レディースクリニック なみなみ

子宮頸がん検診は痛い?痛みへの不安を和らげるポイントと検診の重要性

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クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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  • 子宮頸がん検診(子宮頸部細胞診)は一般的に「痛みはほとんど感じない」検査です。内診で器具を挿入する際に多少の違和感はありますが、検査自体による強い痛みを訴える方は多くありません​。
  • 初めて検診を受ける方や性行為未経験の方は、器具挿入時に痛みを感じやすい傾向があります。出産経験のない若い女性や腟が萎縮しやすい高齢の女性では、クスコ挿入時に「痛い」と感じる場合がありますが個人差が大きいです。
  • 痛みを軽減するにはリラックスが大切です。 緊張で身体に力が入ると器具の違和感が増しやすくなります​。検査中は深呼吸をして力を抜き、可能なら女性医師を選ぶなど安心できる環境で受けると良いでしょう​。医師側も小さいサイズのクスコや潤滑剤の使用など工夫できますので、痛みが不安な場合は事前に相談してください​。
  • 性行為未経験でも子宮頸がん検診は可能であり、必要に応じて受ける価値があります。 HPV感染リスクが低いため発症確率自体は極めて低いものの、ゼロではありません​。ご希望があれば医師が小さめの器具や綿棒状のブラシを用いて細心の注意を払い検査を行います。痛みや出血が不安で無理に受けたくない場合、医師と相談の上で他の婦人科検診(超音波検査など)から始める選択肢もあります。
  • 検査時間はごく短く、痛みを感じるとしても一瞬です。 子宮頸部の細胞採取自体は数秒で終わり、検査全体も数分程度で完了します​。違和感を覚える部分は1分もかからないことがほとんどです​。早期発見のメリットを考えれば、わずかな一瞬のためらいで検診を避けるのは大きな損失になりかねません。

子宮頸がん検診を受けたことがない、あるいは過去の検査で痛みを感じ「もう受けたくない」と不安になっている女性は多く、「性行為未経験だけど検診を受けるべき?」「あのクスコという器具が痛かった…」といった思いから検診を敬遠している方もいるのではないでしょうか。結論から言えば、子宮頸がん検診は通常それほど痛くありません。 多くの方は“多少の違和感”こそ感じても「激痛」と言えるような痛みは感じずに検査を終えています​。検診はほんの短時間で終わりますし、将来の健康のためにとても大切な機会です。本記事では子宮頸がん検診で痛みを感じる理由をわかりやすく解説します。痛みに不安を感じている方も、ぜひ最後までお読みいただき、不安解消に役立ててくださいね。


子宮頸がん検診とは?検査内容と痛みの感じ方の概要

まず子宮頸がん検診(しきゅうけいがんけんしん)とは、子宮の入口にあたる「子宮頸部」の細胞を採取し、がんの有無を調べる検診です。一般的に自治体などが実施する子宮頸がん検診では、問診の後に内診台での診察を行います​。内診では産婦人科の診察用器具である「クスコ(膣鏡)」という金属製またはプラスチック製の器具を腟に挿入し、腟壁を開いて子宮頸部を露出させます​。次に、子宮頸部の表面を専用のブラシやヘラ(ヘラ状器具)で軽く擦って細胞を採取します​。この細胞を顕微鏡で調べることで、子宮頸がんの前段階である異形成(前がん病変)や初期のがん細胞を発見できるのです。

検査の流れ自体は数分ほどで完了します。内診台に上がって膣鏡を挿入し細胞を採取、終了まで一連の診察は非常にスピーディーです。実際、細胞採取に要する時間は数秒程度で、検診全体でも数分以内でしょう。痛みや違和感を覚える可能性があるプロセス(器具挿入や細胞採取)の所要時間はごく短く、一瞬で終わることがほとんどです​。これは実際に検診を受けた多くの女性の声や、産婦人科医の説明からも確認できます。

では、痛みは本当にないの?と不安になるかもしれません。結論として、子宮頸がん検診で感じるのは「痛み」というより主に“圧迫感・違和感”です。子宮頸部(入り口部分)は痛覚があまり敏感ではない部位のため、細胞をこする行為自体で強い痛みが生じることは基本的にありません。多くの方は「なんとなく押される感じ」「生理痛とは違うけれど違和感がある」という程度で、痛みはないかごく軽いと感じます​。特に過去に受診経験があり検査に慣れている方や、出産経験のある方は腟や子宮頸部の扱われる感覚に慣れているため、痛みを感じにくい傾向があります​。

しかし、一部の方にとって子宮頸がん検診が「痛い」と感じられるケースもあります。痛みの感じ方には個人差があり、初めて婦人科検診を受ける方腟に器具を入れること自体が初めてという方では、緊張も重なって痛みを強く意識してしまう場合があります​。次の章で、なぜ痛みを感じやすい人がいるのか、その原因を詳しく見てみましょう。

子宮頸がん検診で痛みを感じるのはなぜ?

「痛みをほとんど感じない人」がいる一方で、「強い痛みを感じてしまった」という人がいるのはなぜでしょうか。【痛みを感じる主な原因】として考えられるポイントは次のとおりです。

1. 内診器具(クスコ)の挿入による圧迫・違和感

子宮頸がん検診で痛みや不快感の要因となりやすいのが、クスコ(膣鏡)の使用です。クスコは先端がカモメの嘴状に開く金属製の器具で、これを閉じた状態で腟に挿入し、中で開いて腟壁を広げます。この挿入・開く動作の際に、腟の入り口や腟壁が圧迫されて痛みを感じる場合があります​。特にクスコが大きすぎたり挿入時の角度が合わなかったりすると、小陰唇や腟壁をこすって「ヒリヒリした痛み」を生じることがあります​。また金属製クスコは冷たいため、触れた瞬間の冷感に驚いて力が入ってしまい、不快感が強まるケースもあります​。近年はプラスチック製のディスポーザブル(使い捨て)クスコも普及しつつあり、金属より冷たさが緩和されるメリットもありますが、基本的な構造は同じため「硬い器具が入る違和感」は避けられません​。この「異物感・圧迫感」こそが検診時の主な痛みの正体と言えるでしょう。

レディースクリニックなみなみではできるだけ違和感を感じないように、クスコを検査の直前まで人肌の温度まで温めて管理しており、多くの患者さんが痛みや違和感を感じないとおっしゃっていただきます。細かい気配りが非常に大切です。

2. 緊張や恐怖心による筋肉の強張り

精神的な緊張や恐怖も痛みを増幅させる大きな要因です。初めての検診台、初めての内診器具という状況では、多くの方がどうしても身構えてしまいます。「痛そうで怖い」「恥ずかしい」という気持ちから身体に力が入り、腟や骨盤周りの筋肉が強張ると、器具挿入時の圧迫感が余計に強くなってしまいます​。本来リラックスした状態であればスムーズに入る器具でも、力んで腟口が狭くなると挿入に時間がかかり、その分圧迫による痛みを感じやすくなります。実際、産婦人科医の指導でも「力を抜いて脚をできるだけ開いてください」と言われるのはこのためです。痛みを感じる方ほど無意識に脚を閉じて力んでしまいますが、膝をしっかり開いて太ももの力を抜くことで器具が入りやすくなり痛みも軽減します​。

3. 性経験の有無や年齢による違い

性行為の経験がない方経腟分娩の経験がない方では、腟に異物が入ること自体に身体が慣れていないため、どうしても痛みに敏感になる傾向があります​。腟の入り口が狭かったり粘膜が非常に繊細な状態だと、器具の刺激を強く感じてしまうのです。実際、「初めて内診を受けた時痛かった」「処女なので検査が痛そうで怖い」という声はよく聞かれます。一方、出産経験がある方や、過去に何度も検診を受けている方は腟の受容性が高く、検査手技に慣れているため痛みを感じにくいと言われます​。また閉経後の方はエストロゲン低下により腟粘膜が萎縮・乾燥していることがあり、若い頃より内診時の違和感を感じやすい場合があります​。クスコ挿入時に潤いが少ないと摩擦が生じやすく痛みにつながるため、高齢の方には必要に応じてジェル(潤滑ゼリー)を用いる配慮がなされることもあります。

4. 稀なケース:検査手技による刺激や処置

子宮頸がん検診で基本的に行われるのは細胞診までですが、もし検診結果で異常が見つかった場合、精密検査(コルポスコープ+組織診)へ進むことがあります​。精密検査になると、酢酸を塗布して病変を観察したり、ごく小さな組織片を鉗子で摘んで採取する処置(生検)が行われます。この際は一瞬「チクッ」とした痛みがあったり、処置後に生理痛のような下腹部痛を感じる場合もあります。とはいえ、これらは検診で異常があった場合の追加検査です。通常の範囲の子宮頸がん検診であれば、痛みが強く残るような処置は行いません。せいぜい細胞をこする際に少し出血することがありますが、麻酔が必要なような痛みではなく我慢できる程度とされています​。検診後にわずかな出血や下腹部の違和感が数日続くことがありますが、大抵は自然に治まります。

以上のように、子宮頸がん検診で痛みを感じる背景には器具による物理的刺激心理的緊張、そして個人の身体的な要因があります。ただ、幸いなことにどれも適切な対策で和らげることが可能な痛みです。次章では、検診時の痛みをできるだけ軽減する方法やコツを具体的に解説します。少しの工夫で「痛いかも…」という不安がぐっと軽くなりますので、ぜひ参考にしてください。

子宮頸がん検診の痛みを軽減する方法と対処法

子宮頸がん検診の痛みは工夫次第でかなり和らげることができます。産婦人科では患者さんにできるだけ負担をかけないよう様々な配慮やテクニックがありますし、受診する側も少し心がけるだけで違和感の感じ方が変わります。以下に痛みを減らすための具体的なポイントをまとめます。

医療側の工夫:器具や手技による痛み軽減

  • クスコのサイズ選択と潤滑剤の使用: 痛みに配慮する産婦人科では、その人の体格や腟の状態に合わせてなるべく小さいサイズのクスコを使用します。クスコには一般にM・S・SSなどサイズがあり、小さいものほど直径が細く圧迫感が軽減されます。特に性経験のない方や腟の狭い方には最小サイズ(SS〜SSSなど)を選ぶことで痛みを和らげます​。加えて、クスコ挿入時に水溶性の潤滑ジェルを先端に塗布することで滑りを良くし、腟粘膜への摩擦を減らします​。医学的にも、スペキュラム(膣鏡)への潤滑剤使用は細胞検査の精度に影響せず痛みを有意に軽減するとの報告があります​。潤滑剤を用いることで「挿入がスムーズになり痛くなかった」という声も多く、希望すれば対応してくれる医療機関もあります。
  • 器具挿入の丁寧さ: 経験豊富な産婦人科医は、患者さんが力まないよう声かけしつつゆっくり丁寧に器具を挿入・展開します。痛みなくスッと腟内にクスコを挿入できるかどうかは医師の腕によるところも大きく、「痛みのない内診のできる医師は診察が上手」とさえ言われます​。もし過去の検診で痛みを感じた場合は、その旨を次回の医師に伝えてみましょう。「前回大きい器具で痛かったので小さいものでお願いします」「ゆっくりめにお願いします」などリクエストすることで、より慎重に進めてもらえるはずです。産婦人科医にとって患者さんの痛みはできるだけ避けたいものですので、遠慮せず希望を伝えてください。
  • 検査体位の工夫: 通常は仰向け膝曲げの内診台で行いますが、どうしても力が抜けない場合、膝を開く角度を調整したり角度を変えてみることで痛みが減る場合もあります。ごく稀にですが、処女の方で腟が極めて狭小な場合などは無理せず経肛門的(直腸からの)超音波検査に切り替えるといった対応をするケースもあります​。これは検診で必ずしも行われることではありませんが、「どうしても腟からの器具が難しい」という場合には医師が他の方法を考慮してくれることもあると覚えておきましょう。
  • クスコを温める: 前述の通り、子宮頸がん検診で使用する膣鏡(クスコ)は金属製のものが多く、挿入時にひやっとする冷たさが患者さんの不快感の一因となります​。こうした理由から、検査を受ける方の負担を和らげるためにクスコを事前に温めておく対応が行われます。クスコを温めておけば、金属の冷たさによる「ヒヤッとする感じ」を減らし、精神的な緊張を和らげる効果が期待できます。

受診者側の工夫:リラックスするコツ

  • 深呼吸して力を抜く: 痛み軽減の最大ポイントは、とにかく 力を抜いてリラックスすること です。【息を吐きながら力を抜く】とよく言われますが、具体的にはクスコ挿入のタイミングで大きく息を吐いてみてください​。吐く息に集中すると下腹部や太ももの力がふっと抜けて、器具が入りやすくなります​。難しく考えず、「ふーーーっ」と口から息を長く吐くだけでもOKです。緊張していると無意識に息が止まって力んでしまうので、「痛いかも」と思った瞬間こそ意識して息を吐きリラックスを心がけましょう。
  • 脚をしっかり開く: 恥ずかしさや恐怖心から脚に力が入ってしまうと、膝が閉じ気味になり器具が入りにくくなります​。検査台では思った以上に膝同士を大きく開いてしまって大丈夫です。むしろ膝をできるだけ左右に開き、股関節の力を抜くと痛みを感じにくくなることが知られています​。患者さんによっては膝間隔が20cmほどしか開かない人もいれば、80cm以上開く人もおり、開脚の差でクスコの入りやすさが全く変わるそうです​。痛みを感じやすい人ほど足がすぼまってしまう傾向にありますので、「もう少し開くのは恥ずかしい…」と思うくらい大胆に膝を開いてみましょう。
  • リラックスできる環境選び: 心理的な緊張を和らげるには、信頼できる医師やスタッフがいるクリニックを選ぶことも大切です。例えば「男性医師だと緊張する」という場合は女性医師のいる婦人科を探すのも一つの方法です​。事前に検診内容を丁寧に説明してくれる、質問しやすい雰囲気がある、といった安心材料があれば自然と力も抜けるでしょう。また、検診前日は十分な睡眠をとり体調を整えるなど、自分なりにリラックスできる状態を作っておくことも有効です​。「みんな受けている検診だから大丈夫」と自分に言い聞かせて、できるだけ平常心で臨むようにしてください。

性行為未経験者への配慮と代替検査の検討

性行為の経験がないけど子宮頸がん検診を受けたい」という方は、不安もひとしおです。性経験がない場合、通常はHPV感染リスクが極めて低いため子宮頸がんになる可能性は非常に低いと考えられています​。そのため無理に受診を急がなくてもよいという意見もあります​。しかし、性交渉以外の経路でHPVに感染する可能性(ごく稀なケースや原因不明の発症例)、あるいはHPV以外の要因(喫煙など)による発症リスクもゼロではありません​。現に性行為未経験でも子宮頸がんを発症した例は報告されています。そのため、「絶対に受けなくて良い」というわけではなく、本人が希望し不安であれば検診を受ける意義はあります​。

性未経験者が検診を受ける際は、婦人科側も可能な限りの配慮を行います。前述したように最も細い小児用クスコの使用綿棒に近い細いブラシで細胞を採取するなど、通常以上に丁寧に行います​。それでもやはり多少の痛みや処女膜のわずかな出血を伴うことはありますので、その点は事前に説明を受けておくと安心です​。どうしても痛みに弱く不安が強い方は、無理に細胞診をせず経腟超音波検査や腹部超音波検査で子宮や卵巣の状態をチェックするだけでも良いでしょう。子宮の病気は頸がんだけではなく子宮筋腫や卵巣嚢腫など性経験に関係なく起こる疾患もありますから、まずは超音波検査で婦人科臓器の様子を調べてもらうことをおすすめします​。経腟超音波(膣から細長いプローブを入れる検査)はクスコより太い器具を挿入するため、性未経験の方には通常行いませんが​、腹部からの超音波や必要に応じて直腸からの超音波で代用することがあります​。将来的に性交渉の予定がある方は、その前にHPVワクチンを接種しておくことで予防効果が高まりますので、検診とあわせて検討するとより安心です。

検診中「痛い」と感じたら無理せず伝えよう

検診の途中で「痛いです」と感じたら、我慢せずすぐに医師や看護師に伝えてください。内診中は緊張もあって声を上げにくいかもしれませんが、「少し痛いです」と一言伝えれば、医師も「失礼しました、少し角度変えますね」など対応してくれます。検査中止も含め、遠慮なく意思表示することが大切です。特に性未経験の場合や強い恐怖心がある場合、事前に「かなり怖がりなのでゆっくりお願いします」「痛みが苦手です」と申し出ておくと良いでしょう。産婦人科医は痛みへの不安を取り除くのも仕事のうちですから、相談すればできる限りのことをしてくれるはずです。

ここまで痛みへの対策を述べてきましたが、最後に「なぜ痛い思いをしてまで検診を受ける必要があるのか」についてお話しします。結論から言えば、子宮頸がん検診には「ごく短時間のわずかな違和感」と引き換えに「将来の子宮頸がんを未然に防ぐ」という大きなメリットがあります。

子宮頸がん検診はなぜ大事?痛みより大切な早期発見のメリット

子宮頸がんは検診による早期発見・早期治療で防げるがんです。 子宮頸がんの多くはヒトパピローマウイルス(HPV)感染により細胞が徐々に変化し、数年〜十数年かけて前がん病変(異形成)からがんへ進行していきます。【検診で前がん病変の段階で発見できれば、子宮の一部を切り取る小さな手術(円錐切除)でほぼ完治】しますし、がん化する前に食い止めることで子宮を温存することもできます​。逆に検診を受けずに異常に気付かないままでいると、症状が出る頃には進行が進んで子宮摘出や命に関わる治療が必要になる恐れがあります。日本では年間約1万人の女性が子宮頸がんと診断され、毎年約3,000人が命を落としています。特に20〜30代の若い世代で増加傾向にあり、働き盛り・子育て世代の女性の健康を脅かす重大な病気です​。子宮頸がんは決して他人事ではなく、どの年代の女性にも起こり得るものとして捉えておく必要があります。

にもかかわらず、日本の子宮頸がん検診受診率は他の先進国に比べて低く、25〜50歳の女性の6割が「検診を受けたことがない・受ける予定もない」という調査結果があります​。その背景には「痛みへの懸念」や「恥ずかしさ」「正しい知識の不足」が影響していると指摘されています​。つまり「痛そうだから嫌だな」「何をするかよく知らないから不安」という理由で多くの女性が検診を避けてしまっているのです。しかし、この記事で説明した通り検診の痛みはほとんどの場合心配いりませんし、工夫で軽減できます。何より検診で得られる安心感や命を守るメリットは計り知れません。

国や自治体も20歳以上の女性に2年に1回の子宮頸がん検診受診を推奨しており​、自治体からクーポン券が届く地域もあります。2024年からは一部自治体でHPV検査による新たな検診法も導入され、HPV陰性であれば次回検診を5年後に延ばせる仕組みも始まっています​(HPV検査も細胞採取の方法は同じなので痛みの程度は細胞診と変わりません​)。いずれにせよ、定期的に検診を受け続けることが子宮頸がんから身を守る一番の方法です。多少の不安や億劫さはあるかもしれませんが、「自分のため」と思ってぜひ検診の機会を逃さないでください。

まとめ:痛みへの不安に負けず子宮頸がん検診を受けましょう

痛みへの恐怖で検診を後回しにしている方へ。検診はあなたの体を守るための優しいアクションです。たとえ一瞬チクッと感じたとしても、そのおかげで大切な子宮を失わずに済むかもしれない、命を落とさずに済むかもしれないと考えれば、きっと乗り越えられるはずです。当院をはじめ全国の婦人科クリニックでは、少しでも不安を減らせるよう親身に寄り添って検診を行っています。「痛いかもしれない」という不安ばかりにとらわれず、ぜひ前向きな気持ちで検診を受けてみてくださいね。

痛みが心配でも、一歩踏み出してみれば「思ったより平気だった」と感じる方が大半です。 レディースクリニックなみなみでも、患者様に寄り添い丁寧な検診を心がけておりますので、どうか安心してご相談ください。子宮頸がん検診を怖がらずに受けて、大切な自分の体をしっかり守っていきましょう。

レディースクリニックなみなみでは目黒区のがん検診と、その他自費でのがん検診を行っています。痛くない検診を探されている方はぜひご相談ください。

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子宮がん検診の痛みに関するよくある質問

子宮頸がん検診はどれくらい痛いですか?

多くの方は「圧迫感」や「違和感」を感じる程度で、強い痛みはほとんどありません。検査にかかる時間も数秒~数分と短いため、一瞬の違和感を乗り越えられれば問題なく完了します。

性行為未経験でも子宮頸がん検診は受けられますか?痛みは強いですか?

はい、可能です。性行為未経験の方には最小サイズのクスコ(SS~SSS)や綿棒状ブラシを使い、潤滑剤や温めた器具で配慮しながら検査します。多少の違和感や軽い痛みを感じる場合もありますが、丁寧に行えば大きな痛みにはなりません。

クスコって何?クスコ挿入時の痛みを和らげるには?

クスコ(膣鏡)は腟壁を広げる器具です。金属製なので冷たいと不快感がありますが、事前にぬるま湯や専用ウォーマーで温めたり、潤滑ジェルを併用すると「ヒヤッ」とした痛みや摩擦が軽減できます。

検査中に「痛い」と感じたらどうすればいいですか?

無理せずその場で「痛いです」と医師や看護師に伝えてください。器具の角度を変えたり、一度止めて深呼吸して力を抜くなど、すぐに対応してもらえます。

検査後に下腹部痛や出血が続くことはありますか?

細胞採取後にごく少量の出血や生理痛に似た鈍い痛みを感じることがありますが、通常は数時間~1日で治まります。強い痛みや大量出血がある場合は早めに受診してください。

どうしても内診が怖い場合、他の検査方法はありますか?

腟からの検査が難しい場合は、腹部超音波検査で子宮や卵巣の状態を確認する方法もあります。また、HPVワクチン接種で将来のリスクを減らしつつ、検診を徐々に慣れていく選択肢もあります。

子宮頸がん検診はどれくらいの頻度で受ければいいですか?

一般的には20歳以上の女性は2年に1回の受診が推奨されています。自治体によってはクーポン券の発行やHPV検査導入で5年に1回まで間隔を延ばせる場合もあります。検診スケジュールは自治体の案内やかかりつけ医にご確認ください。

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東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

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