レディースクリニック なみなみ

産後の生理はいつ再開する?来ない原因と再開後の変化、受診の目安や避妊まで

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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  • 産後の生理(月経)は、産後2ヶ月~1年の間に再開することが多いですが、個人差が非常に大きい現象です。授乳をしていない場合は比較的早く、産後4~8週間(1~2ヶ月)ほどで生理が始まる一方、母乳育児中は再開が遅れる傾向があり、産後8ヶ月で約70~80%の人に月経が再開します。完全母乳で頻回授乳を続けている場合、産後1年以上生理が来ないことも珍しくありません​。
  • 授乳中に分泌されるプロラクチンというホルモンが排卵を抑制するため、母乳育児をしている間は生理が止まる「授乳性無月経」の状態になります​。赤ちゃんへの授乳頻度が多いほどプロラクチン値が高く保たれ、生理再開が遅れる傾向があります​。
  • 産後に生理が再開してもしばらくは生理不順になりやすく、月経周期が安定しない場合があります​。初回の生理も排卵を伴わない無排卵月経になることがあり、その場合は経血が少なかったり周期が長めになったりします​。多くは産後数ヶ月以内に徐々に通常の周期に戻っていきます。
  • 出産直後から続く悪露(おろ)と生理は別物です。悪露は子宮からの出血(分娩時の残留物や子宮内膜の排出)であり、通常産後4~6週間ほどかけて赤色→褐色→黄色白色と徐々に減少・消失していきます​。悪露がほとんど収まって色も薄くなった後に再びみられる鮮血の出血は、生理再開による経血である可能性が高いです​。
  • 産後1年を過ぎても授乳を中止してから数ヶ月経っても生理が再開しない場合は、一度婦人科を受診しましょう​。また、生理再開後でも夜用ナプキンが2~3時間であふれるほどの大量出血や、日常生活が困難なほど強い生理痛が続く場合は、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因の可能性もあるため早めに医師に相談してください​。

産後に生理がなかなか来ないと、「このまま戻らなかったらどうしよう?」「妊娠前のように毎月来る体に戻れるの?」と不安になる方も多いですよね。赤ちゃんのお世話で忙しい中、自分の体調の変化にも気を配らなければならず、心配が尽きない時期でしょう。結論から言えば、産後の生理再開時期には非常に幅があり、産後半年~1年程度生理が来なくても必ずしも異常ではありません​。特に授乳中はホルモンの作用で生理が長く止まることが多く、「産後しばらく生理が来ない」のは自然な体の反応です。とはいえ、すべてのケースで安心できるわけではなく、ご自身の状況によっては注意が必要な場合もあります。

本記事では、産後の生理がいつ頃再開するのか、その目安や仕組みをはじめ、生理が再開した後の体の変化や注意点、そして産後に生理が来ない場合の対処法や受診のタイミング、避妊との関係まで幅広く解説します。産後の生理にまつわる不安や疑問をスッキリ解消し、安心して育児に専念できるようサポートいたします。

産後の生理はいつから始まる?再開時期の目安と個人差

産後の生理が再開する時期には個人差が大きく、早い人では産後1ヶ月(4~6週)ほどで月経が復活する一方、遅い人では産後1年以上経ってようやく再開するケースもあります​。この差が生じる主な要因は授乳(母乳育児)の有無です。出産後に授乳をしていない場合、妊娠前と同じように卵巣機能が比較的早く回復し、産後数週~2ヶ月ほどで排卵・月経が戻り始めます​。実際、初産婦では産後2~3ヶ月以内に生理が再開する人が多いという報告もあります​。

一方、母乳で育児をしている場合(授乳中)は、生理の再開が遅れる傾向があります。授乳中は後述するようにプロラクチンというホルモンの影響で排卵が抑えられるためですが、その効果には個人差があります。例えば、育児雑誌の調査では「産後3ヶ月までに生理が来た」という人が約3割いる一方、「産後6ヶ月までに再開」が約5割、「産後1年までに再開」が約8割というデータもあります​。残り約2割の方は1年を過ぎても生理が再開していませんが、その多くは授乳頻度が高かったり完全母乳で育てていたママです​。

こうしたことから、産後の生理再開時期の目安としては、「授乳していない場合は産後半年以内、授乳中の場合は産後1年以内」が一つの目安と言えるでしょう​。ただし、これはあくまで平均的な目安です。産後1年を過ぎても授乳を続けている間は生理が来ないケースも珍しくないので、過度に心配しすぎないでくださいね。

母乳育児中に生理が来ない理由(授乳性無月経のしくみ)

母乳で赤ちゃんを育てている間、ママの体ではプロラクチンというホルモンがたくさん分泌されます。プロラクチンは乳汁(母乳)を分泌させる働きを持つホルモンですが、同時に卵巣の働きを抑えて排卵をストップさせる作用があります​。このため、授乳期の女性は排卵と月経が一時的に止まった「授乳性無月経」という状態になるのです。

赤ちゃんにおっぱいをあげている限りプロラクチンの分泌量は高く保たれますが、その分泌量は授乳の頻度や量に応じて変化します​。一般的に、授乳回数が多く、特に夜間も含め頻回に授乳しているほどプロラクチン値が高く維持されるため、生理の再開が遅れる傾向があります​。逆に、ミルク併用などで授乳の回数が減ったり、赤ちゃんがまとまって寝るようになって夜間の授乳が減る頃から、プロラクチン分泌が下がり始め、排卵が再開しやすくなります​。

このように、授乳中でも絶対に生理が来ないわけではありません。授乳のしかたやママの体質によっては、母乳育児中でも数ヶ月で月経が戻ることも十分あります​。昔は「授乳中はずっと生理が来ない」と言われることもありましたが、現代は栄養状態の改善などで母体の回復が早まり、授乳期間中でも比較的早く生理が再開する人が増えているとも言われています​。

いずれにせよ、授乳中に生理が戻ってくるタイミングは人それぞれですので、「自分だけおかしいのでは?」と心配しすぎずに、まずは赤ちゃんとの生活リズムに合わせて体の回復を見守ってあげてくださいね。

産後の生理再開後の体の変化と生理の特徴

晴れて産後に月経が再開すると、「ようやく普通の体に戻った!」と安心する方も多いでしょう。しかし、産後しばらくの生理には妊娠前と比べていくつか特徴や変化がみられることがあります。ここでは、産後の生理の主な変化と注意点について解説します。

生理周期が不規則になりやすい

産後最初の生理が来たあとも、しばらくの間は月経周期が安定しない(生理不順になる)ことがよくあります​。ホルモンバランスが急激に変化している影響や、育児による疲労・ストレスも加わって、排卵のタイミングが毎月一定になりにくいためです。生理が再開しても「毎月きっちり同じ周期で来ない」というのは産後ではごく普通に見られることなので、最初の数回は多少生理が飛んだりしても過度に心配しすぎないでください​。

特に授乳中はホルモンの影響で無排卵になる周期もあります。排卵を伴わない月経(無排卵月経)の場合、次の排卵まで通常より時間がかかるため生理周期が長くなったり、経血量が少なくなることがあります​。実際、産後初回の生理は「出血量が少なめだった」「ほんの数日で終わった」という声もあります。それでも数ヶ月様子を見るうちに排卵が安定してくれば、徐々に従来のような周期に整っていく場合がほとんどです​。

産後の生理再開後に生理周期が極端に不規則になったり、経血量が著しく多い・少ないなどの変化がある場合は、こちらから早めに専門医に相談することをおすすめします。

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経血の量や期間に変化が起きる

産後の生理では、経血の量が以前より増えたり減ったりすることがあります。先述のように無排卵であれば一時的に経血が少ない傾向がありますが、反対に産後しばらくしてから月経量が増加するケースもあります​。例えば「産後の生理は出血量が増えて貧血気味になった」という方もいれば、「以前より生理が軽くなった気がする」という方もいて、人それぞれです。

経血量が増える原因としては、子宮の状態の変化が考えられます。妊娠・出産を経て子宮内膜や血管の状態が変わることで、一時的に経血量が多くなることがあります。特に、もともと子宮筋腫子宮内膜症といった疾患があった方は、産後にホルモンバランスが元に戻る過程でそれらの症状が再燃し、経血量過多(月経過多)につながることがあります​。夜用ナプキンが2時間ももたず交換が必要だったり、産前と比べ明らかに出血量が増えて貧血症状(息切れや立ちくらみ)が出るようなら、念のため婦人科で相談してみましょう​。

一方で、「出産後は生理が軽くなった」という人もいます。これは出産によって子宮内がリセットされ、子宮口が広がったことで経血が排出されやすくなったり、妊娠・出産の過程で子宮内膜症の病変が軽減された可能性などが考えられます。実際に、アメリカの研究では妊娠・出産を経験すると生理痛が軽くなる傾向があるとの報告もあります​。もちろん個人差があり、一概には言えませんが、出産前に生理痛がひどかった人が産後は楽になったというケースも珍しくありません。

生理痛の感じ方にも変化が

産後の生理痛についても、人によって感じ方が変わることがあります。前述のように、生理痛(月経痛)が産後軽くなる人もいますが、逆に出産前は平気だったのに産後は生理痛を感じるようになったという人もいます​。ホルモンバランスの変化や子宮の回復過程で痛みの感じ方が変わることが考えられます。

産後は授乳や抱っこで体に負担がかかり筋肉が凝り固まっていたり、睡眠不足で自律神経が乱れて痛みに敏感になったりする影響で、生理痛が強まる場合もあります。しかし、産後の生理痛がつらいときでも我慢しすぎる必要はありません。一般的な鎮痛剤(痛み止め)を授乳中に服用しても赤ちゃんへの影響はほとんどなく、安全だとされています​。市販の痛み止め(例えばロキソニンやイブプロフェンなど)でも、授乳中に適切な間隔で飲む分には問題ありません​。

ただし、あまりにも毎回生理痛が酷くて鎮痛薬が手放せないような場合は、子宮のトラブル(子宮内膜症や子宮腺筋症など)が潜んでいる可能性もあります​。痛みが強い月経が産後も続く場合には、一度婦人科で相談し、必要に応じて検査や治療を受けることをおすすめします。

悪露(おろ)と産後の生理の違い・見分け方

産後すぐに始まる出血「悪露(おろ)」と、いわゆる生理(月経)とは性質が異なります。悪露とは、出産によって胎盤が剥がれた後の子宮からの出血や分泌物のことで、子宮が妊娠前の状態に戻る産褥期に見られる現象です。悪露は産後すぐから始まり、産後数日は鮮やかな赤色で量も多い出血が続きますが、その後は日を追うごとに色が赤→茶褐色→黄色白色と変化し、量も徐々に減っていきます​。通常、産後4~6週間ほどで悪露はほぼ収まり、最終的には茶色や淡い黄色のおりもののようになって消失していきます。

一方、生理の出血は排卵に伴って子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血です。産後初回の生理が来るタイミングは先述の通り人それぞれですが、一般的には産後2ヶ月目以降になってから見られる出血であれば、生理再開による可能性が高いとされています​。悪露の量が順調に減少し、色も薄くなってきた後になって突然また鮮血が数日間出るようであれば、「いよいよ生理が戻ってきたかな?」と考えてよいでしょう。

悪露と生理を見分けるポイントは、出血の時期と性状(色・量・におい)です。悪露は産後すぐ始まり徐々に減っていくもので、生理のように一旦終わってまた定期的に来るものではありません。また、悪露の期間中は独特のにおい(血液と古い組織が混じったようなにおい)がありますが、生理の経血は基本的に鮮血に近いにおいです。産後1ヶ月健診の時点で悪露が続いているかどうか確認されますが、その後一度ほとんど止まっていた出血が再び増えてきた場合には、生理か不正出血の可能性があります。不安なときは自己判断せず、医師に相談すると安心です。

産後に生理が来ない…いつまで待つ?受診の目安は?

「周りのママ友は産後○ヶ月で生理が来たのに、私だけまだ来ない…」という状況だと、不安が募ってしまいますよね。繰り返しになりますが、産後の生理再開時期には幅があり、特に授乳中は産後1年近く来ないことも決して珍しくありません​。まずは赤ちゃんが1歳になる頃までは様子を見ても良いケースがほとんどです。

しかし、産後1年を超えてもまったく生理が来ない場合は、一度産婦人科を受診してみましょう。一般的な目安としては、「産後1年が過ぎ、かつ授乳をやめてから3ヶ月以上経っても生理が再開しない場合」に受診を検討するのが勧められています​。例えば産後1年半経過していて卒乳も済んでいるのに生理が来ないようなら、何らかのホルモンバランスの異常や子宮・卵巣のトラブルが隠れている可能性があります。

実際、産後に月経が再開しない原因としては、高プロラクチン血症(プロラクチンの過剰分泌)や、甲状腺機能の異常、まれに出産時の大量出血によるシーハン症候群(下垂体機能不全)などが挙げられます。また、もともと多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など月経不順の原因を抱えていた方は、産後も無月経状態が続くことがあります​。いずれにせよ、1年以上生理が戻らない場合は放置せず医師に相談し、必要な検査を受けることが大切です。

「第二子がほしいのに、生理が戻らず妊娠できないのでは…」と焦る方もいるかもしれません。産後の生理再開が遅れている場合でも、生理が来る前に排卵が起こって再度妊娠するケースは十分ありえます​。実際、生理が再開する前に妊娠したため産後ずっと月経を見ないまま次の子を授かった、という人もいます。【※ただし、授乳中は母体の栄養状態やホルモン状態が妊娠に適した状態ではないため、一般的には産後半年~1年程度は次の妊娠は控えた方が望ましいとも言われます。】

もし早く第二子の妊活を始めたいのに生理が来ない場合は、産婦人科で相談してみましょう。医師と相談すれば、必要に応じてホルモン剤で排卵を促す治療を行い月経を起こすことも可能です​。ただし、母乳育児中の場合は授乳との両立や薬の影響も考慮する必要があります。無理に断乳せずとも、離乳食の開始や授乳間隔の延長によって自然と生理が再開するケースも多いので​、焦りすぎず状況に応じた対応を検討しましょう。

産後の生理再開と避妊のポイント

「産後に生理がない=妊娠しない」と思っていると、大きな落とし穴があります。産後はたとえ生理が再開していなくても排卵が先に起こるため、生理前でも妊娠する可能性があります​。実際、月経が来ていない産後数ヶ月の時期に妊娠したケースは珍しくありません。ですから、次の妊娠を望まない場合は、産後初めての性交渉からきちんと避妊をする必要があります​。

避妊方法としては、産後すぐはコンドームなどが現実的ですが、産後の1ヶ月健診で問題がなければ低用量ピルの処方や子宮内避妊具(IUD)の装着について医師と相談できる場合もあります。特に授乳中でも使えるミニピル(黄体ホルモン剤のみのピル)や、産後早期から装着可能な子宮内避妊具など、産後のママに適した避妊法もあります。いずれにせよ、「生理が戻ってないうちは避妊しなくても平気でしょ?」と油断することだけは絶対にしないでくださいね。

なお、産後の性生活の再開時期について補足しておきます。一般的に産後直後~1ヶ月半くらいは、子宮の戻りきらない時期で感染症にもかかりやすいため性交渉は控えるよう指導されます​。産後1ヶ月健診で子宮の回復が順調であれば、医師から夫婦生活再開の許可がおりるでしょう。ただし、帝王切開の傷や会陰切開の傷が痛むうちは無理をしないことが大切です。パートナーともよく話し合い、体調が万全になるまではスキンシップの取り方を工夫するなど、お互いに思いやりをもって過ごしてください。

産後はホルモンバランスが不安定なため、生理が再開しても排卵が毎回あるとは限らず、月経周期も不規則になりがちです。そのため、「産後数回生理が来たけどまた止まってしまった」ということも起こりえます。生理が戻った後も、避妊をしていない状態で性交渉をすればいつ妊娠してもおかしくないことを念頭に置きましょう。

生理が再開していなくても排卵が起こる可能性があるため、こちらから、具体的な避妊方法をご確認ください。

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産後の生理に関するよくある質問FAQ

授乳中は生理が来ないって本当ですか?

授乳中は生理が止まりやすいのは事実ですが、必ずしも来ないわけではありません。母乳育児をしているとプロラクチンの作用で無月経になりやすいものの、授乳の頻度や体質によっては産後数ヶ月で生理が再開する人もいます​。特に産後しばらくして授乳回数が減ってくると、生理が戻りやすくなります。「授乳中なのに生理が来てしまった…」という場合でも母乳育児は続けられますし、生理が来たからといって母乳が急に出なくなる心配もいりません。逆に、完全母乳で頻繁に授乳している間は1年以上生理が来ないこともありますが、それ自体は異常ではないので安心してください。

産後1年以上、生理が戻りません。病院に行くべきでしょうか?

産後1年を超えても生理が来ない場合は、念のため産婦人科を受診することをおすすめします​。特に、卒乳・断乳してから数ヶ月経っても生理が再開しないようなら、一度検査を受けて原因を確認した方が良いでしょう。産後無月経の原因にはホルモン分泌の異常や子宮・卵巣のトラブルなど様々な可能性があります。放置していると次の妊娠を望む場合にも支障をきたす恐れがありますので、1年以上生理がない場合は自己判断せず医師に相談してください。逆に、授乳中で1年近く生理がない場合は前述のとおり授乳性無月経のことが多く、卒乳後に月経が再開するケースがほとんどです。まずは卒乳まで様子を見ても良いですが、不安であれば遠慮なく受診して相談しましょう。

授乳中に生理痛がひどい時、痛み止めを飲んでも大丈夫ですか?

はい、授乳中でも市販の鎮痛剤を適切に使用して問題ありません​。産後のママは「薬を飲むと母乳に影響が出るのでは?」と心配になるかもしれませんが、一般的な解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)は授乳中にも使用可能で、赤ちゃんへの影響もごくわずかとされています​。実際、産院でも産後の痛み止めにカロナール(アセトアミノフェン)などが処方されることがありますよ。ただし、用法用量は守りましょう。また、痛み止めを頻繁に飲まなければならないほど毎回生理痛が重い場合は、子宮内膜症などの可能性もあるため医師に相談してください​。

まとめ:産後の生理に不安を感じたら一人で悩まず専門医に相談を

出産を経てママの体は大きく変化しています。産後の生理がいつ再開するかには個人差が大きく、長い方だと1年以上生理が来なくても驚くことではありません。【産後すぐに生理が戻る人もいれば、授乳期間中はずっと無月経のままという人もそれぞれ正常の範囲内です。】とはいえ、産後の体調や月経の状態はママ自身でも判断がつきにくいですよね。不安なことがあれば、決して一人で抱え込まずに産婦人科の専門医へ相談してください。

産後は育児で忙しく自分のことは後回しになりがちですが、ママの健康あっての赤ちゃんのお世話です。月経が再開しないことへの不安、生理が始まったあとの体調の悩み、避妊の相談など、遠慮せず受診してプロの意見を聞いてみましょう。​産後の生理とうまく付き合って、心身ともに健康な毎日を過ごせるよう応援しています。

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東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

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