レディースクリニック なみなみ

NIPTの費用相場は?認可施設と非認可施設の違い・注意点を徹底解説

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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NIPT(新型出生前診断)の費用は全国平均で12~20万円前後かかりますが、当院、レディースクリニックなみなみでは99,000円(税抜)と非常に利用しやすい価格で提供しています。費用だけを見ると無認可クリニックのほうが安く感じることもありますが、認可施設で検査を受けることが結果的に経済的にも安心できるポイントがあります。この記事では、NIPTの費用相場や認可・非認可施設の違い、追加検査の費用負担や妊婦さんが「費用が無駄になった」と感じやすいケースなどを解説し、信頼できる検査選びの観点をご紹介します。不安や疑問に寄り添いながら、後悔のない選択ができるようサポートいたします。

NIPTの費用相場と保険適用の有無

全国のNIPT費用相場はおよそ10万~20万円程度で、検査を受ける医療機関によって差があります。これはNIPTが公的保険適用外の自由診療であり、各クリニックが独自に料金設定を行っているためです。認可施設(認証施設)の場合、検査前後の遺伝カウンセリング費用なども含め概ね15~25万円程度に設定されていることが多く、一方で無認可(非認証)クリニックでは10万円以下から受けられるプランも見られます。ただし後述するように、検査内容やサービス体制の違いによって費用の内訳も異なります。

公的な助成は基本的にありません。NIPTは妊婦健診のように自治体の補助券が使えず、また「疾病の治療」目的ではないため健康保険は適用されません。日本ではNIPT費用を公費補助する制度もなく、医療費控除や自治体の助成金の対象にもならないのが現状です。したがって検査費用は全額自己負担となります。そのため、経済面の不安から「受けたいけど費用が高くて迷う…」という方も多いでしょう。当院ではそうした負担を軽減するため価格設定を工夫し、認可施設の中では群を抜いてリーズナブルな99,000円(税抜)という費用でNIPTを提供しています。大切な検査だからこそ、費用面でも無理なく受けられる環境を整えることが重要だと考えています。

認可施設と非認可施設で費用が違う理由

同じNIPTでも認可(認証)施設非認可施設で費用に差があるのはなぜでしょうか?主な理由として、検査項目の範囲サービス体制の違いが挙げられます。

検査内容の違い

認可施設では日本医学会の定めるガイドラインに沿い、基本的に主要3トリソミー(21, 18, 13番染色体の異常)のみを対象としたNIPTを行います。一方、非認可施設では独自の「拡張NIPT」と称して性染色体の異常や全染色体の数的異常、さらには微小欠失症候群などまで検査対象を広げている場合があります。検査項目が多いほど一見「お得」に感じるかもしれませんが、その分費用も加算され、フルオプションでは20~30万円以上になるケースもあります。また、その検査項目自体の信頼性にも注意が必要です(詳細は後述)。

遺伝カウンセリングや付随サービス

認可施設ではNIPT実施にあたり臨床遺伝専門医や産婦人科専門医による事前・事後の十分な説明と遺伝カウンセリングが義務付けられています。カウンセリング料金が検査費用に含まれていることも多く、専門医チームによる手厚いサポート体制が整っています。一方、非認可のクリニックでは遺伝カウンセリングが省略されていたり、医師ではなくスタッフによる簡単な説明のみで済まされる例も見られます。人件費やサービス体制の差がそのまま費用差にも反映されているのです。検査後のフォローにも違いがあります。認可施設では陽性(高リスク)結果が出た場合、すみやかに確定検査(羊水検査や絨毛検査)や治療に繋げるため高次医療機関と連携した体制を整えています。当院も日本赤十字社医療センターと提携し、万一陽性でも速やかに紹介・連携できる安心のサポートを提供しています。

医療スタッフと設備

認可施設は大学病院や周産期母子医療センターなど、厳しい基準をクリアした医療機関に限られています。常勤する専門医の数や設備投資など、質の高い医療環境を維持するコストが費用に反映される面があります。それに対し、非認可施設の中には産婦人科医が常駐せず「採血だけ行って外部の検査会社に送る」という形態のクリニックが多く存在します。例えば産婦人科でない施設でNIPTを提供している場合、エコー(超音波)機器による胎児の確認を行わずに採血だけしているケースもあります。専門の医師や設備がない分、価格設定を低くできる反面、妊婦さんへの説明や万一の対応に不安が残る場合がある点は知っておく必要があります。

非認可施設でNIPTのみを機械的に行っているクリニックが山のようにありますが、NIPTの採血前にはそもそも胎児に大きな異常がないかをチェックする必要があります。これはその時点で異常が見つかれば、NIPTは適応ではなく、直接羊水検査などの精密検査に進むべきだからです。これらの点を鑑みずにただ検査をするクリニックでは検査を行わない要注意が必要です。

➤ 費用の「安さ」だけに飛びつかないで!

NIPTはお腹の赤ちゃんの将来に関わる重要な検査です。価格が安いに越したことはありませんが、「安いから」という理由だけで施設を選ぶのはおすすめできません。費用の裏には上記のような理由があり、検査後のアフターケアの充実度や信頼性も含めて総合的に判断することが大切です。当院では価格面でも頑張りつつ、認可施設ならではの専門的サポートと最新の高精度検査で、「値段に見合った価値と安心」を提供できるよう努めています。

非認可施設で検査を受ける際の注意点

費用が抑えられる傾向にある非認可施設(無認可クリニック)ですが、利用するにあたってはいくつか注意すべきポイントがあります。実際に指摘されている主な問題点をまとめます。

検査のタイミングが早すぎるケース

妊娠10週未満でのNIPTは、日本では推奨されていません。胎児由来DNAの量が十分でない時期に採血を行うと、検体の再提出(判定保留による再検査)や異常の見逃し(偽陰性)のリスクが高まるからです。ところが一部の無認可施設では「9週から検査可能」などと早期NIPTを宣伝している場合があります。そのような場合、実際に検査をしても胎児DNA量不足で判定不能となり、再度採血し直す羽目になったり、陰性でも精度が不十分だった可能性が残ったりと、結果的に時間・費用のロスに繋がりかねません。早期すぎる検査には要注意です。

超音波検査(エコー)を省略している

本来、NIPTを実施する前には超音波検査で胎児の心拍や発育状況を確認することが重要です。妊娠初期は流産も珍しくないため、事前に赤ちゃんの心拍が確認できてから採血を行うのが一般的な安全策になります。しかし非認可の施設の中には、超音波設備がなかったり心拍確認を必須としていない所も存在します。実際に「産婦人科ではないクリニックで採血だけ行い、後日他院の健診で胎児死亡が判明した」というケースも報告されています。心拍確認なしにNIPTを受けるのは非常にリスクが高く、結果として検査費用が無駄になってしまう可能性があります。当院ではNIPT当日に必ず専門医が無料のスクリーニング超音波検査を行い、妊娠週数どおり順調に育っているかを確認してから採血しています。万一エコーで重大な所見(例えば無脳症や重度の胎児異常など)が見つかった場合は、NIPTではなく直接確定診断へ進むなど最適な対応に切り替えるため、検査費用の無駄遣いを防ぐことができます。

精度が確立していない検査項目の追加

前述のように、一部の無認可クリニックでは主要3トリソミー以外の染色体異常や微小欠失症候群まで調べられるプランを提供しています。検査項目が多いこと自体は魅力的に映るかもしれませんが、知っておきたいのは「その結果をどう解釈し、活かすのか」という点です。例えば全染色体の数的異常(1~22番染色体すべてのトリソミーやモノソミー)を調べる検査では、本来赤ちゃんが出生する前に流産してしまうような異常まで検出しうるため、その陽性結果に医学的意味があるのか疑問が残ると指摘されています。実際、13番・18番・21番以外の染色体の異数性は大半が妊娠初期に流産となり、出産に至る例は極めてまれです。言い換えれば、それら稀な異常について検査を行ってもほとんどの妊婦さんは予想通り「陰性」となり(陽性となる確率が非常に低い)、検査を受けた安心感が得られるわけでもない可能性があります。また、万一陽性(高リスク)と出た場合に誰がどこまでフォローしてくれるのかも問題です。同様に、微小欠失症候群(赤ちゃんの染色体の一部が欠失する稀な疾患群)についても、現時点ではNIPTでのスクリーニング有用性を疑問視する声があります。「陽性的中率」が低く偽陽性が多いため検査精度が不十分であり、仮にNIPTで「微小欠失の疑い」が出ても確定診断や臨床判断が難しい場合があるのです。当院を含む認可施設では、こうした各学会が認定していない検査項目はあえて実施していません。検査で分かること・分からないことを正しく伝え、必要な項目に絞って高精度に調べることが、妊婦さんの混乱や不安を防ぐことにつながるからです。

以上のように、非認可施設で提示される「魅力的なプラン」には注意すべき点があります。検査項目が多ければ良いというものではなく、各検査の臨床的妥当性や陽性的中率、結果が出た場合の対応まで考える必要があります。特に微小欠失検査については専門家の間でも意見が分かれるところであり、「全て受けておけば安心」という単純な話ではないことを覚えておきましょう。

微小欠失検査の信頼性と臨床的妥当性は?

前項でも触れた微小欠失症候群の検査について、少し補足します。微小欠失症候群とは、染色体のごく一部が欠けていることで起こる稀な疾患(例:22q11.2欠失症候群〈ディジョージ症候群〉など)ですが、NIPTでこれらを検出することには課題があります。

まず、NIPTの原理上微細な染色体の構造変化には検出限界があることです。通常のNIPTは染色体1本まるごとの数の変化を統計的に検出しますが、微小欠失のように部分的な変化は信頼性高く拾い上げるのが難しい場合があります。実際、主要トリソミーに比べて微小欠失検査の偽陽性率・偽陰性率は高く、陽性的中率(陽性と出て本当に病気がある確率)は低めと報告されています。陽性と出ても実際には赤ちゃんは正常だったというケースが少なくないのです。

また、臨床的意義の問題もあります。仮にNIPTで微小欠失の疑いと出ても、確定診断のためには高度な遺伝学的検査(FISH法やマイクロアレイ検査など)を要し、結果判明まで時間がかかります。出生前に診断がついたとしても、有効な治療介入ができるケースは限られます。こうした理由から、米国の専門学会でも「高リスクでない妊婦に対し routine で微小欠失スクリーニングを行うことは推奨しない」との見解が示されています。日本でも、現時点で微小欠失検査は認可外オプション扱いであり、各認証施設では原則として提供していません

要するに、微小欠失検査は「やれば何でも分かる」ものではなく、むしろ結果の解釈が難しい検査です。無認可施設でオプションとして勧められた場合も、その検査が本当に自分たちに必要なのか、結果が出たときにどう向き合うのかをよく考える必要があります。「微小欠失まで含めて全て調べてもらったから安心」と短絡的に考えるのではなく、信頼できる医師と十分に相談した上で検討することをお勧めします。

妊婦さんが「費用が無駄になった…」と感じるのはどんなとき?

高額な自己負担が必要なNIPTですから、できれば一度でスムーズに有意義な結果を得たいものです。ところが実際には、妊婦さんが「お金が無駄になってしまった」と感じてしまうケースも存在します。他院で陽性が出て、当院に相談があった代表的な例と、その対策について解説します。

検査が判定不能となり再検査が必要になった

前述のとおり、妊娠週数が早すぎたり胎児DNA濃度が不足した場合、検査結果が「判定保留(判定不可)」となり再度採血し直しとなることがあります。この場合、結果が出るまでに余計に時間がかかるだけでなく、施設によっては再検査に追加費用が発生することもありえます。初回の検査費用が丸々無駄になってしまったように感じるため、精神的・経済的負担は小さくありません。対策としてはやはり適切な時期(10週以降)まで待って検査すること、そして事前の超音波検査で双胎妊娠や胎児の状況を確認しておくことが重要です。信頼できる施設であれば、検査前の段階から判定不能リスクを極力減らす配慮をしてくれます。

陽性判定後に高額な確定検査費用が発生した

NIPTはスクリーニング検査のため、陽性が出た場合には羊水検査などの確定検査で本当に異常があるか確認する必要があります。羊水検査や絨毛検査も保険適用外で費用は15万円前後かかります。そのため、「NIPTで20万円払ったのに、さらに確定検査で15万円かかった…」という状況になると、経済的負担の大きさから「検査費用が二重にかかった」と感じます。認可施設の中には陽性時の確定検査費用を補助してくれる互助制度を設けている所もあります。当院でも、NIPTで高リスク結果が出た場合は羊水検査の費用は当院が全額負担し、連携先の基幹病院に速やかにご紹介する体制を整えております。追加の出費なく最後まで検査を受けられますので、経済面でもご安心ください。

結果がグレーでモヤモヤが残った

NIPTの結果そのものは「陰性」か「陽性(高リスク)」で報告されますが、検査項目によっては解釈が難しい中間的な結果が出る場合もあります。全染色体検査や微小欠失検査では、「陽性と陰性の境界線上」のような判定や、臨床的意義がはっきりしないケースもゼロではありません。確定検査を受けるかどうか迷ったり、生まれるまで不安を抱え続けたりといった事態に。高いお金を払ったのに結局スッキリしない。対策としては、最初から不確かな検査項目には手を出さないことです。認証施設のNIPTは、検出精度・意義ともに確立された主要3疾患に絞っています。「必要十分な範囲」を高精度で調べる方が、結果として明確で安心感の高い検査になると言えます。

そもそもNIPTを受けなくてもよかったケース

稀なケースですが、例えば超音波検査で明らかな胎児異常が指摘されている場合など、本当は最初から確定検査を行ったほうが良い状況というのもあります。もしその状態でNIPTだけ先に受けてしまうと、NIPT費用が無駄になりかねません。当院ではその点、NIPT実施前に無料のスクリーニング超音波を行い、「NIPTを行うべきかどうか」を必ずチェックしています。「直接羊水検査を行った方が良いケースではNIPTを見送る」という判断も専門医の立場からアドバイスしておりますので、「知らずに不要な検査を受けてしまった」という事態を避けることができます。

以上のような観点から、「費用対効果」の高い検査を受けるためには信頼できる認可施設を選ぶことが近道です。適切な時期に適切な内容の検査を受け、結果に応じた確実なフォローが得られる環境であれば、決して安くはない検査費用も決して無駄にはなりません。

まとめ~信頼できる施設で安心・納得のいく検査を

NIPTの費用は決して小さなものではありませんが、その内訳やアフターサポートを含めて考えることが大切です。認可施設と非認可施設では費用設定に差があるものの、その背景には検査の質やフォロー体制の違いがあります。単に「〇〇万円だった」「安かった・高かった」だけで判断するのではなく、「その金額で何が得られるのか」まで含めて検討しましょう。

おさらいすると、一般的な相場は15~20万円前後ですが、当院では99,000円(税抜)という価格で主要項目に絞った高精度NIPTを提供しつつ、検査前の超音波スクリーニングから結果後の確定検査フォローまで一貫対応しています。費用面でも内容面でもご納得いただけるよう努めておりますので、「できれば認可施設で受けたいけど費用が心配…」という方も安心してご相談ください。

大事なのは、妊婦さんご自身とご家族が安心して検査を受け、結果に向き合えることです。そのために必要な費用とサポートは何かを見極め、信頼できるクリニックで後悔のない選択をしていただければと思います。当院は妊婦さんの不安に寄り添い、経済的にも精神的にも負担の少ない形でNIPTを受けていただけるよう全力でサポートします。お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。一緒に大切な妊娠期間を安心して過ごせるお手伝いができれば幸いです。

NIPTの費用に関するよくある質問

NIPT検査の費用はいくらですか?

全国相場は約10〜20万円です。プランによって差はありますが、基本的な3染色体(21・18・13番)検査は10万~15万円、全染色体や微小欠失まで含めると20万円以上になるケースもあります。レディースクリニックなみなみでは99,000円(税抜)で提供中です。

NIPTの費用は医療費控除の対象になりますか?

NIPT検査は医療費控除の対象外です。治療を目的としないスクリーニング検査のため、確定申告で控除できません

なぜNIPTは医療費控除の対象外なのですか?

妊娠初期のうち(10〜14週頃)に受けるのが理想的とされています。ただし「ベストなタイミング」は妊婦さんの状況によっ医療費控除は「病気の治療や治療に準じた医療行為」を対象とする制度です。NIPTはあくまで染色体異常のリスクを調べる検査で、結果が治療に直結しないため対象外となります。

NIPT費用の支払い方法や分割払いはできますか?

当院はじめ、多くの施設でクレジットカード決済に対応しており、分割払いを利用できる場合もあります。支払い方法は事前にクリニックへご確認ください。

NIPTでなるべく費用を抑えたいときのポイントは?

  • 認可施設を選ぶ:追加の再検査やフォローが不要になり、結果的にトータルコストを抑えやすい。
  • セットプランを検討:超音波検査付きプランなど、個別に受けるより割安になる場合があります。
  • 分割払いやカード払い:金利や手数料を確認の上、負担を分散。
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院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

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