レディースクリニック なみなみ

【最新版】プレコンセプションケア助成金|東京都の助成金2種類の違いと選び方をやさしく解説

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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東京都で「プレコンセプションケア(ブライダルチェック等)」に関連して使える主な助成金制度は、①TOKYOプレコンゼミ受講者向けの「プレコンセプションケアに係る検査費等助成(妊娠・出産前のヘルスチェック支援)」と、②夫婦(事実婚含む)向けの「不妊検査等助成事業」の2つで、目的・対象者・上限額・条件がはっきり異なります。 

「将来の妊娠に備えて、まずは自分の体を知りたい」「ブライダルチェックを受けたいけれど費用が不安」「助成金が2つあるのは知っているが、自分はどっち?」――制度の入口が似ている分迷いやすく、条件を取り違えると“もらえるはずの助成が受けられない”ことも起こり得ます。 

この記事では、東京都在住の18〜39歳の方が「今、何を選べばいいか」を判断できるように、次の内容をわかりやすく整理します。

目次
  1. 1 本コラムのまとめ
  2. 2 プレコンセプションケアとは
    1. 2.1 なぜ今、プレコンが注目されているのか
  3. 3 ブライダルチェックとプレコンセプションケアの違い
  4. 4 東京都で使える二つの助成金制度を比較
    1. 4.1 プレコンセプションケアに係る検査費等の助成(TOKYOプレコンゼミ経由)
    2. 4.2 不妊検査等助成事業
    3. 4.3 二つの助成金制度の比較表
    4. 4.4 あなたに合った制度はどっち?ケース別おすすめ
  5. 5 TOKYOプレコンゼミとは
    1. 5.1 対象・開催形態
    2. 5.2 受講から助成利用までの流れ(ステップ)
    3. 5.3 開催頻度のイメージ
  6. 6 プレコンセプションケアの主な検査項目
    1. 6.1 女性の主な検査項目
    2. 6.2 男性の主な検査項目
    3. 6.3 助成金を使った場合の自己負担シミュレーション
  7. 7 助成金の申請方法と注意点
    1. 7.1 プレコン助成の申請(TOKYOプレコンゼミ経由):必要書類と注意点
    2. 7.2 不妊検査等助成事業:申請の流れと注意点
  8. 8 プレコンセプションケアを受けるメリット
  9. 9 プレコンセプションケアの助成金に関するFAQ
    1. 9.1 プレコンセプションケアの助成金はパートナーがいなくても使えますか?
    2. 9.2 TOKYOプレコンゼミはオンラインでも受講できますか?
    3. 9.3 プレコンセプションケア(ブライダルチェック)に保険は適用されますか?
    4. 9.4 不妊検査等助成事業とプレコン助成は併用できますか?
    5. 9.5 助成金の申請から振り込みまでどのくらいかかりますか?
    6. 9.6 区市町村の上乗せ助成はありますか?
    7. 9.7 プレコン助成でAMH検査だけ受けられますか?
    8. 9.8 不妊検査等助成事業で、ブライダルチェック目的の検査は対象になりますか?
  10. 10 まとめ

本コラムのまとめ

  • プレコンセプションケアとは何か(医学的背景と“今から”の意味) 
  • 東京都で使える2つの助成金の違い(比較表で一目で理解) 
  • TOKYOプレコンゼミの受講方法・流れ(オンライン参加も含む) 
  • ブライダルチェックの検査項目と費用目安(女性・男性)+助成利用の自己負担イメージ 
  • 申請方法と注意点(期限・書類・よくあるミス) 

※制度は年度や運用により変更されることがあります。申請前に必ず東京都の公式情報で最新要件をご確認ください。 

プレコンセプションケアとは

プレコンセプションケアとは、カップルが「将来の妊娠を考えながら」、今の生活・体・心の状態を見直し、健康管理や必要な検査・相談につなげるヘルスケアです。 

東京都福祉局もプレコンセプションケア(プレコン)を、妊娠に関する正しい知識を身に付け、健康管理を促す取組として位置づけ、「子どもを持ちたい人もそうでない人にも、誰にとっても若いうちから大切」と説明しています。 
国立成育医療研究センターも、プレコンセプションケアを「将来の妊娠を考えながら生活や健康に向き合うこと」とし、専門家に相談できる体制を掲げています。 

「妊活を始めたら考えること」と思われがちですが、プレコンの本質は“妊娠の直前”だけではなく、人生の早い段階から健康の土台を整えることです。実際、国立成育医療研究センターの解説では、妊娠・出産を希望しない人でも、性や妊娠・出産について科学的に正しい知識を持つことの重要性に触れています。 

なぜ今、プレコンが注目されているのか

プレコンが注目される背景のひとつに、妊娠・出産のタイミングが多様化し、結果として「将来を見据えて早めに体を知りたい」というニーズが増えていることがあります。厚生労働省の人口動態統計(2024年概数)では、第1子出生時の母の平均年齢は31.0歳と示されています。 
また同統計によると、出生数・合計特殊出生率ともに30〜34歳が最多・最高となっています。 

また、プレコンは“検査を受けること”だけではありません。例えば、妊娠を計画している女性に対して、受胎前後の葉酸摂取が胎児の神経管閉鎖障害リスクを低減し得ること、そして日本の通知(2000年)や「食事摂取基準」における考え方(妊娠を計画している女性等はサプリ等から400µg/日の葉酸摂取が望ましい、など)も整理されています。 こうした“知識と行動”を早めに整えることが、プレコンの大きな価値です。 

ブライダルチェックとプレコンセプションケアの違い

ブライダルチェックとは、将来の妊娠・出産に備えて感染症や婦人科疾患、卵巣機能などを確認する検査の総称です。一方、プレコンセプションケアは検査だけでなく、生活習慣の見直し・ワクチン接種・栄養管理なども含む、より広い健康管理の概念を指します。つまり、ブライダルチェック(検査)はプレコンセプションケアの一部という位置づけです。検査内容自体は共通する項目が多く、近年は「プレコンセプションケア」という呼び方が広まっています。 

東京都で使える二つの助成金制度を比較

東京都で「プレコンセプションケア 助成金」として検索したとき、多くの方が迷うのが次の2制度です。

プレコンセプションケアに係る検査費等の助成(TOKYOプレコンゼミ経由)

制度の目的・位置づけ

この制度は、将来の妊娠・出産に向けて、講座(TOKYOプレコンゼミ)で正しい知識を得た上で、登録医療機関での検査や助言・相談を支援するものです。 

対象者(だれが使えるのか)

主な要件は、(1)TOKYOプレコンゼミの受講完了、(2)受講完了後に当該年度内(例:令和8年3月31日まで)に登録医療機関で対象検査と助言・相談、(3)都アンケート回答、(4)講座受講日〜申請日まで都内住民登録が継続、(5)初診日に18歳以上40歳未満、などです。
パートナーの有無を前提としない設計で、「まずは自分の体を知りたい」個人利用に向いた制度です(年齢・住所要件等は要確認)。 

助成額・対象となる費用

助成額は女性:上限3万円/男性:上限3万円で、初診料・再診料・助言相談料・対象検査費用が対象です(上限超過分は自己負担)。 
また、助成は1人につき1回などの注意点も明記されています。 

助成対象の検査(概要)

東京都の対象検査は「必須検査」と「選択できる検査」に分かれています。必須として尿検査・血液検査・麻しん抗体検査が挙げられ、選択検査としてB/C型肝炎、性感染症、精液検査、男性ホルモン、精巣超音波、AMH、甲状腺ホルモン、経腟超音波、女性ホルモン検査などが列挙されています(DFIは精液一般検査と併用等の条件あり)。 

重要な注意点(不妊検査とは別物)

このプレコン助成では、不妊治療のための検査や、不妊を疑って実施した検査は対象外とされ、健康保険が適用される検査も助成対象外です。 
さらに、不妊検査等助成事業との同時受給はできないため、注意が必要です。 

TOKYOプレコンゼミの詳細を確認する

不妊検査等助成事業

制度の目的・位置づけ

不妊検査等助成事業は、子どもを望む夫婦が早期に検査を受け、必要に応じて適切な治療を開始できるよう支援する制度です。 

対象者(だれが使えるのか)

対象は法律婚または事実婚の夫婦です。 
年齢については、検査開始日時点で妻が40歳未満が要件となります。 
また、助成対象期間内に夫婦ともに対象検査を受ける必要がある旨がQ&A等で明記されています(“夫婦双方”が基本)。 つまり、妻だけが検査を受けた場合は助成の対象になりません。夫(男性側)も必ず助成対象の検査(精液検査等)を受ける必要があります。不妊の原因は男性側にあるケースも多いため、ご夫婦そろって検査を受けることが制度上の必須条件であるとともに、医学的にも重要です。

助成額・対象となる範囲

助成は夫婦1組につき1回、上限5万円です。 
対象は不妊検査および一般不妊治療(薬物療法・人工授精等)で、生殖補助医療(体外受精・顕微授精)は対象外とされています。 
なお、助成対象となるのは「保険医療機関」(保険診療を行う病院・クリニック)で受けた検査・治療の費用です。保険医療機関であれば、保険診療・自費診療を問わず助成の対象となります(自由診療のみを行う医療機関は対象外)。
助成対象期間は検査開始日から1年間
で、妊娠判明や生殖補助医療へ移行した場合は、その時点で対象期間は終了します。 また、助成金の上限は5万円のため、1年以内であっても検査・治療費の合計が5万円に達した時点で、それ以上の助成は受けられません。検査の計画を立てる際は、この上限額も念頭に置いておくとよいでしょう。

申請期限(重要)

申請期限について、Q&Aでは制度開始日・時期により扱いが変わることが説明されています。特に、令和7年4月1日以降、令和6年4月2日以降に開始した一般不妊治療・検査は「2年以内に申請」とされています(該当する方は必ず最新の要件で確認を)。 

所得制限

所得制限はありません。

 

不妊検査等助成事業の詳細を確認する

二つの助成金制度の比較表

以下は、東京都福祉局の公式ページと東京都福祉局の公式情報をもとに整理した比較です。 

比較項目プレコンセプションケアに係る検査費等助成(TOKYOプレコンゼミ経由)不妊検査等助成事業
目的将来の妊娠・出産に備えた検査+助言・相談(予防的) 子どもを望む夫婦の早期検査・治療開始支援(治療的) 
対象者都内住民登録があり、初診日に18歳以上40歳未満など。個人単位で申請 法律婚・事実婚の夫婦。妻が検査開始時に40歳未満など 
婚姻要件不要(パートナーの有無を問わない設計) 必要(法律婚または事実婚) 
助成上限額女性3万円/男性3万円(上限) 夫婦1組 1回 5万円(上限) 
助成対象初診・再診・助言相談・都が定める対象検査(AMH、経腟超音波等) 不妊検査+一般不妊治療(薬物療法・人工授精等)。体外受精・顕微授精は対象外 
事前要件TOKYOプレコンゼミ受講完了が必須 事前講座なし 
併用不妊検査等助成事業との併用不可 プレコン助成との併用不可 
申請期限当該年度内に手続き(例:3/31まで)、条件により翌年度4月末までの扱いあり 令和6年4月2日以降開始の検査:2年以内(それ以前は1年以内・令和7年6月30日まで) 

あなたに合った制度はどっち?ケース別おすすめ

ケース①:未婚/パートナー未定。でも将来のためにAMHなどを知りたい

プレコンセプションケア助成(TOKYOプレコンゼミ経由)が現実的です。個人で申請でき、AMHや経腟超音波などが対象検査として整理されています。 

ケース②:夫婦(事実婚含む)で妊活を始めたい/検査やタイミング法等を検討したい

不妊検査等助成事業が適しています。夫婦として検査・治療(一般不妊治療)を進める支援枠です。 

ケース③:結婚を控えてブライダルチェックを受けたい(妊活はまだ)

目的が「将来に備えたヘルスチェック」なら、まずはTOKYOプレコンゼミ→プレコン助成を検討します(年齢・年度・登録医療機関など条件に合う場合)。一方、すでに「子どもを望んでいて不妊検査・治療」に踏み出す段階なら、不妊検査等助成事業が候補になります。 

TOKYOプレコンゼミとは

TOKYOプレコンゼミは、東京都が開催するプレコンセプションケアの講座で、プレコン助成(妊娠・出産前のヘルスチェック支援)を利用するための事前条件になっています。 

対象・開催形態

対象は18〜39歳・東京都内在住の方で、会場開催に加えてオンライン(Zoom)で参加できる回も設けられています(回によって変更の可能性があります)。 

受講から助成利用までの流れ(ステップ)

流れの要点は次のとおりです。

  1. TOKYOプレコンゼミに申し込んで受講する(対象外の場合の連絡等もあるためメール確認が重要) 
  2. 受講証を受け取る(開催後おおむね1週間以内にPDFをメール送付等) 
  3. 東京都の登録医療機関リストから医療機関を選び、予約時に事業参加の旨を伝える 
  4. 対象検査を医師と相談して実施し、窓口で費用を支払う(領収書・明細書は必ず保管) 
  5. 同一医療機関で検査結果に基づく助言・相談を受ける(原則同一医療機関の要件あり) 
  6. 都のアンケート回答→オンライン申請→審査→支給 

開催頻度のイメージ

年度内に複数回開催されますが詳細はTOKYOプレコンゼミ公式サイトからご確認ください。

 

プレコンセプションケアの主な検査項目

ここでは「どんな検査が多い?」「いくらくらい?」を、東京都の助成対象検査と、医療機関が公開している料金例から整理します。費用は医療機関・検査範囲・回数で大きく変わるため、あくまで目安として捉えてください。 

女性の主な検査項目

東京都のプレコン助成で女性側に関係する主な対象検査は以下のとおりです。

  • 卵巣予備能(AMH検査):卵巣に残っている卵子の数を調べます。年齢とともに変化するので以前は卵巣年齢などと呼ばれていました。ただし、あくまで卵子の数の指標であり質についてはわかりません。
  • 経腟超音波検査:子宮や卵巣の形態を確認し、子宮筋腫・卵巣嚢腫などの有無を調べます。妊娠するにあたり手術をしておいた方がいいのか、妊娠した後の合併症が増えないか、などの観点でも確認していきます。
  • 女性ホルモン検査:エストロゲン・LH・FSHなどのホルモンバランスを確認します。
  • 甲状腺ホルモン検査:甲状腺機能の異常は不妊や流産のリスクに関わるため、事前に確認します。
  • 感染症検査:B型・C型肝炎、HIV、梅毒、クラミジアなどの有無を調べます。クラミジアは骨盤内の癒着により卵管閉鎖を起こす可能性があり、不妊の原因となります。母子感染の予防のためにも感染症が判明した場合は、妊娠前の治療が必要です。
  • 風しん・麻しん抗体検査:胎児の先天性風疹症候群の発症予防のため、抗体の有無を確認します(麻しん抗体検査は必須項目)。妊娠中の麻しん感染は流産のリスクがあります。

費用目安としては、ブライダルチェック・プレコン系コースで約33,000〜45,000円前後(別途初診料等)が一般的です。プレコン助成(上限3万円)を活用すれば、自己負担を大幅に抑えることができます。 

男性の主な検査項目

東京都のプレコン助成で男性側に関係する対象検査には、精液一般検査、(条件付きで)精液精密検査(DFI)、男性ホルモン、精巣超音波などが含まれます。 
医療機関の料金例として、男性ブライダルチェック(感染症+精液検査)料金の提示や、精液検査の単体料金表示などがあります。 

検査カテゴリよく含まれる検査例
精液精液検査(精子濃度・運動率等)
感染症HIV、梅毒、肝炎等
超音波精巣超音波
ホルモンテストステロン、LH/FSH等

助成金を使った場合の自己負担シミュレーション

シミュレーションは“例”です。実際は、登録医療機関かどうか、どの検査を選ぶか、初診・再診・相談料、同一機関要件、年度内期限などで変わります。 

例1:女性がプレコン助成を使う場合

ブライダル/プレコン系コースが約33,000〜45,100円(別途初診料等)という料金例があり、助成上限は3万円です。仮に合計40,000円かかった場合、自己負担は約10,000円イメージになります(上限超過分)。 

例2:夫婦が不妊検査等助成事業を使う場合

検査・一般不妊治療にかかった費用に対し上限5万円、夫婦1回限りです。仮に合計72,000円かかった場合、自己負担は約22,000円イメージになります。 

助成金の申請方法と注意点

最重要ポイントは、「期限」「書類」「目的の取り違い」です。特にプレコン助成は、講座受講→医療機関受診→アンケート→申請の順序が崩れると、申請が難しくなる可能性があります。 

プレコン助成の申請(TOKYOプレコンゼミ経由):必要書類と注意点

申請の基本

アンケート回答が申請要件で、申請自体もオンラインフォームで行います。 
申請は原則オンラインで、マイナンバーカードが必要です。カードがない場合はメール連絡等による対応も設けられています。 

申請書類(例)

提出物として、受講証データ、住民票の写し(マイナンバー記載なし、発行から3か月以内等)、領収書・明細書の写し、アンケート回答、口座関係書類等が必要です。 

期限(例:令和7年度運用イメージ)

令和8年3月31日までに所定の流れ(検査〜助言・相談等)を完了し手続きを行う必要があります。初診日が2〜3月の場合の申請期限の扱い(翌年度4月末まで等)も書かれています。 

よくあるミス

申請フォームの取り違い(不妊検査等助成のフォームに誤って申請してしまう等)は注意喚起されています。 
また、保険診療で行った検査は助成対象外、他制度との重複申請の制限、書類不備があると追加提出や再申請が必要になること等も注意点として明記されています。 

不妊検査等助成事業:申請の流れと注意点

申請方法

申請は原則電子申請で、証明書や住民票等をそろえて提出します。 

申請期限・対象期間

助成対象期間は検査開始日から1年間で、妊娠判明や生殖補助医療へ移行した場合はその段階で終了とされます。 
申請期限は制度開始時期により変わり得るため、該当する検査開始日がどこに当たるか確認が必要です(例:一定時期以降は2年以内申請)。 

振込までの目安

東京都福祉局ページでは、申請受理後2〜3か月で決定通知が発送され、その約1か月後に振込となります。ただし、書類に不備がある場合はさらに時間がかかることがあります。 

プレコンセプションケアを受けるメリット

ここまで制度の違いや手続きを見てきましたが、そもそもプレコンセプションケア(ブライダルチェック)を受けること自体に、どのようなメリットがあるのでしょうか。

早期にリスクを発見し、将来の妊娠に備えられる

AMH検査で卵巣予備能の低下が見つかれば、妊活のタイミングを早めに検討できます。甲状腺疾患や感染症などが見つかった場合も、治療を先に行うことで妊娠時のリスクを減らせる可能性があります。

不妊の予防・早期対策につながる

子宮内膜症やクラミジアなどの婦人科疾患は、自覚症状がないまま進行し、不妊の原因になることがあります。検査で早期に発見できれば、適切な治療や経過観察につなげることができます。

パートナーの有無を問わず受けられる

TOKYOプレコンゼミ経由の助成は個人で利用できるため、「まだ結婚の予定はないけれど、自分の体のことを知っておきたい」という方にも開かれています。

正しい知識を得て安心につなげられる

TOKYOプレコンゼミでは、妊娠・出産に関する正しい知識を専門家から学ぶ機会が得られます。検査結果に基づいて医師から助言を受けることで、漠然とした不安が具体的な行動計画に変わります。

プレコンセプションケアの助成金に関するFAQ

プレコンセプションケアの助成金はパートナーがいなくても使えますか?

TOKYOプレコンゼミは要件を満たせば個人で申請できる制度です。TOKYOプレコンゼミ受講完了、都内住民登録、年齢要件(初診日に18歳以上40歳未満)などを満たす必要があります。 不妊検査等助成事業は個人では申請が出来ません。

TOKYOプレコンゼミはオンラインでも受講できますか?

会場に加えてオンライン(Zoom)開催がされています(予定は変更される可能性があります)。詳細はTOKYOプレコンゼミの公式サイトをご確認ください。

プレコンセプションケア(ブライダルチェック)に保険は適用されますか?

一般に、健康診断・人間ドックは「健康保険が適用されない(例外あり)」とされ、健康保険組合の案内でも、健康診断・人間ドックは一般的に保険適用外、ただし異常が見つかった後の再検査・治療は保険適用となる場合がある、と説明されています。 
また、東京都プレコン助成でも「保険診療(健康保険が適用)による検査は助成対象外」とされており、ブライダルチェック相当の“検診目的”は基本的に自費で組まれることが多い点に注意が必要です。 

不妊検査等助成事業とプレコン助成は併用できますか?

併用はできません。目的が異なるため、相互に上限超過分を付け替えて申請することもできません。 

助成金の申請から振り込みまでどのくらいかかりますか?

不妊検査等助成事業は、受理後2〜3か月で決定通知、その約1か月後に振込予定とされています(不備があれば延びます)。 
プレコン助成は、資料上、申請内容に不備がなければ審査が約3か月、決定通知後の振込は約1か月後が目安とされています(状況により変動)。 

区市町村の上乗せ助成はありますか?

代表例として、東京都のプレコンページでも風しん抗体検査・予防接種は区市町村事業として案内されています。まずはお住まいの自治体の制度も確認すると安心です。 

プレコン助成でAMH検査だけ受けられますか?

東京都は必須検査(尿検査・血液検査・麻しん抗体検査)を含む枠組みで対象検査を定義しています。個人の状況に合わせ医師と相談して実施する仕組みのため、「AMHのみ」希望の場合でも、制度要件として必須検査等が関わる点に注意が必要です。 

不妊検査等助成事業で、ブライダルチェック目的の検査は対象になりますか?

将来の妊娠に向けたヘルスチェック目的のブライダルチェック等は対象外です。 

まとめ

東京都で「プレコンセプションケア 助成金」を調べるときの結論はシンプルです。助成金は主に2つあり、“将来のためのヘルスチェック(個人)”ならTOKYOプレコンゼミ経由のプレコン助成“子どもを望む夫婦の不妊検査・一般不妊治療”なら不妊検査等助成事業が基本線になります。 
そして重要な注意点として、2制度は併用できません。目的と申請枠を最初に決めることが、遠回りを防ぐコツです。 

レディースクリニックなみなみでは、プレコンセプションケア(ブライダルチェック、AMH検査など)や不妊検査についてのご相談を承っております。検査が必要かどうか、どんな項目が自分に合うか、助成金を使う場合の進め方など、不安がある方はお気軽にご相談ください。

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

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院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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参考文献

  1. 産婦人科診療ガイドライン 産科編 2023. 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会 (2023). https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00801/
  2. 神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について. 厚生労働省 (2000). https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1212/h1228-1_18.html
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