
執筆者兼監修者プロフィール
東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。
資格
- 医学博士
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
- FMF認定超音波医
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つわりはいつまで続くか: 多くの妊婦さんでは妊娠5~6週頃に始まったつわりが妊娠12~16週頃までに落ち着くことが一般的です。
- 個人差も大きい: つわりが軽い人は妊娠10週前後で収まる一方、長い人では妊娠20週(5か月)頃まで続くケースもあります。
- 重度の場合(妊娠悪阻): 全妊婦の1~2%ほどは重症で、治療なしでは出産直前までつわりが続く例もごくまれにあります。
- つわりの乗り切り方: つらいときは食事の工夫やつわり止めの薬(ボンジェスタ)の力を借りることで症状を和らげられます。無理せず医師に相談しましょう。
- 周囲のサポートを: 「つわりは赤ちゃんが順調な証拠」と言われますが、だからといって我慢する必要はありません。家族や医療機関のサポートを得ながら乗り越えてください。
妊娠初期のつわりは多くの妊婦さんを悩ませる症状です。「つわりはいつまで続くの?」と日々不安に感じている方も多いでしょう。特に初めての妊娠だと、終わりが見えないつわりの辛さに戸惑ってしまいますよね。
結論から言えば、つわりの症状はほとんどの場合、妊娠12~16週頃(妊娠4か月頃)までに落ち着きます。 妊娠初期(~妊娠15週前後)を過ぎて安定期に入ると、嘘のように吐き気が軽くなる方が多いのです。ただし個人差が大きく、中には妊娠20週前後までつわりが続くケースもあります。ごく一部には、治療が必要な重いつわり(妊娠悪阻)で出産直前まで苦しむ方もいます。
もちろん、つわりの程度や期間は人それぞれで、中には全くつわりがないまま出産まで過ごす幸運な方もいます(それ自体異常なことではありません)。逆に、同じ人でも1回目の妊娠と2回目で症状が違うことも珍しくありません。このようにつわりがいつまで続くかは一概に言えず、個人差が大きいのです。
そこで本記事では、つわりの原因やメカニズム、症状の個人差、つわりが終わる時期の目安や兆候、そしてつわりが辛い時期の乗り切り方まで、産婦人科専門医の監修のもと詳しく解説します。
さらに、必要に応じて使えるつわり止めの薬(ボンジェスタ)の効果・安全性や日本での入手方法、先輩ママたちの体験談も紹介します。妊婦さんやご家族の不安を少しでも和らげ、安心して妊娠生活を送れるようサポートする内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
つわりはいつまで続く?平均的な期間と終わりのサイン
つわりがいつまで続くかは人によって異なりますが、一般的な継続期間の目安があります。ここでは、つわりのピークを迎える時期や平均的な終息時期、つわりが終わりに近づいたことを示すサイン、そしてごくまれに出産までつわりが続くケースについて解説します。
つわりのピークはいつ?時期ごとの症状の変化
つわりの始まる時期やピークの時期にも個人差はありますが、多くのケースでは、妊娠5~6週頃(生理予定日の1~2週間後)から「なんとなく気持ち悪いかも?」という症状が始まり、妊娠8~10週頃に症状が本格化してピークを迎えることが多いです。実際、、妊娠9~14週に妊婦さんの60~70%が吐き気を感じ、30~40%が嘔吐を経験したと報告されています。このピークの時期は、吐き気が強く日常生活を送るのも辛いほどの症状が出やすいでしょう。
その後、妊娠12週(4か月)を過ぎる頃から徐々に症状が落ち着いてくるケースが多いです。妊娠初期(〜妊娠15週)を終えて安定期に入ると、嘘のように吐き気が消えてなくなる人も少なくありません。ただ、ピークから終息に向かう過程にも個人差があります。急にパタッと良くなる人もいれば、「良くなったりぶり返したり」を繰り返しながら少しずつ治まっていく人もいます。特に妊娠10週前後はピーク真っ只中で最も辛い時期ですが、「もうすぐ峠を越えられる頃」と意識して乗り切りましょう。
一般的には、妊娠16週(4か月末)までに大半の妊婦さんはつわりが収まるとされています。早い人だと妊娠10週前後には軽快し始め、遅い人でも妊娠20週(5か月頃)までにはほとんど落ち着くのが通常です。ただ、それ以降も続く例が全くないわけではなく、妊娠中期以降まで長引くつわりもあります。

NVPはつわりのことで、妊娠10週でピークが来ることがわかる。
つわりが終わるサインとは?兆候を見逃さないで
「つわりが終わる前に何か兆候はあるの?」と気になる方も多いでしょう。終わり方は人それぞれですが、「予兆なくある日ピタッと終わった」という人もいれば、徐々に良くなる中でいくつかのサインを感じた人もいます。当院の先輩ママたちの体験談などから、つわり終盤に多く挙げられるサインを紹介します。
- 食欲が戻ってくる: 今まで受け付けなかった食べ物が食べられるようになった、久々に「美味しい」と感じるようになったら回復の兆しです。例えば「急に焼肉が食べたくなったらつわりが終わった合図だった」という声もあります。
- 朝、すっきり目覚める日がある: 起床時の不快感がなく、「あれ、今日は気持ち悪くないかも?」と感じたらつわり終了は目前です。何日か続けば本格的な終わりと言えるでしょう。
- 嘔吐の回数が減る: 吐く頻度が徐々に減っていき、最後には吐き気のみになり、そしてそれも消えるパターンです。「そういえば最近吐いてないな」と気づいたら終息に向かっています。
- 体調の波が穏やかになる: 「良い日と悪い日の差」が小さくなっていくのもサインです。終わりがけには、たとえ気持ち悪い日があってもピーク時ほどではなくなります。揺り戻しを繰り返しながらだんだんと楽になっていくでしょう。
これらの兆候が見られたら、「もうすぐ終わるかも?」と希望を持って構いません。ただし、感じ方は本当に様々で、全く前兆なく突然終わったという人もいます。「昨日まで吐いてたのに今日パタリと治まった」ということもありますので、「終わりのサインがない=まだ終わらない」というわけでもありません。逆に「良くなった!」と思ったらまたぶり返すこともあり得ますので、油断せず体調管理を続けましょう。
出産までつわりが終わらない人もいる?
ほとんどの妊婦さんは妊娠中期までに楽になりますが、ごく一部には出産直前までつわりが続く人もいます。これは先述した妊娠悪阻(重度のつわり)の場合に見られることが多く、特に何らかの治療をしなければ症状が持続しやすいです。妊娠悪阻まで進むケースでは、点滴や場合によっては入院管理を続けながら、妊娠経過を見守ることになります。出産が終われば原因となっていたホルモンが急激に低下するため、ほとんどの場合は嘘のように症状が消え去ります。
ただし、妊娠後期にも一時的に吐き気や胃もたれを感じる人もいます。これは一般に「後期つわり」と呼ばれますが、実際には初期のつわりとは原因が異なります。子宮が大きくなり胃を圧迫することや、胃酸の逆流(逆流性食道炎)によるムカムカ感などが主な原因です。後期つわりは胃腸の消化不良に近い状態で、出産で胎児が出てしまえば自然と治まります。初期につわりがなかった人でも後期につわり様の症状を感じることがあるため混同しやすいですが、「本来のつわり」とは別物と考えてください。
つわりのメカニズム
つわり(「悪阻(おそ)」とも呼びます)とは、妊娠に伴う吐き気・嘔吐などの症状の総称です。妊婦さんの70~80%が程度の差はあれ何らかのつわり症状を経験すると言われています。
妊娠に伴う急激なホルモン変化が主な原因と考えられています。胎盤の絨毛から分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)ホルモンが妊娠初期に急増し、脳の嘔吐中枢を刺激して吐き気を誘発する有力な要因です。この他、エストロゲンやプロゲステロンといった妊娠ホルモンの変化や自律神経の乱れ、妊娠による一時的な消化機能低下なども関与すると考えられます。
近年、GDF15というホルモンもつわりの一因として注目されています。GDF15は胎盤で産生されるタンパク質で、妊娠初期に急激に増加することが明らかになりました。2023年に英ケンブリッジ大学などの研究チームが発表した論文によると、胎児由来のGDF15の量と母体の感受性がつわりの重症度に関与している可能性が示されています。妊娠前から血中GDF15濃度が低い女性ほど、妊娠時に強いつわり(悪阻)を起こしやすい傾向があったとのことです。この発見から、将来的には妊娠前にGDF15に暴露することで重症のつわりを予防できるのではないか、と期待されています。
つわりの症状は人それぞれ。症状の重さや種類について
一口に「つわり」と言っても、その症状や程度は人それぞれです。軽い人は「少し胃がムカムカするかな?」程度で済む一方、重い人は一日中吐き気に苦しみ、水すら飲めなくなるケースもあります。主な症状としては以下のようなものがあります
- 吐き気・嘔吐: 常に胃がむかつく、ひどいときは1日に何度も嘔吐してしまう。嘔吐が続くと脱水や体重減少につながることもあります。
- 食欲不振: お腹は空いているのに食べ物を見ると気持ち悪くなる、食べられるものが限られる。
- 味覚・嗅覚の変化: 匂いに敏感になり、今まで平気だった香り(ご飯の炊ける匂い、肉や魚の匂い、香水など)で吐き気を催すことがあります。「においづわり」と呼ばれる状態です。逆に特定のものばかり食べたくなる人もいます。
- 疲労感・眠気: 常にだるくて眠い「眠りづわり」の状態になる人も。通勤や家事すら辛く感じることもあります。
- よだれ過多: 口の中に唾液が溜まって飲み込めず吐き出したくなる「よだれづわり」という症状もあります。吐き気と相まって不快ですが、一時的なものです。
こうした症状の現れ方にもパターンがあります。朝起き抜けに吐き気が強い人(朝方につわりが出る)、夕方から夜にかけて気持ち悪くなる人、常にムカムカする人など様々です。また、「食べづわり」といって空腹になると気持ち悪くなるため常に何か食べていないと落ち着かないタイプもあります。逆に「吐きづわり」は、食べても食べなくても常に吐き気があり実際に嘔吐してしまうタイプです。このように、症状の出方や感じ方は十人十色であり、周りの妊婦さんと比べて落ち込む必要は全くありません。
症状の重さ(深刻度)にも個人差があります。一般的なつわり(軽度~中等度)であれば、吐き気はあっても水分や少量の食事は摂れ、妊娠12~16週頃までに自然と治まる場合がほとんどです。一方、全妊婦さんの1~2%程度に起こるとされる重度のつわり(妊娠悪阻:にんしんおそ)では、1日に何度も吐いて水すら受け付けなくなり、体重が著しく減少・脱水するなど母体にも胎児にも危険な状態になります。妊娠悪阻まで進行すると入院して点滴治療が必要になることもあります。このような場合は我慢せず早めに医療機関を受診しましょう。
逆に全くつわりがない妊婦さんも約20~30%います。つわりがないと不安になる方もいますが、それ自体は珍しいことではありませんし、妊娠経過に問題がない限り心配はいりません。
また、同じ人でも妊娠のたびに症状が異なることもあります。1人目はほとんど感じなかったのに2人目はひどかった、またはその逆だったという声も珍しくありません。つわりの現れ方は妊娠ごとに違うことも覚えておきましょう。
オンライン診療を予約するつらい時期を乗り切る食事の工夫
つわりの時期は食欲が落ちたり吐き気で食べられるものが限られたりします。しかし空腹になると余計に気持ち悪くなることが多いため、食事の摂り方に工夫をして乗り切りましょう。
少量を頻回に食べる
一度にたくさん食べようとしないで、1日5~6回程度に小分けして食事や軽食を摂りましょう。空腹の時間を短く保つことで吐き気の悪化を防げます。逆に一度に食べ過ぎたり、長時間空腹になったりすると気持ち悪くなりやすいので、自分の体調に合わせて食事の量とタイミングを調整してください。
食べられるものを食べられる時に
つわり中は食べたいと思えるものが限られ、極端に偏食になることもあります。「これなら食べられる」というものを、食べられる時に無理のない量だけ食べればOKです。一時的に栄養バランスが偏っても、赤ちゃんには影響しません。例えば「フライドポテトしか受け付けない」「そうめんだけは食べられる」という妊婦さんもいますが、それでも大丈夫です。フライドポテトの塩分やそうめんの炭水化物だけでも、最低限のカロリーと塩分補給にはなりますから、まずは食べられるものを口にしましょう。
匂いと温度の工夫
匂いに敏感な場合、食事はできるだけ冷ましてから食べると良いでしょう。温かい料理は湯気とともに匂いが立ち上るので気分が悪くなりがちです。調理後に一旦冷蔵庫で冷やしてから食べる、温かいスープより冷製スープにする、ご飯も冷やご飯やおにぎりにする等でかなり楽になることがあります。柑橘系の香りは比較的爽やかに感じられる人も多いので、レモン水や柚子茶なども試してみてください。
水分をこまめに摂る
水分補給は最優先しましょう。食事が思うように摂れなくても、水だけは少しずつでも頻繁に口に含むよう意識してください。たとえ吐いてしまっても、体内には一定の水分や栄養が吸収されています。おすすめの水分補給としては、冷たい麦茶、スポーツドリンク、経口補水液(OS-1など)、氷や凍らせたフルーツジュースのシャーベットなどがあります。スープ類も塩分と水分を同時に摂れるので良いですが、匂いがつらい時は無理せず、ゼリー飲料やアイスなどで代用しましょう。
その他の食事のコツ
朝起きるのが辛い方は、起床前に枕元に置いておいたクラッカーや飴を口に入れてからゆっくり起き上がると楽になります。就寝前に軽く炭水化物を食べておくと朝空腹時の吐き気を防げることもあります。妊娠初期は胎児も小さく、多少食事が偏っていても胎児の発育には大きな影響は出にくいとされています(母体の栄養状態が極端に悪化しない限り大丈夫です)。神経質になり過ぎず、「食べられるものを少しでも摂る」ことを最優先に考えてください。
つわりを抑える薬を我慢せず使用しましょう【ボンジェスタ】
「薬に頼るのは良くないのでは?」と感じる妊婦さんも多いかもしれませんが、つわりがあまりにつらいときは無理に我慢せずお薬の力を借りることも大切です。近年、日本でもつわり専用の飲み薬「ボンジェスタ」が知られるようになってきました。ボンジェスタは妊娠中の吐き気・嘔吐を和らげるためのお薬で、元々は米国や欧州で広く使われているものです。
ボンジェスタの成分と作用
ボンジェスタはドキシラミンコハク酸塩とピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の2つの有効成分を含む合剤です。ドキシラミンは第一世代の抗ヒスタミン薬で、眠気を誘う成分として市販の睡眠改善薬などにも含まれていますが、つわりに対しては吐き気の神経伝達を抑える作用があります。嘔吐中枢で作用するアセチルコリンやセロトニンといった物質の働きを抑え、吐き気・嘔吐を軽減すると考えられています。一方、ピリドキシンはビタミンB6で、つわりの軽減に有用なビタミンとして知られています。妊娠中はビタミンB6が不足しがちであることや、B6が神経伝達物質の合成に関与して吐き気を抑える可能性が示唆されています。この抗ヒスタミン薬+ビタミンB6の組み合わせは、海外では約60年以上も前からつわり治療に使われており、効果と安全性が確立された治療法なのです。
効果と安全性は?
ボンジェスタ(米国ではDiclegisという商品名などで知られます)は、つわりの症状緩和に対して多くの臨床試験で有効性が確認されています。特に軽度~中等度のつわりで効果を発揮し、吐き気が和らぐことで食事や水分が摂りやすくなるという報告があります。一方で、重度の妊娠悪阻(入院が必要なほどのケース)に対しては単独では十分な効果が得られない場合もあるため、必要に応じて点滴療法などと併用します。安全性については、妊娠初期から使用でき、胎児への奇形リスクを高めないことが長年の使用実績から確認されています。米国FDA(食品医薬品局)でも妊婦への使用を承認しており、現在では欧米諸国で広く標準的につわり治療に用いられています。
日本での入手と使い方
残念ながらボンジェスタは2025年時点で日本国内ではまだ承認されていない薬です。そのため病院で処方される一般的なつわり止めとしては扱われておらず、医療機関が海外からの輸入薬として個人輸入し、自費診療で提供する形がとられています。幸い、ボンジェスタは既にFDA承認済みで安全性も確認された薬ですので、専門の医師の管理のもとであれば日本でも使用可能です。レディースクリニックなみなみでもボンジェスタを提供しており、必要な方には我慢せずに使っていただくよう推奨しています。用法は通常、就寝前に1錠を服用し、それでも日中症状が出る場合は朝にもう1錠追加するという形で1日1~2錠(最大2錠)まで使用できます。眠気が出ることがありますので、服用後の車の運転は控える、といった注意点はありますが、基本的に妊娠中でも比較的安心して使えるお薬です。
つわりに対する薬の考え方についてまとめた以下の記事も合わせて参考にしてください👇️。
オンライン診療を予約する【体験談】つわりが軽かった人、重かった人
つわりの感じ方は本当に人それぞれです。ここでは、実際の先輩妊婦さんのつわり体験談をいくつかご紹介します。軽かった方の「秘訣」や、重かった方がどのように乗り越えたか、参考にしてみてください。
秘訣はパートナーの支えだった?

妊娠6週くらいから胃のムカムカはあったんですが、吐くほどではなくて。お腹が空くと気持ち悪くなることに気づいたので、ベッドの横にクラッカーと飴を置いて、朝一で口にするようにしました。在宅勤務ができたのも助かって、適度に休憩も取れましたね。夫が家事を全部引き受けてくれて、『食べられそうなものある?』って色々買ってきてくれたんです。ストレスフリーで過ごせたことが、つわりが軽く済んだ理由かもしれません。
24時間続く吐き気が本当に辛かった

2人目の妊娠で油断していたんです。でも妊娠7週を過ぎたら突然、激しい吐き気に襲われて。起きている間中、船酔いのような感じで、水さえ飲めない日々でした。結局、妊娠12週までの間に3回も点滴することに。上の子もまだ小さくて、ご飯を作ろうとしても匂いで吐いてしまって…。今思えば、もっと早く周りに助けを求めれば良かったです。頑張りすぎちゃだめですね。
ボンジェスタが本当に効果があった

水分も取れないほど吐き気が酷くて、体重が2.5kgも減ってしまったんです。先生に相談したらボンジェスタを勧められました。最初は妊娠中の服薬に不安もありましたが、夜1錠から始めてみたら、翌朝の吐き気が随分マシに。1日2錠に増やしてからは、嘘みたいに楽になって。今振り返ると、我慢せずに薬を使って本当に良かったです。つわりは辛いときはためらわず助けを求めていいんだって、実感しました。
「朝の吐き気が劇的に改善して、やっと水分が取れるようになった」「つわりの辛さが和らいで、日常生活が送れるようになった」など、つわりの症状が軽減されたことで妊娠生活の質が向上したとのお声を多数頂戴しております。実際、ボンジェスタの臨床研究でも、服用した妊婦の約70%で嘔吐の回数が有意に減少し、食事摂取量が改善、治療満足度が非常に高かったと報告されています。重大な副作用も報告されておらず、海外では妊婦のつわり治療薬として安全かつ効果的な標準治療として高く評価されています。
レディースクリニックなみなみの口コミを確認するボンジェスタの料金詳細はこちら
まとめ:つらい時は迷わず産婦人科を受診しましょう
つわりは妊娠初期の辛い症状ですが、多くの場合、妊娠12~16週頃には症状が落ち着き、食事も美味しくとれるようになります。それまでの間は、食事や生活の工夫、必要に応じてお薬の力を借りながら何とか乗り切っていきましょう。「つわりは赤ちゃんが順調に育っている証拠」とも言われます。そうは言っても辛いものは辛いですよね。決して自分を責めたり無理をしたりせず、周囲に助けを求めてください。
レディースクリニックなみなみでも、妊娠初期のつわりに関するご相談を随時受け付けています。ボンジェスタの処方も可能でつわりが辛くて通院自体が難しい場合は、オンライン診療等も活用しながらサポートいたしますので、お一人で抱え込まずに頼ってくださいね。
よくある質問(FAQ)
つわりで全く食べられない時はどうすればいい?
脱水症状を防ぐため、まず水分補給を最優先してください。スープ、味噌汁、スポーツドリンク、ゼリー飲料など、固形物が無理でも口にできそうなものを試しましょう。それも難しい場合は早めに産婦人科を受診し、点滴治療などを検討します。数日食事が摂れなくても胎児への直接的な影響は少ないので、無理に固形物を摂る必要はありません。市販の経口補水液(ORS)は吐き気が強い時でも吸収されやすいためおすすめです。
つわりで仕事に行けない場合は?
産婦人科の医師に相談して、診断書や母性健康管理指導事項連絡カードを発行してもらいましょう。これにより勤務時間の短縮や作業軽減、必要に応じて休業することができます。法律で妊娠中の女性への配慮が義務付けられているため、遠慮せずこれらの制度を活用してください。時差出勤や在宅勤務への切り替えなども調整可能です。自分と赤ちゃんの健康を最優先に、無理のない範囲で働くことが大切です。
つわりを軽減する薬や漢方薬はありますか?
西洋医学では、先述のボンジェスタ(ドキシラミン+ビタミンB6配合薬)のほか、制吐剤(吐き気止め)や胃粘膜保護剤などが症状に応じて処方されます。漢方薬では、小半夏加茯苓湯、半夏厚朴湯、六君子湯などが用いられることがあります。ただし、市販薬を自己判断で使うのは避け、必ず医師に相談の上で適切な薬を処方してもらいましょう。症状や体質に合わせて最適な治療法を選択することが重要です。
2人目以降の妊娠でつわりの症状が前回と違う場合は?
つわりの症状や重さは妊娠のたびに変化することが一般的です。ホルモン分泌の状況や環境の違いが影響します。症状の違い自体は赤ちゃんの健康状態とは無関係なので、今回が前回より軽くても重くても心配はいりません。ただし、前回の経験に頼りすぎず、新しい妊娠ごとに適切な対処法を見つけることが大切です。必要な場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

執筆者兼監修者プロフィール
東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。
資格
- 医学博士
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
- FMF認定超音波医
…続きを見る
「薬に頼るのは甘えでは?」と悩む必要は全くありません。つわりがひどくて食事や水分が摂れない状態を放置する方が、ママと赤ちゃんにとってリスクが高いのです。海外ではごく普通に使われている治療法ですし、日本でも多くの産婦人科医がその有用性を認めています。つわりによる苦しみを軽減し、妊娠生活を少しでも快適に過ごすために、使えるものは遠慮なく使いましょう。