妊活・不妊治療のストレスは、
どこに相談できますか
都道府県などの「性と健康の相談センター」では、不妊症や不育症を含む悩みを相談でき、東京都には「不妊・不育ホットライン」もあります。厚生労働省の資料でも、不妊治療は身体的・精神的・経済的な負担を伴い、治療や仕事のストレスを感じることがあるとしています。男性も同じです。当院の診察でも、そのときのお気持ちをうかがいながら、治療の進め方を一緒に考えます。
相談窓口の日時や電話番号は変わることがあります。使う前に、各窓口のページでご確認ください。
治療中に気持ちがつらくなるのは、
よくあることですか?
国の資料でも、不妊治療には精神的な負担が伴うと書かれています。
厚生労働省のハンドブックは、不妊治療には身体的・精神的・経済的な負担が伴うとしています。ホルモン刺激療法などの影響で、腹痛や頭痛、めまい、吐き気などの体調不良が起こることもあります。仕事や治療でストレスを感じることもあります。男性も、精神的な負担やストレスを感じることがあります。
女性に原因がなくても、検査や投薬、ストレスなどによって体に大きな負担がかかる場合があるとも書かれています。
東京都の窓口の案内でも、誰にも話せずにひとりで悩んでいる、周囲の心無い言葉に傷ついた、といったご相談を受け付けています。気持ちのつらさは、公的な窓口でも相談の対象になっています。
ストレスは、
妊娠のしやすさに関係しますか?
学会は、うまく排卵できない原因のひとつに心身のストレスを挙げています。原因はほかにもいろいろあります。
日本産科婦人科学会は、その原因として、肥満や極端なやせ、多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺の機能異常、プロラクチンの分泌異常、心身のストレスなどを挙げています。性交がうまくいかない「性交障害」についても、妊娠への精神的プレッシャーをはじめ、さまざまなストレスが原因と考えられるとしています。
どこに原因があるかは、検査で確かめていきます。月経が不規則になった、性交がうまくいかないといったことがあれば、ひとりで抱えずに診察でお聞かせください。検査の進め方は不妊治療は、いつから始めればよいですかで取り上げています。
公的な相談窓口には、
どのようなものがありますか?
都道府県・指定都市・中核市などが行う「性と健康の相談センター」があります。
こども家庭庁によると、以前は「不妊専門相談センター事業」などがありました。不妊症や不育症、若年妊娠など、妊娠・出産をめぐるさまざまな悩みの相談を受けてきた事業です。令和4年度からは、これらの事業をまとめて「性と健康の相談センター事業」とし、思春期から妊娠・出産まで続けて相談を受けています。令和8年度からは、市町村も一部の事業を担っています。
厚生労働省のハンドブックによると、性と健康の相談センターでは、不妊症や不育症についての医学的・専門的な相談を受けています。経験者によるピアサポートもあります。
こども家庭庁のページでは、「都道府県」「相談対応内容」「相談方法」から、全国の窓口を探せます。
東京都には、
どのような窓口がありますか?
東京都福祉局の「東京都 不妊・不育ホットライン」で、電話で相談できます。
同じ不妊で悩んだ経験のある女性が、ピア(仲間)カウンセラーとして相談に応じます。不育症相談では、専門の研修を受けたピアカウンセラーが、流産を繰り返す方の相談に応じ、原因や検査・治療のことも伝えています。どちらも、医師が監修したうえで行っています。男性も相談できます。
毎週火曜日 午前10時から午後7時まで(祝日と年末年始を除く)。毎月1回、土曜日の午前10時から午後4時まで。土曜日の開設日は、東京都のページで知らされます。
03-6407-8270
日時と電話番号は2026年9月17日時点のものです。変わることがあるので、おかけになる前に東京都のページでご確認ください。聴覚障害により電話での相談ができない方には、対面での相談もあります(手話には対応しておらず、筆談などでの対応です)。
職場などでの言葉がつらいときは、
どうすればよいですか?
国は職場に対して、不妊治療をめぐる言動に気をつけるよう求めています。困ったときの相談先もあります。
厚生労働省のハンドブックは、上司や同僚に向けて、本人の意思に反して治療のことを周りに知らせたり詮索したりしないよう求めています。症状や治療の内容・結果を、むやみに聞き出そうとしないことも挙げています。親しい間柄のからかいや冗談でも人を傷つけることがあると注意を促しています。不妊治療をしていることを理由とした嫌がらせや不利益な取扱いは、ハラスメントに該当する場合もあるとしています。
職場でのハラスメントや不利益な取扱いは、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が相談を受けています。
当院の診察でも、
気持ちのことを話してよいですか?
お話しください。治療の進め方は、そのときのお気持ちをうかがいながら考えます。
当院は質問のしやすい診察を心がけています。聞きたいことがまとまっていなくても構いませんので、気になっていることをそのままお話しください。パートナーと一緒に説明を聞きたいときは、受付でお申し出ください。
治療は途中でお休みすることも、終えることもできます。お休みの間も、それまでの経過は記録に残しているので、再開するときはその続きからお話しできます。ご本人とパートナーの方が決めることですが、迷っている段階でも診察でお聞かせください。
流産や死産のあとのこころの負担については、不育症のページでも取り上げています。
よくある質問
住んでいる地域の相談窓口は、どう探せばよいですか?
こども家庭庁のページで、都道府県や相談の内容、相談の方法から、性と健康の相談窓口を探せます。
男性も相談できますか?
東京都の不妊・不育ホットラインは、男性も相談できると案内しています。
電話で話すのが難しい場合は?
こども家庭庁のページでは、相談の方法からも窓口を探せます。東京都のホットラインは、聴覚障害のある方向けに対面での相談を行っています。
治療を休みたいと思ったら、どうすればよいですか?
いつでもご相談ください。治療をお休みする、終えるという選択もあります。そのときのお気持ちを、診察でお聞かせください。
パートナーが治療に消極的です。
パートナーの同伴が必要かどうかは、受ける検査や治療によって変わります。気になるときはお問い合わせください。パートナーの方が一緒に話を聞いてみようと思われたときに、ご同伴いただくこともできます。
質問がうまくまとまりません。
まとまっていなくて構いません。気になっていることをそのままお話しください。
監修・更新
監修:城南レディースクリニック品川 院長 岩﨑 信爾(日本生殖医学会認定 生殖医療専門医/日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医)
最終更新:2026年9月19日
この記事は一般的な医学情報をまとめたものです。個別の診断・治療方針は診察のうえでご説明します。
出典
厚生労働省「不妊治療と仕事の両立サポートハンドブック」(PDF)
こども家庭庁「性と健康の相談センター事業の概要」
東京都福祉局「東京都 不妊・不育ホットライン」
公益社団法人 日本産科婦人科学会「不妊症」