執筆者兼監修者プロフィール
東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。
資格
- 医学博士
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
- FMF認定超音波医
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「妊娠初期の頭痛、これって大丈夫…?」と不安を抱えていませんか?妊娠中はいつもと違う体の変化に戸惑うことも多いです。特に、頭痛は妊娠初期のよくある症状の一つで、ホルモンバランスの変化やストレスなどが原因で起こります。
初めての妊娠の方にとって、突然の頭痛は特に心配なものです。いつまで続くのか、どんな対処法があるのか、薬は飲んでいいのかなど、疑問もたくさんあるかと思います。また普段から頭痛持ちの方でも不安になるものです。
この記事では、レディースクリニックなみなみ院長の叶谷愛弓医師が、妊娠初期の頭痛の原因や対処法、注意点を詳しく解説します。市販薬の使用についても、使って良い薬とダメな薬を明確に示し、安心してマタニティライフを送るための情報をお届けします。この記事を読めば、妊娠初期の頭痛への理解が深まり、不安を解消できるはずです。
頭痛は妊娠初期症状としてよくみられる症状
妊娠初期(19週程度)まで続くことが多い
妊娠初期の頭痛は、多くの妊婦さんが経験するよくある症状です。 ホルモンバランスの急激な変化や、それに伴う体の様々な変化が原因と考えられています。 多くの場合、つわりの一種として捉えられ、妊娠19週頃まで続くケースが多いとされています。 ただし、個人差があり、もっと早く治まる場合や、長く続く場合もあります。
妊娠初期の頭痛は、必ずしも深刻な問題を示しているわけではありませんが、放置すると日常生活に支障をきたす可能性も。そのため、頭痛の原因を理解し、適切な対処法を知ることは、快適な妊娠生活を送る上で非常に重要です。
以下に、妊娠初期の頭痛について、より詳細な情報を表形式でまとめました。
症状 | 期間 | 頻度 | 関連する可能性のある要因 |
---|---|---|---|
頭痛(軽度~中等度) | 妊娠初期~19週頃まで(個人差あり) | 毎日、または数日に一度 | ホルモンバランスの変化、血圧の変化、貧血、ストレス、睡眠不足など |
激しい頭痛、全くやまずに、持続する頭痛 | 妊娠初期~(個人差あり) | 頻度は様々 | 妊娠高血圧症候群の可能性、脳腫瘍の可能性など(医師の診察が必要) |
上記のように、軽度~中等度の頭痛は比較的よくある症状ですが、激しい頭痛や持続する頭痛の場合は、すぐに医師に相談することが大切です。 妊娠中は自己判断で薬を服用するのではなく、専門家の適切な診断とアドバイスを受けることが重要です。
次のセクションでは、妊娠初期の頭痛の原因について詳しく解説していきます。
妊娠初期の頭痛の原因を解説
妊娠初期の頭痛は、多くの妊婦さんが経験するよくある症状です。様々な要因が複雑に絡み合って起こるため、その原因を特定することは簡単ではありませんが、主な原因として以下の5点が挙げられます。
ホルモンバランスの変化
妊娠初期は、プロゲステロンやエストロゲンなど、様々なホルモンが急激に増加します。このホルモンバランスの急激な変化が、血管を拡張させ、頭痛を引き起こす可能性があります。 特に、プロゲステロンの増加は血管を拡張させる作用があり、これが頭痛の一因となることが知られています。 このホルモンバランスの変化による頭痛は、妊娠中期頃には落ち着いてくることが多いです。
高血圧
一番気をつけなければいけないのが血圧です。妊娠高血圧症候群は、妊娠中に高血圧になる病気です。妊娠高血圧症候群になると、激しい頭痛や吐き気、むくみなどの症状が現れることがあります。高血圧は、脳血管を圧迫し、頭痛を引き起こす可能性があります。 妊娠高血圧症候群は、母体と胎児の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、頭痛だけでなく、上記のような症状が出た場合はすぐに医師に相談することが重要です。妊娠20週以降、特に妊娠後期(28週以降)にリスクが高まる疾患なので初期には確率は低いですが、妊婦健診などで血圧が高め、高いと言われている方はまめに血圧を測るなどして気をつけてください。
貧血
妊娠中は、血液量が増加する一方で、鉄分などの栄養素の需要も増加します。相対的に血漿の量が増えるので、妊婦さんは貧血気味になります。妊娠中のHb(ヘモグロビン) の値は
妊娠初期~中期: 11.0 g/dL以上
妊娠後期: 10.5 g/dL以上
が正常値とされます。
鉄分不足による貧血になると、脳への酸素供給が不足し、頭痛が起こることがあります。めまいを伴うこともありますので注意が必要です。
ストレス
妊娠中は、心身ともに大きな変化が起こるため、ストレスを感じやすい時期です。精神的なストレスは、血管を収縮させたり、緊張型頭痛を引き起こしたりする可能性があります。 妊娠初期は特に、つわりや不安など、ストレス要因が多い時期です。心身ともにリラックスできる時間を作るように心がけましょう。
運動不足
妊娠中は、つわりや体の変化によって、運動不足になりがちです。運動不足は血行不良を引き起こし、頭痛を悪化させる可能性があります。 無理のない範囲で、軽い運動を続けることが大切です。医師に相談の上、適度な運動を取り入れることを検討しましょう。
上記以外にも、脱水症状や睡眠不足なども頭痛の原因となる可能性があります。妊娠初期の頭痛の原因は一つとは限らず、複数の要因が重なって起こることも多いです。 もし、激しい頭痛や持続する頭痛、他の症状を伴う頭痛がある場合は、必ず医師に相談してください。
妊娠初期症状の頭痛の種類
妊娠初期の頭痛は、大きく分けて一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。一次性頭痛は、明確な原因となる病気が見つからない頭痛で、妊娠初期によく見られるものです。一方、二次性頭痛は、他の病気や状態が原因となって起こる頭痛です。ここでは、一次性頭痛の中でも特に多い片頭痛と緊張型頭痛、そして感冒時やその後の頭痛について解説します。
片頭痛
片頭痛は、こめかみあたりから始まるズキズキとした激しい痛みが特徴です。吐き気や嘔吐を伴うことも多く、光や音に敏感になることもあります。片頭痛は、脳の血管が拡張することで起こると考えられており、妊娠初期のホルモンバランスの変化によって発症または悪化することがあります。 妊娠前に片頭痛持ちだった方は、妊娠初期に症状が悪化する可能性があるため、注意が必要です。
症状 | 特徴 |
---|---|
激しいズキズキとした痛み | こめかみあたりから始まることが多い |
吐き気・嘔吐 | 多くの場合、吐き気や嘔吐を伴う |
光・音への過敏性 | 光や音に敏感になる |
片側性の痛み | 片側に痛みを感じる場合が多い |
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような、ずーんとした重い痛みが特徴です。片頭痛のように激しい痛みではないことが多いですが、長時間にわたって続くこともあります。原因としては、精神的なストレスや筋肉の緊張などが挙げられ、妊娠初期特有の不安やストレス、睡眠不足などが影響して発症することがあります。 また、姿勢が悪くなったり、長時間同じ体勢でいることによっても引き起こされやすくなります。
症状 | 特徴 |
---|---|
締め付けられるような痛み | 頭全体が圧迫されているような感覚 |
持続的な痛み | 数時間から数日続くこともある |
軽度から中等度の痛み | 片頭痛ほど激しくないことが多い |
首や肩の凝り | 首や肩の凝りを伴うことが多い |
緊張型頭痛は、日常から頭痛体操を行うと徐々に軽減されますよ。
感冒時、後の頭痛
風邪やインフルエンザなどの感染症にかかった時や、回復期にも頭痛が起こることがあります。これは、ウイルス感染による炎症や発熱が原因で起こる頭痛です。妊娠初期は免疫力が低下しているため、風邪をひきやすく、それに伴う頭痛も起こりやすくなります。このタイプの頭痛は、風邪の症状が改善するにつれて自然に治まることが多いですが、症状が強い場合は医師に相談しましょう。
妊娠初期の頭痛の種類を理解することで、適切な対処法を選ぶことができます。それぞれの頭痛の特徴を把握し、症状に合わせて対処法を選択することが重要です。 もし、頭痛がひどい場合や、他の症状を伴う場合は、必ず医師に相談するようにしましょう。
妊娠初期症状の頭痛への対処法
内服薬はNG?使っていい薬とダメな薬
妊娠初期の頭痛で、つらい思いをしている方は多いのではないでしょうか。しかし、頭痛薬を安易に服用するのは危険です。特に多くの市販薬には、妊娠時に服用すると胎児に影響を与える可能性のある成分が含まれているためです。 特に、イブプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)は、妊娠初期の服用は避けるべきとされています(中期以降は禁忌です)。
では、妊娠初期に服用して良い薬はあるのでしょうか? 結論から言うと、妊娠初期に内服薬を服用する際は、市販薬だとしても医師または薬剤師に相談することが必須です。 自己判断で服用すると、思わぬリスクを招く可能性があります。
医師によっては、妊娠中でも比較的安全とされている成分の薬を処方してくれる場合もあります。 しかし、薬の服用はあくまで最終手段と捉え、まずは他の対処法を試すことが重要です。
薬の種類 | 薬の名前 | 安全性 | 注意点(使用時期など) | エビデンス |
---|---|---|---|---|
イブプロフェン | ロキソニン®(Loxoprofen)、イブ®(Ibuprofen) | 妊娠初期に流産リスク増加の可能性あり。妊娠後期には動脈管収縮などのリスクで禁忌。 | 初期~中期は慎重に使用可能。妊娠28週以降は禁忌。 | 「NSAIDsは妊娠初期の流産リスクをわずかに増加させる可能性がある」(PMDA) |
アセトアミノフェン | カロナール®(Acetaminophen) | 妊娠中で最も安全性が高い鎮痛薬。適量使用で胎児へのリスクはほぼなし。 | 妊娠全期間で使用可能。ただし、必要最小限の用量と期間にとどめる。 | 妊娠中のアセトアミノフェン使用と出生異常のリスクに関する研究(Rebordosa et al., 2009) |
トリプタン | イミグラン®(Sumatriptan) | 催奇形性のリスクは低いとされるが、完全には否定できず慎重に使用する必要あり。 | 医師の判断に基づき、片頭痛が重度の場合のみ使用を検討。 | スマトリプタン、ナラトリプタン、およびトレキシメットの妊娠登録に関する最終報告(Ephross et al., 2014) |
その他市販薬 | 様々 | 基本的に医師の指示なしには不可 | 成分が複数入っている場合が多いため注意が必要 | ー |
薬を飲むときの注意点
万が一、医師から妊娠中でも服用可能な薬を処方された場合でも、以下の点に注意しましょう。
- 処方された通りの用法・用量を守ること: 自己判断で増量したり、服用回数を増やしたりしないようにしましょう。
- 服用前に医師または薬剤師に相談すること: 他の薬を服用している場合や、アレルギーがある場合は必ず医師または薬剤師に伝えましょう。
- 服用後の様子を注意深く観察すること: 服用後に異変を感じた場合は、すぐに医師または薬剤師に連絡しましょう。
医師に相談すべきケース
以下の場合は、すぐに医師に相談しましょう。
- 頭痛が非常に強く、我慢できない場合
- 頭痛と同時に発熱、吐き気、嘔吐などの症状がある場合
- 頭痛が数日以上続く場合
- 市販薬を服用しても症状が改善しない場合
- 頭痛以外にも気になる症状がある場合
妊娠初期の頭痛は、多くの場合、一時的なものであり、適切な対処法で改善することが期待できます。しかし、放置すると悪化したり、他の症状を引き起こしたりする可能性もあります。少しでも不安を感じたら、すぐに医師に相談しましょう。
妊娠初期症状の頭痛への対処法
妊娠初期の頭痛は、つらいだけでなく不安も伴います。適切な対処法を知ることで、症状を和らげ、安心した妊娠生活を送ることが大切です。ここでは、内服薬以外の妊娠初期の頭痛への対処法をいくつかご紹介します。
鉄分の摂取
妊娠初期は、血液量の増加に伴い鉄分不足になりやすい時期です。鉄分不足は貧血を引き起こし、頭痛の原因となることがあります。鉄分を多く含む食品(ほうれん草、レバー、ひじきなど)を積極的に摂取したり、医師に相談の上、鉄剤を服用するなどして、鉄分補給を心がけましょう。
鉄分を多く含む食品 | 摂取方法のポイント |
---|---|
ほうれん草 | 生のままサラダにしたり、さっと茹でておひたしにするなど、調理法を工夫して摂取しましょう。 |
レバー | ビタミンAも豊富ですが、摂りすぎると体に負担がかかるため、適量を心がけましょう。 |
ひじき | 煮物やご飯に混ぜて摂取できます。カルシウムも豊富なので、骨の健康にも役立ちます。 |
血行促進
血行不良も頭痛の原因となるため、血行促進を心がけましょう。軽い運動(散歩など)や温かいお風呂、マッサージなどが効果的です。ただし、激しい運動は避け、無理のない範囲で行いましょう。
ツボ療法
ツボ押しも、頭痛の緩和に役立つ場合があります。特に、太陽(たいよう)や百会(ひゃくえ)などのツボは、頭痛に効果があるとされています。ただし、強く押しすぎないように注意し、痛みを感じたらすぐに止めましょう。ツボの位置や押し方は、専門書などを参考にしたり、専門家に相談するのも良いでしょう。
妊娠初期の頭痛への対処法は、上記以外にも、十分な睡眠、ストレス軽減、バランスの良い食事など、生活習慣の改善も重要です。症状が改善しない場合、または激しい頭痛が続く場合は、必ず医師に相談しましょう。
頭痛を和らげる!妊娠初期におすすめの生活習慣
妊娠初期の頭痛は、生活習慣の見直しによって軽減できる可能性があります。ここでは、頭痛を和らげるために効果的な生活習慣について解説します。
規則正しい生活リズムを心がける
不規則な生活は、ホルモンバランスの乱れや自律神経の不調を引き起こし、頭痛を悪化させる可能性があります。妊娠中は特に、睡眠不足や疲労が頭痛の原因となることも多いです。そのため、早寝早起きを心がけ、質の高い睡眠を十分に取るようにしましょう。睡眠時間だけでなく、睡眠の質も重要です。寝る前のカフェイン摂取を避け、リラックスできる環境を作ることで、より質の高い睡眠を得ることができます。
効果的な睡眠習慣 | 具体的な方法 |
---|---|
毎日の睡眠時間を確保する | 7~8時間程度の睡眠を目標に、毎日同じ時間に寝起きする |
寝る前のカフェイン摂取を避ける | コーヒー、紅茶、緑茶などを寝る3時間前までに控える |
リラックスできる環境を作る | 寝室の温度・湿度を調整する、アロマを使用する、寝る前に温かいお風呂に入るなど |
バランスの良い食事を摂る
偏った食事は、栄養不足による貧血や低血糖などを引き起こし、頭痛を誘発する可能性があります。妊娠中は、胎児の発育に必要な栄養素を十分に摂取することが重要です。鉄分、カルシウム、葉酸などを含むバランスの良い食事を心がけましょう。また、水分補給も大切です。脱水症状も頭痛の原因となるため、こまめな水分補給を心がけてください。
栄養バランスの良い食事 | 具体的な方法 |
---|---|
鉄分を多く含む食品を摂取する | レバー、ほうれん草、ひじきなど |
カルシウムを多く含む食品を摂取する | 牛乳、ヨーグルト、チーズなど |
葉酸を多く含む食品を摂取する | ほうれん草、ブロッコリー、レバーなど |
こまめな水分補給 | 1日1.5リットル以上の水分を摂取する |
適度な運動をする
適度な運動は、血行促進効果があり、頭痛の予防や軽減に繋がります。妊娠中は、無理のない範囲でウォーキングや軽い体操などを行うことがおすすめです。ただし、激しい運動は控えるべきです。運動する際は、医師に相談してから行うのが安全です。 運動によって血流が改善され、緊張型頭痛の症状を和らげる効果が期待できます。
妊娠初期におすすめの運動 | 注意点 |
---|---|
ウォーキング | 無理のないペースで行い、休憩をこまめにとる |
軽い体操 | 妊娠に適した体操を選び、医師の指示に従う |
ヨガ | 妊娠ヨガのクラスを受講するなど、専門家の指導を受ける |
ストレスを溜め込まない
ストレスは、頭痛を引き起こす大きな要因の一つです。妊娠中は、心身ともに大きな変化があり、ストレスを感じやすい時期です。ストレスを溜め込まないために、リラックスできる時間を作ることを心がけましょう。例えば、好きな音楽を聴いたり、アロマを使ったり、ゆったりとした入浴をしたりするなど、自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。また、家族や友人、パートナーに相談するのも良い方法です。必要であれば、専門機関のサポートを受けることも検討しましょう。
ストレス軽減の方法 | 具体的な方法 |
---|---|
リラックスできる時間を作る | 読書、音楽鑑賞、アロマテラピー、入浴など |
家族や友人、パートナーに相談する | 日々の出来事や不安な気持ちを共有する |
専門機関のサポートを受ける | カウンセリングやマタニティヨガなど |
これらの生活習慣を意識することで、妊娠初期の頭痛を和らげ、より快適なマタニティライフを送ることができるでしょう。
頭痛以外の妊娠初期症状
妊娠初期には、頭痛以外にも様々な症状が現れます。これらの症状は、人によって現れるものや強さが異なり、全く症状が出ない人もいます。そのため、頭痛以外の症状がないからといって妊娠していないとは限りません。
ここでは、頭痛以外の代表的な妊娠初期症状をいくつかご紹介します。これらの症状が現れた場合、妊娠の可能性を考慮し、妊娠検査薬で確認するか、医療機関を受診することをお勧めします。
症状 | 詳細 |
---|---|
つわり | 吐き気や嘔吐、食欲不振などが主な症状です。妊娠3~4週頃から始まり、16週頃まで続くことが多いですが、個人差が大きいです。[1, 2, 3] |
乳房の張りや痛み | 妊娠ホルモンの影響で乳房が張ったり、痛んだりすることがあります。ブラジャーのサイズを上げる必要がある人もいます。 |
頻尿 | 妊娠初期は子宮が大きくなるにつれて膀胱が圧迫され、頻尿になることがあります。 |
腰痛 | ホルモンバランスの変化や、子宮の成長による骨盤の負担増加が原因で腰痛が起こることがあります。 |
眠気 | 妊娠初期は、ホルモンバランスの変化や身体の負担増加により、強い眠気に襲われることがあります。 |
倦怠感 | 身体のだるさや疲労感が強く感じられます。 |
おりものの変化 | おりものの量や粘度が増したり、色が白っぽくなったりすることがあります。 |
基礎体温の上昇 | 排卵後、高温期が継続する場合は妊娠の可能性があります。 |
下腹部痛 | 生理痛のような痛みや、軽い引っ張られるような痛みを感じる場合があります。 |
便秘 | ホルモンバランスの変化によって腸の動きが緩慢になり、便秘になることがあります。 |
これらの症状は、妊娠初期だけでなく、他の病気でも起こる可能性があります。特に、つわりや頭痛、倦怠感などは風邪の症状と似ているため、注意が必要です。複数の症状が同時に現れたり、症状が強い場合は、早めに医療機関を受診して相談しましょう。
妊娠初期は、身体に様々な変化が起こるデリケートな時期です。少しでも不安なことがあれば、医師に相談することをお勧めします。
妊娠初期の頭痛に関するQ&A
妊娠初期の頭痛はいつまで続く?
妊娠初期の頭痛は、多くの場合、妊娠19週頃まで続くことが多いとされています。しかし、個人差があり、数週間で治まる方もいれば、妊娠後期まで続く方もいます。頭痛の持続期間は、頭痛の種類や原因、個人の体質などによって大きく異なります。
つわりと関連している場合、つわりが落ち着くにつれて頭痛も軽減する傾向があります。しかし、つわりとは関係なく、妊娠期間中ずっと頭痛に悩まされる方もいるため、心配な場合は医師に相談することが大切です。
頭痛がひどい時はどうすればいい?
市販の鎮痛剤は、妊娠初期には服用を控えるべきです。必ず医師または薬剤師に相談し、安全な薬剤の服用方法を指示してもらいましょう。医師の指示がない限り、自己判断で薬を服用しないように注意してください。ひどい頭痛が続く場合や、吐き気や嘔吐を伴う場合は、すぐに医師に相談しましょう。
頭痛の種類によっては、特定の対処法が効果的です。片頭痛の場合は安静が重要ですが、緊張型頭痛の場合は血行促進が効果的です。ご自身の頭痛の種類を把握し、適切な対処法を選ぶことが重要です。 医師の診察を受けることで、適切な診断とアドバイスを受けることができます。
妊娠に気づかず、妊娠超初期に、市販の頭痛薬を飲んでしまったのですが大丈夫でしょうか?
数回であれば問題ないことが多いです。気づいたときから内服に気をつけるのは多くの妊婦さんがそうですのでキにしすぎなくても大丈夫です。心配な場合は妊婦健診の際に産婦人科医、助産師さんに詳しく聞いてみましょう。
まとめ: 妊娠初期の頭痛、正しい知識で安心・快適なマタニティライフを!
妊娠初期の頭痛は、多くの妊婦さんが経験するよくある症状です。ホルモンバランスの変化や貧血、ストレスなど、様々な原因が考えられます。この記事では、妊娠初期の頭痛の原因、種類、そして効果的な対処法について解説しました。 頭痛が続く場合や、激しい頭痛に悩まされている場合は、自己判断で市販薬を服用するのではなく、必ず医師や助産師に相談することが大切です。適切な診断とアドバイスを受けることで、安心・安全に妊娠期を過ごすことができます。 この記事でご紹介した対処法を参考に、快適なマタニティライフを送っていただくための一助となれば幸いです。
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東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。
資格
- 医学博士
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
- FMF認定超音波医
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授乳中のトリプタン系薬剤の使用については、服用後一定時間授乳を控えることで使用可能とされています。具体的には、スマトリプタン(イミグラン)使用後は12時間、他のトリプタン製剤使用後は24時間の授乳中止が推奨されています。 (参考▶)