま戻すこともあります。
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STEP 01
卵巣刺激
お薬(注射・内服)で卵子を育てます。
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STEP 02
採卵
育った卵胞から卵子を取り出します。
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STEP 03
受精
採った卵子と精子を受精させます。通常の体外受精と顕微授精があります。
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STEP 04
培養
受精した卵(胚)を培養します。着床前診断では、胚盤胞まで培養してから細胞の一部を調べます。
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STEP 05
胚凍結
育った胚を凍結して保存します。生検が終わった胚盤胞も、そのまま凍結します。
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STEP 06
胚移植
胚を子宮に戻します。検査の結果をもとに選んだ胚を融解して移植します。
流れの全体と、段階ごとの費用は体外受精のページにまとめています。
着床前診断とは
どのような検査ですか?
移植の前に、胚の染色体や遺伝子を調べる検査です。目的によって3種類あります。
| 検査 | 調べること |
|---|---|
| PGT-A | 胚の染色体の本数の変化 |
| PGT-SR | 胚の染色体の構造の変化 |
| PGT-M | 受精卵の遺伝子の変化 |
染色体と流産には
どのような関係がありますか?
妊娠初期(妊娠12週未満)に起こる流産のほとんどは、赤ちゃんの染色体異常が原因であるといわれています。
人は、両親から1本ずつ受け継いだ染色体を46本、対で持っています(常染色体22組と性染色体1組)。均衡がとれている染色体では、1番から22番の常染色体と1対の性染色体を、両親から1本ずつ受け継いでいます。
染色体の中には遺伝子があります。本来2本ずつある染色体が3本や1本になると、遺伝子が多すぎたり足りなくなったりして、胚が着床できなかったり、流産になったりします。
PGT-Aの流れ
PGT-A(preimplantation genetic test for aneuploidy)では、胚の染色体の数を移植の前に調べます。流産を減らすための検査です。
体外受精でできた胚を、胚盤胞まで培養します。
胚盤胞の栄養外胚葉(将来胎盤になる部分)から、細胞を採ります(生検)。
生検した細胞は、検査機関へ送って解析します。生検が終わった胚盤胞は凍結して保存します。
検査結果をもとに、移植する胚の順番や、移植できる胚かどうかを決めます。
移植する周期に、選んだ胚を融解して移植します。
検査結果は
どのように分類されますか?
生検した胚の一部(TE)を、検査機関で解析します。結果は4つに分かれます。
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 正倍数性胚 | 染色体数に変化がないと推測される胚。移植の順位が高い |
| モザイク胚 | 染色体数に変化がない細胞と、変化がある細胞が混ざっている胚。変化のある細胞の割合はさまざまで、移植には十分な検討が必要 |
| 異数性胚 | 染色体数に変化がある胚 |
| 判定不能胚 | 何らかの原因で解析ができなかった胚 |
メリット・デメリットと
留意点
メリット
- 染色体の数に変化のない胚を移植できれば、1回あたりの妊娠の見込みは高くなるとされています。
- 流産の可能性がある胚を避けられるので、妊娠あたりの流産の割合は低くなるとされています。
デメリット
- 染色体の数に変化のない胚が得られず、移植できなかったり、移植までに時間がかかったりすることがあります。
- 保険診療とあわせて受けられないので、自費診療になり、費用が高くなります。
- 判定の難しいモザイク胚になることがあります。
- 細胞を採ることで、胚が傷むことがあります。
- 遺伝子を調べるので、思いがけない遺伝の情報が分かることもあります。
留意点
- 調べるのは将来胎盤になる細胞(TE)なので、赤ちゃんになる部分(ICM)とは結果が違うことがあります。
- 性別は、開示できない決まりになっています。
- 検査の結果、すべての胚が移植に適さないと判定されることもあります。
- 細胞を採ったことで胚が傷んだり、染色体以外のことが影響したりして、流産が起こることもあります。
- モザイク胚と判定されたときは、モザイクの割合や染色体の番号を見ながら、移植するかどうかを考えます。
- 遺伝カウンセリングをご希望の方は、担当医にご相談ください。
どのような方が
対象になりますか?
PGT-Aを受けていただけるのは、次の方です。
- 体外受精・胚移植を受けて、2回以上妊娠に至らなかった不妊症のご夫婦
- 過去に2回以上、流産・死産をされた方
ご夫婦のどちらかに均衡型転座がある場合は、PGT-Aの対象になりません。検査を受けるかどうかは、お電話か外来で担当医にご相談ください。
PGT-SR
PGT-SR(preimplantation genetic test for chromosomal structural rearrangement)では、胚の染色体の構造を移植の前に調べます。流産を減らすための検査です。
特定の染色体の間で起こる構造異常を調べます。ご夫婦のどちらかに染色体構造異常が見つかっている、不育症のご夫婦が対象です。
流れはPGT-Aと同じですが、ご夫婦の染色体検査が要ります。検査の前には、遺伝カウンセリングも受けていただきます。
通院の回数と
期間はどのくらいですか?
着床前診断は、体外受精の流れの中で行います。胚盤胞まで培養して細胞を生検し、生検が終わった胚盤胞は凍結して保存します。検査の結果を見て胚を選び、別の周期に融解して移植します。そのため、採卵と移植は同じ周期にはなりません。
通院の回数と期間の目安は、体外受精のページにまとめています。
費用はいくらですか?
保険診療とあわせて受けられないので、自費診療です。調べる胚の個数によって金額が変わります。
- 新鮮胚盤胞
- 184,800円(税込 203,280円)(1個追加ごとにプラス102,000円(税込 112,200円))
- 融解胚盤胞
- 211,200円(税込 232,320円)(1個追加ごとにプラス108,000円(税込 118,800円))
自費診療です。
- 自費
- 13,200円(税込 14,520円)(2回目以降 5,000円(税込 5,500円))
PGT-SRでは受けていただく必要があります。PGT-Aでは、ご希望の方は担当医にご相談ください。
- 自費
- 39,600円(税込 43,560円)(夫婦で79,200円(税込 87,120円))
PGT-SRでは、ご夫婦の染色体検査が要ります。
監修・更新
監修:城南レディースクリニック品川 院長 岩﨑 信爾(日本生殖医学会認定 生殖医療専門医/日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医)
最終更新:2026年9月19日
