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デリケートゾーン(陰部)のかゆみトラブルの原因と対処法を解説【医師監修】

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

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院長 叶谷愛弓
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デリケートゾーンのかゆみは女性なら誰もが経験しますし、なかなか改善しにくい症状ですよね。

暑い夏だけでなく、冬でも暖かい部屋で過ごしたり、下着の締め付けやむれなどでかゆみを感じることは多いのではないでしょうか。
更年期に差し掛かってきて痒みが増えたなと思うこともあると思います。
デリケートゾーンの症状は、性感染症をイメージする方が多いようですが、それ以外にもさまざまな原因があります。

本記事では、性感染症以外の原因と対策についても詳しく解説します。

かゆいと、感染症にかかったのかと心配される方も多いですが、痒みの原因にもいくつかあって女性ホルモンの関係があるものもございます。年齢によってかゆみ、違和感のようなものが増えたなという方もこの記事で症状と原因に関して簡単にチェックしてみてください。

デリケートゾーンのかゆみの原因

①:摩擦・乾燥や蒸れなどの刺激によるかぶれ

痒みの原因で一番多いのはデリケートゾーンの環境によるものです。
下着と小陰唇、大陰唇、股の付け根はよく擦れたりする部分でもあるので摩擦、物理的な刺激が生じてしまうためそれによってデリケートゾーンの表皮のバリアが弱くなり、保湿機能が低下して乾燥することで痒くなったり、逆に生理用品(おりものシートやナプキン)による湿度過多によってムレが起きることで痒みの原因にもなります。
近年フェムテックの普及とともに生理用の吸収ショーツを長時間着用することでムレが起きることで痒みを訴えられる方が増えています。吸収する機能はあってもあくまで経血がそこに存在していることに変わりはないため基本的にはある程度の時間で交換し清潔に保つことが大切です。乾燥しすぎるのも、湿潤すぎるのも良くないということです。

下着の摩擦や、かゆくてかいたときの刺激はデリケートゾーンの黒ずみにつながってしまいます。メラニンの酸性には物理的な刺激が大きく関与しているのがわかっており、かゆくてかくことは黒ずみにもつながって悪いサイクルになってしまいます。
デリケートゾーンの黒ずみについて▶︎

②:感染症が原因

次に多いのが感染症によるものです。
感染症と言っても、必ず性感染症というわけではありません。女性は常在菌と言って、膣に正常時でもバクテリアが存在しており、 免疫力が低下した時に自身の常在菌によって 実はカンジダもこの一つなのですが、風邪など体力低下した際にこれらの常在菌に感染することを自己感染と言います。自己感染が原因でデリケートゾーンの痒みを訴える方も多いです。
デリケートゾーンを不必要に洗浄しすぎることで常在菌のバランスが崩れることで自己感染が起きることもあります。
汗腺に細菌が入り込んで起きる毛のう炎などの感染症でもかゆみを感じます。
一方、性感染症によって痒みが生じた場合は感染から1週間程度は潜伏期間として無症状のこともあるので、性行為から少し期間が空いてから症状が出てきた場合には性感染症も考慮します。

性感染症に関してはこちら▶︎

③:女性ホルモンの低下

意外と皆さん悩まれているのが、更年期周辺になって出てくるかゆみの問題です。
更年期は50歳前後で始まりますが、エストロゲンという膣の粘膜の保全に役割のあるホルモンが低下することによって、「萎縮性膣炎」という状態で、膣の粘膜が乾燥しやすくなったり、陰唇や、股の付け根も乾燥しやすくなったりします。萎縮性膣炎でデリケートゾーンの痒みや違和感、たまに痛みとして感じる方もいらっしゃいます。
年齢がそのくらいになって、長期間同じような症状で悩まされている方はこの可能性がありますのでまずは医師にご相談ください。
最近では従来の保湿などに加えてレーザーの治療なども非常に効果的です。

更年期障害についてはこちら▶︎
更年期のレーザー治療はこちら▶︎

デリケートゾーンのかゆみの対処法

デリケートゾーン、いわゆるVIOの黒ずみの原因はなんでしょうか。
普段外に出ている部分ではないので紫外線の影響はあまりありません。
上でお話ししたように、主には機械的な刺激です。そのほか特徴的なもう一つが女性ホルモンの関係があることがわかっています。
具体的には、


・下着・トイレットペーパーによる摩擦
・乾燥
・カミソリなどを用いたアンダーヘアの自己処理
・生理用ナプキン・おりものシートによるかぶれや炎症
・女性ホルモンの分泌増加によって黒ずむこともある

などの要因があります。それぞれどのようなことが原因で起こってしまうのか細かく説明します。

①:かゆみの原因を取り除く

まずみなさんに行っていただきたいのが原因の除去です。
・下着・トイレットペーパーによる摩擦
・乾燥
・カミソリなどを用いたアンダーヘアの自己処理
・生理用ナプキン・おりものシートによるかぶれや炎症
これらの要素を可能な限り取り除く必要があります。それでも人によってどうしても摩擦が生じやすかったり(痩せ型の方に多いです)、仕事上頻繁にトイレに行けないので長時間型の生理用品を使用したりする必要があることもあるので、原因は何かをまずは考えて、あくまで可能な限りの対策をすることが大切です。

デリケートゾーン、いわゆるVIOの脱毛を多くの方が行うようになってきました。
レーザー脱毛後のアフターケアを忘れたり、カミソリやワックスなどで繰り返し脱毛による物理的な刺激を与えている方はデリケートゾーンが乾燥しやすくかゆみを感じやすいです。保湿を忘れないようにしましょう。

②:市販の薬、ジェルなどで対応する

デリケートゾーンはそのほか身体の部位に比較して表皮の層が薄いため、できるだけ刺激の少ない専売品を使うようにしましょう。
ご自身の判断で使用する場合には、感染症ではないのかの判断はあった方が良いです。ステロイド入りの薬を感染症がある状態で使用すると感染症がさらに悪化する場合もあります。ですので市販薬で対応する範疇としては、感染症以外の原因で痒みが起きていることとなります。
以下に市販のデリケートゾーンの痒みに効果がある薬を挙げてみます。
基本的には痒みを抑えるジフェンヒドラミンという成分と、雑菌の繁殖を抑えるイソプロピルメチルフェノールが配合されていることが多いです。

フェミニーナシリーズ(小林製薬さん)
乾燥やむれなどが原因の痒みに、リドカイン成分配合で痒みを抑えてくれます。イソプロピルメチルフェノールが雑菌の繁殖も抑えます。
オキナゾール(田辺三菱製薬さん)
膣カンジダに対する治療薬。体調の変化などに伴って、膣カンジダを繰り返していていつもかかっているような方にはおすすめ。
オイラックスソフト(第一三共ヘルスケアさん)
クロタミン、ジフェンヒドラミン配合で痒みを抑えます。下着などの接触によるかぶれにおすすめです。イソプロピルメチルフェノールが雑菌の繁殖も抑えます。
エンペキュア(佐藤製薬さん)
ジフェンヒドラミン配合で痒みを抑えます。イソプロピルメチルフェノールが雑菌の繁殖も抑えます。

③:クリニックに相談する

自分ではっきり原因がわからない場合はクリニックを受診した方が早いです。以下にこんな時は早くクリニックを受診してほしいという基準をいくつか挙げます。

・かゆみが強い、痛みにも感じる
・痒みの範囲が徐々に広がっている
・水疱ができている
・嚢胞(うみ)ができている
・おりものの量が明らかに増加している
・上記の原因を除去しても症状が変わらない
・カンジダの再発を繰り返し続けている
・更年期に伴う痒みや違和感である

これらの場合にはご自身でのケアではなかなか症状が改善しない場合が多いので早めに相談してくださいね。

特にカンジダを繰り返す方はご自身で「またかな」とわかることが多いですし、更年期や閉経後のGSMという症状の一つで痒みや違和感が出ている方はなかなか改善しないのが特徴なので繰り返す方は相談した方がいいと覚えておくと良いかもしれません。

デリケートゾーンのかゆみを予防する方法

かゆみは一度起こるとヒスタミンという炎症物質が次々に増加して収拾がつかなくなることが多いです。
デリケートゾーンのかゆみも同様で、痒みがそもそも起こりにくい環境を作っておくことが大切です。

①:デリケートゾーンを清潔にする

清潔に保つことは基本のキです。洗いすぎもよくはないのですが、きちんと清潔に保つ必要があります。
常在菌の乳酸菌を殺菌しすぎないデリケートゾーン専用の洗浄剤で洗うことをお勧めします。ボディソープでデリケートゾーンも洗いすぎるのは常在菌のバランスを崩し、かゆみやニオイの原因になります。
こちらがデリケートゾーン専用の洗浄剤をうまくまとめてくれています。

②:生理用ナプキンやおりものシートをこまめに替える

ナプキン、おりものシートによるむれ、かぶれ、感染はかゆみの大敵です。
できればこまめに交換することでできるだけ清潔に保って、むれ、かぶれを予防しましょう。長時間型のナプキンは交換が少なくてすみ一方で、産婦人科医的にはあまり清潔でもない点、むれなども長時間起こることを助長するためお勧めしてはいません。
短時間型のものをこまめに使用するのが一番理想的です。

③:下着を見直す

サイズのあっていない下着では、動作時に擦れが普通以上に多く生じてしまったりします。体型によっても問題は異なって、痩せ型の人は摩擦が大きくなったり、肥満の方は蒸れやすかったりするので自分にあった下着を選びつつ、体型の管理も重要になってきますよ。

④:感染予防を徹底する

感染症、ここでは性感染症の予防とします。性感染症の多くはかゆみの症状を伴います。かゆみ、おりものの増加がどの感染症にもつきものです。性交渉時にはコンドームの使用や性交渉後一定の期間後の症状出現時には必ず検査を行なって性感染症稼働かの判断、そうであった場合には抗生物質、抗真菌薬での治療を行うまでは性交渉を行わないようにしましょう。

⑤:腟環境の改善

免疫力が低下した際に起きる自己感染、性交渉関係なくカンジダを繰り返す場合には、膣の常在菌の環境に問題があることもあります。その場合には①で説明したように外的に環境を崩さないようにするデリケートゾーン専用の洗浄剤を使用すること、そして内服の乳酸菌も非常に効果があります。当院ではココラクトというドクターズサプリを院内でもお勧めしています。

ここまでデリケートゾーンの黒ずみの原因と日常から行えるケアに関して説明しました。
しかし、一度ついてしまった黒ずみはなかなか改善しないことが多いので、当院では効果が強いレーザー治療をお勧めしています。治療に関してもみてみましょう。

更年期、閉経後デリケートゾーンのかゆみの治し方|インティマレーザーが効果的

GSM(閉経後尿路生殖器症候群)、デリケートゾーンのかゆみ治療にはインティマレーザーというエルビウムYAGレーザーの施術が効果的です。
インティマレーザーの治療はデリケートゾーンにレーザーを照射して、デリケートゾーンの粘膜を再建することで症状を改善していきます。
インティマレーザーの治療はGSMなどのかゆみや違和感のほか、同時に気になる膣の緩みやデリケートゾーンの黒ずみなどさまざまな悩みに対応できるので一度当院のページをご覧ください。

デリケートゾーンのかゆみ・違和感のレーザー治療にかかる費用

治療内容価格(消費税込)
GSM(閉経後尿路性器症候群) 1回¥55,000〜¥88,000
GSM(閉経後尿路性器症候群)  3回セット¥150,000〜¥237,600

Hanakoさんで、女性のヘルスケア・インティマレーザーに関して特集記事がございます。
興味がある方はどうぞご覧ください。
記事「すぐにでも始めてほしい「産後の骨盤ケア」|レディースクリニックなみなみに学ぶ 女性のヘルスケア#2」はこちらから▶︎

デリケートゾーンの黒ずみに関するよくある質問

生理のときにかゆくなりやすいのはなぜ?

一番多いのは生理用品(ナプキンや吸水ショーツ)による群れと、それらに繁殖した雑菌による感染です。
長時間使用するのは良くありません。こまめに交換するに限ります。

更年期はデリケートゾーンがかゆくなる?

かゆくなったり、違和感として感じたり、痛みとして感じる方もいます。
エストロゲンの低下によるものなのでなかなか対処しにくいです。内服、注射、レーザーの治療が良いのでクリニックに相談してください。

かきすぎるとデリケートゾーンが黒ずむ?

物理的な刺激でメラニンの産生が起こってしまいます。できるだけかかないように。かくと痒みの成分であるヒスタミンも賛成されるので悪いサイクルができてしまいます。

まとめ:デリケートゾーンのかゆみのご相談はレディースクリニックなみなみまで

女性が気になってしまう、かつ相談しにくいデリケートゾーンのかゆみに関して解説しました。
デリケートゾーンのかゆみを経験したことがない女性はいないと言っていいと思います。原因をしっかり判断して正しい対応ができれば痒みの頻度は必ず減らせます。
まずはちょっとの相談のみでも良いので気軽に産婦人科医に相談してみましょう。

当院のコラムは全て医師が監修しております。

クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

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