レディースクリニック なみなみ

東京でNIPT(新型出生前診断)を受けるには?検査内容・メリット・費用を徹底解説

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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  • NIPT(新型出生前診断)は妊娠10週以降に母体の採血のみで受けられる安全な検査で、胎児のDNAを解析してダウン症候群(21トリソミー)などの染色体異常のリスクを調べます​。
  • 従来の羊水検査と異なり非侵襲的(侵襲を伴わない)なため母体や赤ちゃんへのリスクがなく、結果も妊娠初期の早い段階で得られるメリットがあります​。
  • NIPTの検出精度は非常に高く、主要な染色体異常を99%以上の確率で検出できるとされています​。
  • ただし100%正確な検査ではないため、結果が陽性(高リスク)の場合は羊水検査などで確定診断を行う必要があります(NIPTでは検出できない異常もあります)。
  • 日本ではNIPTはすべての妊婦さんに義務付けられているわけではなく、希望者が任意で受ける検査です​。受けるか迷うのは自然なことで、ご夫婦の意思で後悔の少ない選択をすることが大切です。
  • 2023年から開始した認証制度により、NIPT実施施設は全国で400施設以上に拡大し​、東京でも当院のように認証を受けて安全に検査を提供できるクリニックが増えています​。

妊娠が判明したばかりの方にとって、お腹の赤ちゃんの健康は何より気になることでしょう。最近は「NIPT(新型出生前診断)」という言葉を耳にして、早い時期から赤ちゃんの状態を調べられると知り、受けるべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。特に東京都内にはNIPTを実施している医療機関が数多く存在し、「どこで受けるのが良いの?費用や流れは?本当に受けたほうがいい?」と悩む声をよく聞きます。

結論から言えば、NIPTは妊娠初期に赤ちゃんの主要な染色体異常のリスクを知ることができる画期的な検査です。胎児や母体へのリスクがなく精度も非常に高いため、対象の疾患について早めに情報を得たいと考える妊婦さんにとって大きなメリットがあります​。一方で、NIPTは結果が「陽性」でも赤ちゃんに異常が確定したわけではない(追加検査が必要)点や、判定できる範囲が限られている点なども理解しておかなければなりません​​。つまり、NIPTを受けるかどうかは「知るメリット」と「その限界」を理解した上での本人の意思が大切なのです。

本記事では、妊娠判明後まもない方や東京でNIPTを検討し始めた方に向けて、NIPTとは何かという基本から、検査を受けられる時期・条件、東京都内で受検先を選ぶポイント、検査のメリット・デメリット、費用や当日の流れまで網羅的に解説します。さらに、よくあるご質問にもQ&A形式でお答えし、当院(目黒区・レディースクリニックなみなみ)で提供しているNIPT検査の特徴についてもご紹介します。この記事を読めば、NIPTについての不安や疑問が解消し、東京で安心して出生前検査を受けるために必要な知識が身につくでしょう。

それでは、NIPTの基本から順番に見ていきましょう。

まず、NIPTという検査の基本からおさらいしましょう。NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing)は、日本語で「非侵襲的出生前診断」と呼ばれる新しい出生前検査です。その名の通り、侵襲(母体や胎児への傷害)がない方法で行える出生前遺伝学的検査の一種です。

目次
  1. 1 1.1 NIPTで何がわかるのか
  2. 2 1.2 検査方法と原理
  3. 3 1.3 結果の見方(「陽性」「陰性」とは)
  4. 4 2. NIPTの対象となる方・条件
    1. 4.1 2.1 年齢制限はある?若くても受けられる?
    2. 4.2 2.2 多胎妊娠(双子など)の場合は?
  5. 5 3. 東京でNIPTを受ける際のポイント
    1. 5.1 3.1 認証施設と非認証施設の違い
    2. 5.2 3.2 医療機関の選び方(設備・連携体制など)
  6. 6 4. NIPTのメリット・デメリット
    1. 6.1 4.1 NIPTの主なメリット
    2. 6.2 4.2 NIPTのデメリット・注意点
  7. 7 5. NIPTの費用・検査の流れ(東京の場合)
    1. 7.1 5.1 費用の目安と保険適用について
    2. 7.2 5.2 検査前後の流れ(予約~結果説明まで)
  8. 8 6. 当院(レディースクリニックなみなみ)のNIPT検査について
    1. 8.1 6.1 当院は認証施設です
    2. 8.2 6.2 小児科専門医と連携したサポート体制
    3. 8.3 6.3 安心して検査を受けていただくために
  9. 9 低用量ピルの効果が出るまでの期間に関するよくある質問
    1. 9.1 35歳未満でもNIPTは受けられますか?
    2. 9.2 NIPTで陽性と言われたら、赤ちゃんに本当に異常がある確率はどのくらいですか?
    3. 9.3 NIPTは妊娠何週目に受けるのがベストですか?
    4. 9.4 東京都内でNIPTを受けられる主な病院はどこ?おすすめはありますか?
    5. 9.5 NIPTで赤ちゃんの性別もわかりますか?
    6. 9.6 双子でもNIPT検査はできますか?結果の信頼性は大丈夫ですか?
  10. 10 当院でのNIPTご相談・ご予約をご希望の方へ

1.1 NIPTで何がわかるのか

NIPTでは、胎児の主要な染色体数の異常を調べることができます。具体的には、ダウン症候群(21トリソミー)18トリソミー(エドワーズ症候群)13トリソミー(パトウ症候群)という3つの先天性疾患の可能性を判定します​。これらは染色体の数が通常より1本多い状態で起こる疾患で、知的障害や心臓など臓器の奇形を伴うことが多く、出生前に知りたいと希望される方が多い代表的な病気です。

NIPTでわかるのはあくまで「可能性」(リスク)であり、病気の重症度や赤ちゃんの具体的な症状までは分かりません​。例えば、ダウン症候群と一口に言っても個々の症状の程度は様々ですが、NIPT結果からそこまで知ることはできません。また、NIPTが対象としていない病気(例えば他の稀な遺伝子異常や構造的な奇形など)については、この検査では検出できない点にも注意が必要です​。

※補足:一部の非認証施設では性染色体の異常や微小欠失症候群などより広範な検査も提供されています。しかし、それらの多くは臨床的な有用性や精度が確立されていないため​、日本医学会が認証する施設では現時点で実施されていません。

1.2 検査方法と原理

NIPTの検査方法はシンプルで、安全性が高いのが特徴です。妊婦さんの腕から静脈血を約10〜20mlほど採取するだけで検査が完了します​。採血のタイミングは妊娠9〜10週目以降と決められており、妊娠初期に入って赤ちゃんの心拍が確認できるようになった頃から検査が可能です​。採取した血液は専門の遺伝子検査機関に送り、結果が出るまでに約1〜2週間かかります​。

では、なぜ母親の血液から胎児の染色体異常が分かるのでしょうか?ポイントは、母体血中に含まれるcfDNA(cell-free DNA)と呼ばれる「細片状のDNA」にあります。妊婦さんの血液中には微量ですが胎児由来(正確には胎盤由来)のDNA断片が流れ込んでおり、妊娠初期(10週以降)には母体血中のcfDNAのうち約10%前後が胎児由来になるとされています​。NIPTではこの胎児由来DNA断片を最新の遺伝子解析技術で分析し、特定の染色体が過剰に検出されないかを調べることで、胎児が trisomy(特定の染色体が3本ある状態)である可能性を推定しています。

解析には最先端の次世代シーケンサーという機器とバイオインフォマティクス解析(コンピュータによる膨大なデータ処理)を駆使しており、従来の母体血清マーカー(ホルモン値などを見る検査)に比べて極めて高い検出精度を実現しています。母体血清マーカー検査の感度(検出率)が80〜90%程度なのに対し、NIPTの感度は約99%と報告されています​。この高い感度・特異度(後述)により、NIPT導入後は世界的に出生前診断のための侵襲的な羊水検査件数が減少したとも言われています​。

1.3 結果の見方(「陽性」「陰性」とは)

NIPTの結果は、大きく「陽性」「陰性」「判定保留」の3種類に分類されます​。それぞれ以下のような意味合いです。

  • 陰性
    検査対象の染色体異常が検出されなかった状態です。「陰性=お腹の赤ちゃんに異常なし」と判断されます。NIPTの場合、陰性であればどの年齢層でも99.99%以上の確率で赤ちゃんに対象疾患はないとされています​。通常、陰性だった場合には追加の確定検査(羊水検査など)はおすすめされません。それほど偽陰性(見逃し)の可能性が低い検査といえます。ただし万が一にも偽陰性が起こる可能性はゼロではない(1万人に1人以下の頻度)ため、結果が陰性でも妊婦健診での経過観察は引き続き重要です。
  • 陽性
    検査対象の染色体異常の可能性が高いことを示します​。この場合、お腹の赤ちゃんが実際にその異常を持っている可能性は高いですが、NIPTだけで確定診断はできません偽陽性(検査は陽性でも実際には赤ちゃんに異常がない)の可能性があるためで、陽性時には羊水検査などリスクのある確定検査で最終確認を行う必要があります​。NIPTは非常に偽陽性が少ない検査ですが(陽性的中率については後述します)、それでも陽性=100%赤ちゃんに異常というわけではない点は強調しておきましょう。
  • 判定保留
    検査試料中の胎児由来DNAが不足していた場合などに出ることがあります。全体の0.3〜0.4%程度の確率で判定保留になると報告されています​。「検査できなかった」という結果ですが、この場合は担当医と相談の上で、再度採血して検査をやり直す、別の方法(羊水検査など)に切り替える、検査自体を諦め経過観察とする、などの選択肢から判断します。

重要なポイントは、「陽性だった場合には必ず確定検査で確認する」ということです。逆に言えば、確定検査(羊水検査・絨毛検査)を行わずに陽性結果だけで中絶などの判断をしてはいけないということでもあります。NIPTが広く普及している海外でも、陽性時の確定診断は必須のプロセスです。また、心理的にも陽性と聞くと驚いて動揺する方がほとんどですので、結果の説明時には遺伝カウンセリング等で慎重なサポートが行われます。当院でも陽性が判明した場合には、提携先の日本赤十字社医療センターなどで速やかに羊水検査等の確定検査が受けられるよう連携し、結果が出るまで継続してご相談に乗りますのでご安心ください。

2. NIPTの対象となる方・条件

2.1 年齢制限はある?若くても受けられる?

結論から言えば、NIPTは現在「年齢にかかわらず全ての妊婦さんが受けることができる検査」です。かつて日本でNIPTが導入された当初(2013年開始)は、原則35歳以上の妊婦さんや特定のリスク要因がある方のみが対象とされ、年齢制限が設けられていました。しかし2022年春に指針が改定され、この年齢制限は撤廃されました​。現在の認証施設では「遺伝カウンセリングを受けても不安が消えない妊婦さんには、年齢を問わずNIPTを提供する」ことになっています​。極端に言えば20代前半の初産の方でも、希望すればNIPTを受けることが可能です。

ただし、若い妊婦さんの場合は検査が陽性となる確率自体が低い(そもそも胎児に異常が潜在する確率が低い)ため、陽性的中率が下がる傾向があります​。例えばダウン症候群の頻度は母体年齢に比例して高くなりますが、20代ではかなりまれです。そのため前述の通り、25歳の方がNIPTで13トリソミー陽性と出た場合、実際に赤ちゃんが13トリソミーである確率は20%未満と推定されています​(※一方、44歳でダウン症陽性なら約99%の確率で本当に赤ちゃんがダウン症というデータがあります​)。

このように、若い方ほど偽陽性となる割合が相対的に高くなる(=陽性的中率が低下する)ことも踏まえ、「陽性でも慌てず必ず確定検査を受ける」ことが重要になります。年齢によるリスク差はありますが、不安の感じ方は人それぞれです。35歳未満でも「どうしても検査で確認しておきたい」というお気持ちであれば、遠慮なく相談してみてください。当院でも年齢にかかわらずご相談をお受けしています。

2.2 多胎妊娠(双子など)の場合は?

双子を妊娠中の場合でもNIPTは実施可能です。ただし、結果の解釈が単胎妊娠とは少し異なります。双胎妊娠では母体血中に流れ込む胎児由来DNAは2人分が混ざった状態になります。そのため、NIPTで異常なし(陰性)と出れば2人とも対象疾患のリスクは低いと判断できますが、陽性と出た場合「どちらの胎児に由来する異常か」は判別できません。いずれにしても陽性であれば確定検査が必要ですが、双胎妊娠では確定検査として絨毛検査が選択肢に入ることもあります(それぞれの胎児の胎盤由来細胞を個別に検査できるため)。いずれにせよ双胎でも検査精度自体は高いので、多胎妊娠だからといってNIPTを避ける理由はありません​。実際、近年は双胎妊娠へのNIPT適用例も増えてきています。当院でも双胎のNIPTに対応しておりますので、ご希望の際はご相談ください。

※参考データ:NIPTコンソーシアム報告では、日本におけるNIPT実施例約10万件中、双胎妊娠は約1.7%を占めています​。双胎の場合の判定保留率は単胎よりやや高いものの(母体血中の胎児DNA割合が低くなりがちなため)、陽性的中率・陰性的中率ともに単胎妊娠と同等の水準とされています。

3. 東京でNIPTを受ける際のポイント

東京都内でNIPTを実施している医療機関は非常に多く、クリニックから大学病院まで様々です。「NIPT 東京」で検索すると数多くの施設がヒットし、どこで受けるべきか迷ってしまうかもしれません。ここでは、東京でNIPTの受検先を選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。

3.1 認証施設非認証施設の違い

2022年以降、先述のようにNIPTの提供体制が見直され、全国で400を超える認証医療機関が新たに指定されました​。東京都内でも多数の病院・クリニックがこの「出生前検査認証制度」による認証施設となり、以前に比べ受けられる場所が大幅に増えています。認証施設とは、日本医学会および関係学会が策定した一定の基準(産婦人科や小児科の専門医配置、遺伝カウンセリング体制、周産期医療機関との連携など)を満たし認定を受けた医療機関です​。認証施設では必ずNIPT実施前後に十分な説明とカウンセリングを行い、陽性時には確定検査や出生後のケアまで見据えたフォローアップが約束されています​。まさに「信頼性とアフターフォローの点で優れた施設」**といえます。

一方、認証を受けずに独自にNIPTを提供している非認証施設(未承認施設)も存在します。こちらは従来からNIPTを扱っていた一部の民間クリニック(無認可施設)などで、年齢制限がない点や検査項目を拡大している点では表向き利用しやすく見えるかもしれません。しかし、非認証施設の中には産婦人科専門医が常駐していなかったり、遺伝カウンセリングの質が十分でなかったりするケースも報告されています​。また、陽性が出た後の確定検査や、赤ちゃんに異常が判明した場合の適切な引き継ぎなど、アフターケア体制に不安が残る場合もあります。費用面でも認証施設より割高になったり、検査キットを海外に送付する方式で結果通知まで時間がかかるところもあるようです。

以上を踏まえ、東京でNIPTを受けるならできるだけ「認証施設」で受検されることをおすすめします。認証施設かどうかは各クリニックのホームページや、日本医学会の公表資料で確認できます。東京都には著名な周産期母子医療センター(大学病院や総合病院)から、当院のような認証を受けたクリニックまで幅広い選択肢がありますので、自分に合った施設を選びましょう。

3.2 医療機関の選び方(設備・連携体制など)

NIPT自体の検査精度はどの施設でも基本的に同じです(検査そのものは提携する遺伝子検査会社が行うため)。しかし、**検査を受ける環境やサポート体制は施設ごとに異なります。東京の場合、特に以下の点に着目して選ぶとよいでしょう。

  • 遺伝カウンセリングの充実度:NIPT前後にしっかり時間をかけて説明や相談に乗ってくれるかは重要です。不安や疑問をしっかり解消した上で受検したいですよね。認証施設では専門の遺伝カウンセラーや産婦人科医が対応しますが、具体的に何分程度カウンセリングがあるか、どんな雰囲気かなど口コミも参考にすると良いでしょう。
  • 陽性時のフォロー体制:万一陽性だった場合、その施設で絨毛検査・羊水検査まで対応可能か、あるいはスムーズに高次医療機関へ紹介してもらえるかも確認ポイントです。認証施設同士のネットワークがある場合、迅速に紹介状を書いてもらえたり、結果判明後の相談先を提案してもらえます。当院では陽性時には提携先の日本赤十字社医療センターで速やかに確定検査を受けていただけます。
  • アクセスの良さ・通いやすさ:妊婦健診の合間に受けるケースが多いので、自宅や職場から通いやすい場所にあると負担が少ないでしょう。東京は広いので、例えば「東京駅近辺で受けたい」「自宅のある○○区で探したい」といった希望で絞るのも現実的です。なお結果説明は来院が基本ですが、施設によっては電話やオンラインで説明を聞ける場合もあります。
  • 検査費用:費用はクリニックによって多少異なります(後述しますが、相場は約10〜20万円​)。極端に安価だったり高額な場合は内訳(遺伝カウンセリング料や診察料を含むか等)をよく確認しましょう。認証施設では厚労省の指導のもと概ね適正な価格帯に収まっていますが、非認証では追加オプション商法で総額が高くなる例もあります。
  • その他のサービス:検査結果が出るまで不安な期間を過ごすわけですが、その間に妊婦健診や他の検査(超音波検査など)も並行して受けられると安心です。NIPTと同時期に行う初期超音波スクリーニング(胎児ドック)などをセットで提供している施設もあります。またスタッフが女性中心で相談しやすい雰囲気かどうか、といった点も人によっては大切でしょう。

東京都内には、多摩地域なども含め認証施設が多数あります。具体的な施設名はここでは挙げませんが(インターネットや認証施設リストで確認可能です)、最終的には「信頼して相談できるか」で決めると良いでしょう。疑問点にしっかり答えてくれるか、納得いくまで説明を受けられるか、妊婦検診も含め長く付き合える産科医か――そうした観点で選べば大きく間違うことはありません。当院も含め、皆様が安心して検査を受けられる環境を整えてお待ちしています。

4. NIPTのメリット・デメリット

次に、NIPTという検査の利点と注意点を整理してみましょう。良い面ばかりでなくリスクや限界も理解することで、検査を受けるべきか判断しやすくなります。

4.1 NIPTの主なメリット

  • 母体や胎児へのリスクが極めて低い
    NIPTは採血のみで行えるため、流産リスクが伴う羊水穿刺などと異なりお腹の赤ちゃんを傷つける心配がありません。従来、確定診断である羊水検査は流産のリスク(約0.1~0.3%程度)が問題でしたが、NIPTの登場でリスクなく高精度の情報を得られるようになりました。妊婦さんの体にも負担がなく、注射が大丈夫な方であれば特別な痛みもありません。
  • 妊娠早期に結果がわかる
    NIPTは妊娠10週から検査可能で、結果も1~2週間ほどで判明します​。妊娠3~4か月のうちに主要な染色体異常の有無がほぼ確認できるため、もし陽性だった場合も比較的早期に今後の方針を検討できます。妊娠中期以降になって突然異常が見つかるより、心の準備期間が持てる点は大きなメリットです。実際、NIPT導入により妊娠早期の段階で夫婦が話し合う時間を確保しやすくなったとの意見があります。
  • 検査精度が高い
    先述の通り、NIPTのダウン症候群に対する検出感度は約99%と非常に高く、偽陰性・偽陽性の少ない信頼性の高い検査です​。従来のクアトロテスト(母体血清マーカー検査)では感度80%台で見逃しも多かったのに比べ、NIPTで陰性と言われれば対象疾患についてはほぼ安心できます​。また偽陽性も少ないため、陽性結果が出て不必要な侵襲的検査を受ける妊婦さんの数も従来より格段に減らせます​。
  • 心理的な安心材料になる
    検査結果が陰性なら、「ひとまず大きな染色体異常は大丈夫だった」と安心して妊娠生活を送れるという精神的メリットがあります。特にご高齢で初産の方や、過去に流産や胎児異常の経験があって不安が強い方にとって、NIPT陰性の知らせはその後の妊娠期間の支えになることが多いです。「検査を受けて良かった、安心できた」という声は多く聞かれます。もちろん陽性だった場合は不安が増す結果になりますが、早めに事実を知ることで適切な対処に繋げられるという意味ではメリットと捉えることもできます。

4.2 NIPTのデメリット・注意点

  • 確定診断ではない:NIPT最大の注意点は、繰り返しになりますが「陽性=胎児に異常確定」ではないことです​。陽性なら高確率で異常が疑われますが、最終確定には羊水検査などが必要です。またNIPTで対象外の疾患については当然ながら判別できません。つまりNIPTで陰性だったからといって他の病気もない保証はないのです。超音波検査など他の検査も併用し、赤ちゃんの状態を総合的に見ていく必要があります。
  • 陽性時に不安や負担がかかる:精度の高い検査とはいえ、陽性結果を告げられた時の衝撃は非常に大きいです。その後、確定検査をどうするか、もし確定したらどうするか——短期間で難しい決断を迫られるかもしれません。精神的ストレスは大きく、遺伝カウンセリングなどのフォローが不可欠です。また陽性の約1割程度は偽陽性になる可能性がありますので、結果の受け止めには冷静さも求められます
  • 検査でわかる範囲が限られる:NIPTはあくまで3つの trisomy を対象とした検査で(認証施設の場合)​、例えば開放性脊椎二分脊椎症心臓の構造異常など、超音波検査でないと分からない異常は検出できません。また性別も原則として教えられません(NIPT自体は性染色体を解析することで性別判定可能ですが、認証施設では出生前に性別を知らせない取り決めになっています)。このため、NIPTさえ受ければ万全というわけではなく、妊婦健診や必要な他の検査は予定通り受けることが重要です。
  • 費用が高く保険適用外:NIPTは公的医療保険の適用外(自費診療)であり、検査費用は全額自己負担となります。東京では平均的に15万円前後の費用設定が多い印象です(後述の費用相場参照)。決して安い検査ではないため、ご夫婦で相談の上、本当に受けるかどうか考える必要があります。「もし結果がどうであっても自分たちは受け止める覚悟がある」という場合、無理に高額な検査をしない選択も一つです。逆に費用より安心を得たい気持ちが上回る場合には有意義な検査となるでしょう。

以上のようにメリット・デメリットを理解した上で、NIPTを受けるか決めることが大切です。不明点があれば遠慮なく遺伝カウンセリングで質問しましょう。「受けなければ良かった…」と後悔することのないよう、納得して受検することが一番のポイントです。

5. NIPTの費用・検査の流れ(東京の場合)

続いて、気になる費用の目安や、実際に検査を受ける際の当日の流れについて説明します。

5.1 費用の目安と保険適用について

NIPTの費用は全国どこでも保険適用外(自費診療)です。したがって費用設定は各医療機関によりますが、認証施設の場合は極端な差はなく概ね10万〜20万円程度に収まっています​。東京都内でも、おおよそ13万円〜18万円前後の価格帯が多い印象です。この金額には通常、検査前の遺伝カウンセリング料や結果説明の費用も含まれています。一部の病院では初診料や超音波検査料が別途かかることもありますので、予約時に費用内訳を確認しておくと安心です。

例えば当院「レディースクリニックなみなみ」では、NIPT検査(遺伝カウンセリング含む)費用は税込143,000円で設定しております(2025年4月現在)。この他に妊婦健診の採血等を同日に行った場合は別途保険診療分の自己負担が発生しますが、NIPT単独の費用は上記のみです。都内ではだいたい15万円前後が相場ですので、全国的にも標準的な価格と言えるでしょう。

費用が高額な分、自治体の助成民間保険の特約などを利用できないか気になるところですが、2025年現在NIPTに対する公的助成制度は一般的にはありません(※ごく一部の自治体でモデル事業的に補助が出た例がありますが東京では実施なし)。民間の医療保険でも、NIPTを任意検査として保証の対象にしているケースはほとんど無いようです。したがって基本的には自己負担となります。

高額ではありますが、前述のようにNIPTを受けることで得られる安心感や情報は大きな価値があります。費用面で迷われる場合も、無理のない範囲で検討いただければと思います。どうしても予算的に難しい場合は、母体血清マーカー検査(クアトロ検査)などもう少し安価なスクリーニング検査も選択肢にありますので、産科医に相談してみてください。

5.2 検査前後の流れ(予約~結果説明まで)

実際にNIPTを受ける場合、どのようなステップで進むのか一般的な流れをご紹介します。東京の多くの医療機関でも概ね以下のようなプロセスです。

  1. 予約:NIPTを実施している病院・クリニックに事前予約を入れます。現在は認証施設が増えたため、比較的予約は取りやすくなっていますが、妊娠10週を迎える前までに予約の連絡をしておくとスムーズです。電話やWeb予約フォームで申し込みます。当院でもWebおよび電話で予約受付可能です。
  2. 来院・受付:予約した日時に来院します。問診票を事前に記入しておくケースもあります。妊娠週数を確認するため母子手帳や紹介状、これまでの健診情報があれば持参してください。受付後、待合室で少々お待ちいただきます。
  3. 遺伝カウンセリング・診察:検査前に医師や遺伝カウンセラーによる説明・カウンセリングがあります​。NIPTの意義や限界、検査で何がわかり何が分からないか、陽性だった場合どうするか、といった内容を丁寧にお話しします。不明点や不安はここで遠慮なく質問しましょう。妊婦さんだけでなくパートナーの同席も推奨されます。ご夫婦で話を聞き、一緒に検査を受けるか最終判断します。同意書へのサインもこのタイミングです。
  4. 採血:内容に納得し検査実施となれば、そのまま採血を行います。通常は腕の静脈から20ml程度の採血です。特別な注意点はありませんが、感染症検査の採血などと同様、リラックスして臨んでください。痛みも一瞬チクッとする程度です。採血後、絆創膏を貼って終了です。念のため貧血傾向の方は休んでからお帰りください。
  5. 会計:自費検査なので、この日に検査費用を全額支払います。クレジットカード対応の施設も多いです。当院では各種カード・電子マネーにも対応しております。領収証は医療費控除等で使えるので保管ください。
  6. 結果待ち:採取した血液検体は提携の検査センターへ送られます。結果が出るまで約1~2週間ほどです。結果連絡の日程をこの日に予約しておくことが多いです。自宅で過ごす間、不安なことがあれば電話等で相談も可能です。あまり心配しすぎず、普段通りお過ごしください。
  7. 結果説明:予定の日に再度クリニックへ行き、結果を聞きます。結果は陰性の場合その旨を口頭および書面で伝達されます。おめでとうございます、安心しましたねとお伝えする瞬間です。陽性や判定保留だった場合は、その内容と意味を丁寧に説明し、今後の対応を相談します。希望があればすぐに確定検査の日程調整なども行います。結果説明は短時間で済むこともありますが、特に陽性だった場合などは十分時間をとって面談します。当院では小児科医による追加説明を受けることも可能です。
  8. アフターフォロー:陰性だった方は通常の妊婦健診スケジュールに戻ります。引き続き経過観察を続けましょう。陽性だった方は希望に応じ紹介先で確定検査を受け、最終結果が出るまで当院でもサポートを継続します。ご夫婦の決断にも寄り添いながら、必要な専門家(周産期センターや遺伝診療科など)とも協力して対応します。

以上が基本的な流れです。施設によって多少順序が異なることがありますが、大筋は同じです。大切なのは、検査前の相談と検査後のフォローです。東京の認証施設であればこれらがしっかりしていますので、安心してプロセスを踏んでいただけるでしょう。

6. 当院(レディースクリニックなみなみ)のNIPT検査について

最後に、当院におけるNIPT検査の特徴や強みについてご紹介します。レディースクリニックなみなみ(東京都目黒区)は、2025年より日本医学会の認証を受けてNIPT検査を提供する東京都内のクリニックです​。当院での受検を検討されている方はぜひ参考にしてください。

6.1 当院は認証施設です

当院は開院以来、妊婦健診や婦人科診療を通じて地域の皆さまの信頼を築いてまいりました。その実績が評価され、日本医学会「出生前検査認証制度等運営委員会」よりNIPT実施医療機関として正式に認証されています​。認証施設であることは、その施設が定められた厳しい基準(産婦人科専門医の配置、カウンセリング体制、連携体制など)をクリアしている証です。当院では臨床遺伝専門医の指導のもと遺伝カウンセリングを実施しており、妊婦さん一人ひとりの不安に丁寧に向き合います。また院長は長年周産期医療に携わってきた産婦人科専門医(医学博士)であり、NIPT陽性となった場合の対応や妊娠全般の相談にも豊富な知識と経験でお答えできます。「信頼できる先生に任せたい」という方にとって、当院は安心して検査を受けられる環境を整えています。

6.2 小児科専門医と連携したサポート体制

当院の大きな特徴の一つが、「出生前コンサルト小児科医」との連携です​。これは、出生前検査について悩む妊婦さんや検査結果が陽性だった妊婦さんに対して、実際に小児科で染色体異常のお子さんの診療経験を持つ専門医が相談に乗る仕組みです​。例えば「もし赤ちゃんがダウン症だったら、どんな治療や生活が必要になるのだろう?」といった具体的な疑問や、「育てていけるか不安…」という心配にも、小児科の視点からアドバイスを提供できます。遺伝カウンセリングではどうしても医学的・統計的な話が中心になりますが、小児科医から実情を聞くことで将来のイメージが湧き、安心感を得られると好評です​。このような取り組みはまだ全国的にも珍しいですが、当院では妊婦さんの不安解消のため積極的に導入しています。

6.3 安心して検査を受けていただくために

クリニックでのNIPT受検には不安がつきものですが、当院では「信頼性と親しみやすさ」の両立をモットーに掲げています。スタッフは全員女性で構成され、リラックスできる雰囲気作りを心がけています。妊婦健診の合間にNIPTについて相談だけでも構いませんし、無理に検査を勧めることもありません。妊婦さんの意思とペースを尊重し、「受けたい」と思った時に手を差し伸べる——それが当院のスタンスです。

検査結果が出るまでの期間も不安なことがあれば随時お電話で相談いただけますし、陽性だった場合も最後まで一緒に考えさせていただきます。当院自慢の最新超音波装置で丁寧に胎児の様子をチェックしながら、妊娠全体をサポートしていきます。東京都内でNIPTの受検先を探している方は、ぜひ一度レディースクリニックなみなみにご相談ください。

低用量ピルの効果が出るまでの期間に関するよくある質問

35歳未満でもNIPTは受けられますか?

はい、35歳未満の方でもNIPTを受けることができます。現在は年齢制限が撤廃され、年齢問わず希望すれば受検可能となりました​。以前は「高齢妊娠の検査」というイメージが強かったNIPTですが、今では20代・30代前半の妊婦さんも多く受けています。ただし若い方ほど先天異常のリスク自体が低いため、陽性となるケースはまれです。そのぶん陽性的中率(本当に赤ちゃんに異常がある割合)がやや低下する傾向があります​。たとえば35歳ダウン症陽性の場合、約93〜94%の確率で赤ちゃんもダウン症と予測されますが​、25歳で13トリソミー陽性の場合はその確率が20%未満というデータもあります。

NIPTで陽性と言われたら、赤ちゃんに本当に異常がある確率はどのくらいですか?

NIPTは妊娠何週目に受けるのがベストですか?

一般的には「妊娠10〜12週頃」に受ける方が多く、おすすめです。検査自体は妊娠10週以降であればいつでも可能ですが​、あまり遅くなると確定検査やその後の対応を考える時間が少なくなってしまいます。日本産科婦人科学会の見解でも、妊娠14週までの受検がおすすめとされています​。実際、多くの施設で妊娠12週頃までの実施を推奨しています​。妊娠9週だと胎児DNA量が不十分で判定保留になるリスクがあるため、最も早くても10週0日からと覚えておいてください。

また「安定期に入る16週以降に受けた方が良い?」という質問もありますが、前述の通り陽性の場合の対応(羊水検査→結果待ち→判断)を考慮すると、なるべく早めに結果が出るに越したことはありません​

東京都内でNIPTを受けられる主な病院はどこ?おすすめはありますか?

東京都内には多数のNIPT実施医療機関があります。認証施設だけでも都内に40以上存在し​、大学病院や総合病院(例:東京大学病院、慶應義塾大学病院、国立成育医療研究センター、東京都立病院など)、地域の周産期母子医療センター(例:愛育病院、日本赤十字社医療センターなど)、さらに産婦人科クリニックまで様々です。加えて非認証のクリニックも含めると非常に多いため、「ここが一番おすすめ!」と単純に順位付けするのは難しい状況です。その中で選ぶポイントは先ほど述べた通り認証施設であること、カウンセリングやフォローがしっかりしていること、通いやすさや信頼感などです。

NIPTで赤ちゃんの性別もわかりますか?

検査技術上は性別を判定可能ですが、日本の認証施設では原則として教えてもらえません。NIPTでは胎児の性染色体(X・Y染色体)の情報も解析されますので、理論上は男女の判定ができます。しかし、日本医学会の定めにより産み分け等を目的とした出生前の性別告知は禁止されているため、たとえNIPTでわかったとしても結果として性別は知らせない運用になっています。実際、検査報告書にも性別は記載されません。

双子でもNIPT検査はできますか?結果の信頼性は大丈夫ですか?

双子を妊娠している場合でもNIPT検査は可能で、結果の精度も基本的に問題ありません。双胎妊娠だからといって感度・特異度が極端に下がるわけではなく、陰性的中率などは単胎妊娠とほぼ同等とされています。実際に海外でも双胎へのNIPT適用例が多数あり、有用性が報告されています。

当院でのNIPTご相談・ご予約をご希望の方へ

NIPT(新型出生前診断)について、ここまで詳しく解説してきました。東京都内でNIPTを検討されている方にとって、本記事がお役に立てば幸いです。出生前検査は不安と隣り合わせかもしれませんが、正しい情報と信頼できるサポートがあればきっと乗り越えられます。

レディースクリニックなみなみでは、妊婦さん一人ひとりに寄り添った出生前検査のサポートを行っています。当院でNIPTをご希望の場合は、まずはお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが検査の流れや予約状況をご案内いたします。事前のご相談のみでも歓迎いたしますので、「まだ受けるか迷っている」という段階でも遠慮なくご利用ください。

▶ ご予約をご希望の方は、当院公式LINEにて受け付けております。「妊婦健診の予約」と同時に「NIPT希望」の旨をお伝えいただければスムーズです。もちろんNIPT単独の予約も可能です。

初めての妊娠で不安な方も、経産婦さんで今回NIPTを受けようか迷っている方も、どうぞ私たちにご相談ください。東京で、あなたの身近な安心の窓口になれれば幸いです。スタッフ一同、あなたの大切な妊娠期間をサポートする準備を整えてお待ちしております。一緒により良いマタニティライフを作っていきましょう。ありがとうございました。

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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