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Column

高プロラクチン血症とは、
どのような状態ですか

プロラクチンは、母乳の分泌に関わるホルモンです。産後以外の時期にこの値が高くなる状態を高プロラクチン血症といい、排卵がうまく起こらなくなる原因になります。成人の女性では、乳汁が出る、月経が来ないといった形で現れることがあります。値が高いと言われたら、まず飲んでいるお薬や甲状腺の働きなど、原因を確かめます。治療はその結果を見て一緒に決めます。

値の意味は、ほかの検査の結果とあわせて診察でご説明します。

プロラクチンとは、
どのようなホルモンですか?

産後に母乳を出させる働きをもつホルモンです。

日本生殖医学会も、産後に母乳を分泌させるホルモンとして説明しています。日本産科婦人科学会は「乳汁分泌ホルモン」とも呼んでいます。

小児慢性特定疾病情報センターの解説によると、プロラクチンは脳の下垂体(前葉)でつくられます。その上にある視床下部が、出すぎないように抑えています。

血液中のプロラクチンの値が高い状態を「高プロラクチン血症」といいます。妊娠との関わりで問題になるのは、産後以外の時期に値が高くなるときです。

値が高いと、
なぜ妊娠に関わるのですか?

産後以外の時期にプロラクチンが高くなると、排卵がうまく起こらなくなるからです。

日本生殖医学会によると、産後以外の時期にプロラクチンが高くなると、排卵がうまく起こらなくなります。同学会は、排卵障害の原因として、多嚢胞性卵巣症候群や過度なストレスとともに高プロラクチン血症を挙げています。

日本産科婦人科学会も、うまく排卵できない原因のひとつとして、甲状腺の機能異常とあわせてプロラクチンの分泌異常を挙げています。排卵が起こらなければ妊娠はできません。

月経周期が25〜38日で、基礎体温が低温期と高温期の二相に分かれていれば、排卵が起こっていると考えられます(日本生殖医学会)。月経不順や無月経があるときは、排卵がうまく起こっていないことがあります。

どのような症状で
気づくことがありますか?

成人の女性では、乳汁が出る、月経が来ないといった形で現れることがあります。

小児慢性特定疾病情報センターの解説では、高プロラクチン血症によって性腺(卵巣や精巣)の働きが抑えられます。成人の女性では乳汁が出たり月経が止まったりし、男性では性欲が低下します。

妊娠も授乳もしていないのに乳汁が出る、月経の間隔が大きく乱れている、月経が止まっている。こうしたことがあれば、一度ご相談ください。不妊の検査の中で、ホルモン検査の結果から分かることもあります。

当院の一般婦人科では、月経不順や無月経も診ています。不妊治療を考えていない方もお越しください。

プロラクチンは、
いつ・どのように測りますか?

血液検査で測ります。ホルモンの値は月経周期によって変わるので、時期を選んで測ります。

日本生殖医学会は、不妊症の検査で測るホルモンのひとつとしてプロラクチンを挙げています。母乳の分泌に関わるプロラクチンや甲状腺ホルモンは排卵障害などに関わるので、あわせて測ります。ホルモン検査は、月経中や排卵後の黄体期に何度か受けていただきます。

01 当院で測る時期

低温期(排卵前)のホルモンの血液検査で、LH・FSH・E2とあわせてプロラクチンを測ります。

02 あわせて調べるもの

当院の不妊検査には、甲状腺ホルモン検査(TSH・FT3・FT4)も含まれています。

03 男性の場合

男性の不妊検査でも、LH・FSH・テストステロンとあわせてプロラクチンを測ります。

値の意味は、ほかの検査の結果とあわせて見ます。測り直すかどうかも診察でご相談ください。検査の種類と時期の目安は不妊検査初めての方へに載せています。

値が高いと言われたら、
何を確かめますか?

まず、お薬の影響と甲状腺の働きの低下がないかを確かめます。

原因は、次の順番で調べていきます(小児慢性特定疾病情報センターの解説より)。

01 お薬の影響を確かめる

飲んでいるお薬の影響で高くなることがあるので(薬剤性)、まずここから確かめます。

02 甲状腺の働きを確かめる

甲状腺の働きが低下していないかも確かめます。

03 下垂体を画像で確かめる

造影MRIで、下垂体に病変がないかを確かめます。

同センターは、重い高プロラクチン血症の多くは、プロラクチンをつくる下垂体の腺腫(プロラクチノーマ)によるものだと説明しています。これは値がかなり高いときの話で、値が高いと言われた方すべてにあてはまるものではありません。どこまで調べるかは、値の程度や症状、ほかの検査の結果を見て決めます。画像の検査が必要になったときの受け方は、診察でご案内します。

飲んでいるお薬がある方は、受診のときにお薬手帳をお持ちください。

治療は
どのように考えますか?

原因に合わせてホルモンの乱れを整えながら、排卵を促す治療を考えます。

日本産科婦人科学会は、排卵がうまく起こらない原因に対して、それぞれのホルモンバランスの乱れを治療しながら、排卵を起こす治療(排卵誘発)を行うと説明しています。

日本生殖医学会の説明では、プロラクチンが高いことによる排卵障害には、ドパミン作動薬という種類のお薬を使って、血液中のプロラクチンの値を下げます。どのお薬をどう使うかは、原因とからだの状態を見て一緒に決めます。

排卵が戻ってきたかどうかは、月経の様子や超音波検査などで確かめていきます。排卵の時期を見きわめてタイミングを合わせるタイミング法と組み合わせることもあります。

お薬を使うかどうかは、起こりうる症状も含めて一緒に決めます。治療の効果には個人差があり、当院からその効果をお約束することはできません。

よくある質問

プロラクチンの検査は、周期のいつ受けますか?

当院では、低温期(排卵前)のホルモンの血液検査で測ります。詳しい日程は診察でご案内します。

飲んでいる薬は関係しますか?

お薬の影響で値が高くなることがあるので、原因を調べるときに確かめます。お薬手帳があればお持ちください。

甲状腺の検査も受けたほうがよいですか?

甲状腺の働きが落ちていないかは、原因を調べる手順に入っています。当院の不妊検査にも甲状腺ホルモン検査があります。

妊娠を考えていなくても受診できますか?

受診いただけます。月経不順や無月経は一般婦人科で診ています。

男性もプロラクチンを測りますか?

当院の男性の不妊検査では、LH・FSH・テストステロンとあわせて測ります。男性では性欲の低下として現れることがあります。

薬を飲めば、排卵は戻りますか?

排卵が戻るかどうかは人によって違い、お薬を飲めば必ず戻るというものではありません。値の変化と排卵の様子を確かめながら、進め方をご相談します。

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