レディースクリニック なみなみ

マルシロン配合錠とは|休薬時期を選べる新しいピル

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低用量ピルのシートのイメージ写真
クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • FMF認定超音波医
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マルシロン配合錠は、月経困難症の治療薬として2026年6月19日に承認され、2026年8月13日に薬価基準へ収載された新しいお薬です。いちばんの特徴は飲み方にあります。「1日1錠を24〜80日間続けて飲み、そのあと4日間休む」——休む時期を、24日目から80日目までのあいだで決められる設計になっています。

毎月の生理痛がつらくて鎮痛薬を何日も飲んでやり過ごしている。大事な予定と生理が重なるのが憂うつ。そうした思いを抱えたまま「新しい薬が出たらしい」と検索してたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

この記事では、マルシロン配合錠がどんなお薬なのかを添付文書(お薬の公式な説明文書)の記載にもとづいてご説明します。どのお薬を使うかは診察のうえで医師が判断するものですので、「あなたに合うかどうか」の結論はここでは出しません。診察でご相談いただくための土台になるところまでをお伝えします。

  • マルシロン配合錠とは|成分と「超低用量」の意味
  • 【最大の特徴】休薬の時期を24〜80日のあいだで決められる
  • 「フレックス」とつくお薬との違い
  • マーベロンとの違い|成分は同じでも、目的も量も違います
  • 効能・効果は「月経困難症」——避妊のためのお薬ではありません
  • 服用にあたって知っておいていただきたいこと(血栓症を含みます)
  • 国内の臨床試験で報告された結果/よくあるご質問
目次
  1. 1 マルシロン配合錠とは|2026年に登場した月経困難症のお薬です
    1. 1.1 どんな成分でできているか
    2. 1.2 「超低用量」とはどういう意味か
  2. 2 【最大の特徴】休薬の時期を24〜80日のあいだで決められます
    1. 2.1 これまでのピルの飲み方と何が違うのか
    2. 2.2 「フレックス」とつくお薬とは、決め方が違います
  3. 3 マーベロンとの違い|成分は同じでも、目的も量も違います
  4. 4 効能・効果は「月経困難症」——避妊のためのお薬ではありません
    1. 4.1 月経困難症とは
  5. 5 服用にあたって知っておいていただきたいこと
    1. 5.1 血栓症について
    2. 5.2 飲めない方・慎重な判断が必要な方がいます
    3. 5.3 いちばん多い副作用は「月経中間期出血」です
    4. 5.4 「太るのでは」「飲み忘れたら」と気になっている方へ
  6. 6 国内の臨床試験では、どのくらい効いたのか
  7. 7 当院でのご相談について
  8. 8 よくあるご質問
    1. 8.1 マルシロン配合錠は、避妊のために処方してもらえますか?
    2. 8.2 本当に80日間、生理を来させずに続けられるのですか?
    3. 8.3 マーベロンと同じ成分だと聞きました。同じお薬ですか?
    4. 8.4 シートにプラセボ錠(偽薬)は入っていますか?
    5. 8.5 いま別のピルを飲んでいます。切り替えられますか?
    6. 8.6 服用中、どんな症状に気をつければよいですか?
  9. 9 まとめ
  10. 10 関連する診療メニュー

マルシロン配合錠とは|2026年に登場した月経困難症のお薬です

添付文書に記載された薬効分類名は「月経困難症治療剤」製造販売元はオルガノン株式会社です。承認番号とともに、2026年6月に添付文書の第1版が作成されたことが記載されています。処方箋医薬品であり、医師の診察と処方なしに手に入れて飲むお薬ではありません。

どんな成分でできているか

添付文書の「組成」には、次のように記載されています。

販売名マルシロン®配合錠
有効成分(1錠中)デソゲストレル 0.15mg(黄体ホルモン)
エチニルエストラジオール 0.02mg(卵胞ホルモン)
剤形・色調白色の素錠(直径6mm・厚さ約2.5mm)
包装80錠[20錠(PTP)×4]
効能・効果月経困難症

デソゲストレルは、低用量ピルの分類でいう「第3世代」に位置づけられる黄体ホルモンです。世代や配合パターン(一相性・三相性など)といった分類の考え方そのものについては、低用量ピルの種類と特徴 に整理していますので、あわせてご覧ください。

「超低用量」とはどういう意味か

ピルは、含まれる卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)の量によって呼び分けられることがあります。1錠あたり0.05mg未満を「低用量」、0.03mg未満を「超低用量」と呼ぶのが一般的な整理です。マルシロン配合錠は0.02mgですので、超低用量に相当します。

ただし、ホルモン量が少ないほど体にやさしい、と単純に言い切れるものではありません。量が少ない製剤では、予定外の出血が起こりやすいという面もあります。「量が少ない=すべての人にとって良い」ではないという点は、診察でもよくお伝えしています。

【最大の特徴】休薬の時期を24〜80日のあいだで決められます

マルシロン配合錠の用法・用量は、添付文書に次のように記載されています。

1日1錠を24〜80日間連続経口投与し、その後4日間休薬する。以後連続投与と休薬を繰り返す。

ここで注目していただきたいのは「24〜80日間」という幅です。24日でいったん休むこともできますし、続けて飲んで80日目まで延ばすこともできる、という書き方になっています。つまり、休薬(=生理に相当する出血が来る時期)を、あらかじめ幅のなかから決められる設計です。

これまでのピルの飲み方と何が違うのか

保険で処方される月経困難症のお薬には、飲み方のパターンがいくつかあります。整理すると次のようになります。

飲み方のタイプ休薬(飲まない日)の決まり方
21日+7日 / 24日+4日 など固定周期周期があらかじめ決まっている。毎月ほぼ同じ時期に出血が来る
「フレックス」とつく製剤出血が続いたときに休薬するなど、出血の状況に応じて休薬時期が決まる
マルシロン配合錠24日目から80日目までのあいだで休薬時期を決められる

連続して飲む期間を長くとれば、出血の回数そのものを減らす飲み方になります。生理のたびに強い痛みが出る方にとって、痛む機会の回数が変わることは大きな意味を持ちます。一方で長く続けて飲むほど予定外の出血が起こりやすくなる面もあり、どこで休薬するかは診察のなかで一緒に決めていく部分です。

「フレックス」とつくお薬とは、決め方が違います

名前が似ているため混同されやすいのですが、ドロエチフレックス配合錠のような「フレックス」製剤は、3日間続けて出血が見られたら休薬するというように、出血の状況によって休薬のタイミングが決まる設計です。

対してマルシロン配合錠は、24〜80日という幅のなかで、あらかじめ休薬時期を計画できる書き方になっています。どちらが上ということではなく、設計の考え方が違うお薬だとご理解ください。実際にどう飲むかは、いずれの薬でも医師の指示に従ってください。

マーベロンとの違い|成分は同じでも、目的も量も違います

「デソゲストレル」と聞いて、マーベロンを思い浮かべた方もいらっしゃるかもしれません。有効成分の組み合わせは同じですが、いくつかはっきりした違いがあります。

 マルシロン配合錠デソゲストレルを含む経口避妊薬(例:マーベロン)
効能・効果月経困難症避妊
卵胞ホルモンの量エチニルエストラジオール0.02mg0.03mg
飲み方24〜80日連続+4日休薬21日連続+7日休薬(プラセボ錠を含む28錠タイプもあります)
診療の区分治療のお薬(保険診療の対象)避妊のお薬(自費診療)

いちばん大きいのは「何のためのお薬か」——マルシロン配合錠は、月経困難症という症状を治療するためのお薬として承認されています。

効能・効果は「月経困難症」——避妊のためのお薬ではありません

添付文書の「効能又は効果」には、「月経困難症」とだけ記載されています。そして「重要な基本的注意」の冒頭には、「本剤を避妊目的で使用しないこと」とはっきり書かれています。この点は、必ず押さえていただきたいところです。

そのため添付文書には、飲み始めの最初の1週間はホルモン剤以外の避妊法を用いることという記載もあります。避妊をどうするかは、それ自体を診察でご相談ください。避妊効果がいつから期待できるかというピル全般の考え方は ピルの効果はいつから? でご説明しています。

月経困難症とは

月経困難症は、月経に伴って起こる、日常生活に支障が出るほどのつらさを指します。子宮内膜症などの病気が背景にある場合(続発性)と、はっきりした病気が見当たらない場合(原発性)があり、臨床試験にはどちらの方も含まれていました。

「生理痛は我慢するもの」と思ってこられた方が多いのですが、鎮痛薬を何日も飲む、寝込んで学校や仕事を休む——それは相談していただいてよい状態です。ご相談は 月経関連トラブル のページをご覧ください。

服用にあたって知っておいていただきたいこと

血栓症について

添付文書には、重大な副作用として「血栓症(四肢、肺、心、脳、網膜等)」が、頻度1.0%として記載されています。血栓症は血管の中で血のかたまりができる状態で、生命に関わる経過をたどることがあると説明されています。

そのうえで、過度に怖がっていただく必要はありません。大切なのは「起きたときに気づける状態にしておくこと」です。添付文書には、緊急対応を要する血栓症の主な症状として次が挙げられています。

  • 下肢の急激な疼痛・腫脹(ふくらはぎの急な痛み・むくみ)
  • 突然の息切れ
  • 胸痛
  • 激しい頭痛
  • 四肢の脱力・麻痺、構語障害、急性視力障害(力が入らない、ろれつが回らない、見えにくい)

これらの症状があらわれた場合は、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診してください。「様子を見てから連絡しよう」と待つ場面ではありません。添付文書には、他の医療機関を受診する際には、このお薬を使っていることを必ず医師に伝えるようにも記載されています。

レディースクリニックなみなみ 叶谷愛弓院長(目黒・産婦人科/医学博士)

読んで怖くなった方もいると思います。けれど、知らないまま飲んでいただくよりずっといい。知っていれば、脚の痛みが出たときに「様子を見よう」ではなく受診を選べます。不安なときこそ診察で言葉にしてください。

なお添付文書には、海外の疫学調査として、デソゲストレルを含む経口避妊剤による静脈血栓症は1年間で1万人あたり2人、レボノルゲストレル等の経口避妊剤では1万人あたり1人という報告が紹介されています。あわせて、妊娠による静脈血栓の発症は1年間で1万人あたり6人といわれているとも記載されています。数字はこのように、比べる相手とセットで読んでいただくのが誠実だと考えています。

飲めない方・慎重な判断が必要な方がいます

添付文書には「禁忌」(このお薬を使ってはいけない方)が18項目定められています。主なものを挙げます。

  • 35歳以上で1日15本以上たばこを吸う方
  • 前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛のある方
  • 血栓性静脈炎・肺塞栓症・脳血管障害・冠動脈疾患、またはその既往のある方
  • 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内、長期間安静状態の方
  • 乳癌・子宮内膜癌・子宮頸癌およびその疑いのある方、診断の確定していない異常性器出血のある方
  • 重篤な肝障害・肝腫瘍のある方、脂質代謝異常のある方、高血圧のある方(軽度を除く)
  • 妊婦または妊娠している可能性のある方

また、40歳以上の方、肥満のある方、血栓症の家族歴のある方などは、慎重な判断が必要な方として挙げられています。問診で喫煙や頭痛、ご家族の病歴を細かくお伺いするのは、そのためです。

いちばん多い副作用は「月経中間期出血」です

添付文書の副作用の欄で、5%以上の頻度で記載されているのは「月経中間期出血(50.7%)」と「悪心(吐き気)」です。国内の臨床試験では、12か月時点で209例中132例(63.2%)に副作用が認められ、主なものは月経中間期出血106例(50.7%)、悪心15例(7.2%)と報告されています。

約半数の方に予定外の出血が報告されているというのは、あらかじめ知っておいていただきたい数字です。連続して飲む設計のお薬では起こりやすいもので、飲み方を調整する目安にもなります。添付文書にも、出血が長く続く場合には血液検査などを行い、必要に応じて鉄剤の投与や中止を検討すると記載されています。我慢せずご相談ください。副作用の考え方は 低用量ピルの副作用 をご覧ください。

「太るのでは」「飲み忘れたら」と気になっている方へ

検索して調べていらっしゃる方が多い2点にも触れておきます。体重については、このお薬の添付文書に「体重増加」が0.1〜5%未満の副作用として、「体重減少」が頻度不明の副作用として、どちらも記載されています。詳しくは ピルの服用で太るってホント? をお読みください。

飲み忘れについては、前日分に気づいた場合は直ちにその1錠を飲み、当日分も通常の時刻に飲むという対処が添付文書に定められています。ただし飲み方は薬ごとに違いますので、一般論ではなく、いまお飲みの薬の指示に従ってください。基本的な考え方は ピルの飲み忘れは何時間まで大丈夫? に整理していますが、迷ったときは自己判断せず、処方を受けた医療機関にご連絡ください。

そのほか、激しい下痢や嘔吐が続いた場合には吸収がうまくいかないことがあること、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品は摂らないこと、一部の抗生物質や抗てんかん薬との飲み合わせに注意が必要なことも記載されています。ほかに飲んでいるお薬やサプリメントは、すべてお伝えください。ピルの副次的な効果は 低用量ピルの効果と仕組み でご説明しています。

国内の臨床試験では、どのくらい効いたのか

添付文書には、日本国内で行われた第Ⅲ相試験の結果が記載されています。月経困難症の患者さんを対象に、本剤を飲む群とプラセボ(有効成分を含まない錠剤)を飲む群を比べた試験です。

評価には「月経困難症スコア」が使われました。これは月経困難症の程度(0〜3点)鎮痛薬の使用(0〜3点)を合計したもので、点数が低いほど良い状態を意味します。

 投与前のスコア84日後の変化量
マルシロン配合錠の群4.54−2.50
プラセボの群4.43−0.84

両群の差は−1.67(両側95%信頼区間 −2.08〜−1.26)で、プラセボに対する優越性が検証されたと記載されています。「痛みの程度」と「鎮痛薬を飲んだ日数」の両方を含めた点数が、平均して2.5点分下がった——そう読んでいただくとイメージしやすいかと思います。

ただし、これは平均値です。効き方には個人差があり、添付文書にも期待する効果が得られない場合には漫然と続けず、他の治療も考慮することと記載されています。合わなければ、そのことをお伝えいただければ次の手を一緒に考えます。

当院でのご相談について

レディースクリニックなみなみでは、産婦人科専門医が、ピルの選択から服用中の経過まで一貫して対応しています。

  • ピルを処方する方には、全員にオンラインの事前問診をお願いしています——使えるお薬かどうかを確認するための手順です
  • ご来院での処方の方には、事前に血圧を測定させていただきます。オンライン診療をご希望の方は、直近2週間のうちに測った血圧の数値を診察時にお伝えください
  • 保険診療のピルは、院外処方箋でお近くの薬局にてお受け取りいただきます
  • 添付文書では、服用中は6か月ごとの検診、1年に1回以上の骨盤内の検査が定められています。飲み始めたら終わりではなく、通っていただきながら続けるお薬です
  • 紹介状は不要です。目黒駅から徒歩4分、土日も診療しており、WEB予約は24時間受け付けています

マルシロン配合錠のお取り扱いについては、診察の際にご確認ください。発売から間もないお薬で、流通の状況は日々変わります。「いまの薬から変えたい」というご希望も、率直にお話しいただいて構いません。

ピル全般のご案内は ピル(低用量ピル)、通院が難しい方は オンライン診療 のページをご覧ください。

よくあるご質問

マルシロン配合錠は、避妊のために処方してもらえますか?

いいえ。マルシロン配合錠の効能・効果は「月経困難症」のみで、避妊は含まれていません。添付文書の重要な基本的注意にも「本剤を避妊目的で使用しないこと」と記載されています。避妊を目的とする場合は、自費診療の経口避妊薬(OC)としてのご相談になります。避妊をどうするかは、それ自体を診察でご相談ください。

本当に80日間、生理を来させずに続けられるのですか?

添付文書には「1日1錠を24〜80日間連続経口投与し、その後4日間休薬する」と記載されています。つまり80日は「必ず飲み続ける期間」ではなく「連続して飲める上限」です。連続して飲む期間が長くなるほど予定外の出血が起こりやすくなる面もあります。何日で休薬するかは医師が判断しますので、指示のとおりに服用してください。

マーベロンと同じ成分だと聞きました。同じお薬ですか?

有効成分の組み合わせ(デソゲストレルとエチニルエストラジオール)は同じですが、別のお薬です。マルシロン配合錠は効能・効果が「月経困難症」で、卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)の量は1錠あたり0.02mg、飲み方は24〜80日連続+4日休薬です。避妊薬として使われるマーベロンは効能・効果が「避妊」で、エチニルエストラジオールは0.03mg、21日連続+7日休薬という設計です。目的も量も飲み方も異なります。

シートにプラセボ錠(偽薬)は入っていますか?

添付文書の組成には、有効成分を含む錠剤が1種類だけ記載されており、包装は80錠(20錠のPTPシート×4)と記載されています。休薬期間は「飲まない日」として設けられる設計です。飲まない4日間を自分で管理する必要がありますので、飲み始めのタイミングや休薬の日付は、診察の際に確認しておくと安心です。

いま別のピルを飲んでいます。切り替えられますか?

切り替えるかどうかは診察のうえで医師が判断します。添付文書には、黄体ホルモンまたは卵胞ホルモンを含む薬剤(経口避妊剤等)を使用している場合は本剤の投与開始前に中止させることと記載されており、併用はしない前提です。いまの症状や出血の様子、これまでの経過を踏まえて考えますので、ご希望があれば診察の際にお伝えください。

服用中、どんな症状に気をつければよいですか?

添付文書では、緊急対応を要する血栓症の主な症状として、下肢の急激な疼痛・腫脹、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、四肢の脱力・麻痺、構語障害、急性視力障害などが挙げられています。これらの症状があらわれた場合は、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診してください。頻度の高い副作用としては月経中間期出血と悪心(吐き気)が5%以上で報告されています。出血が長く続く場合や気になる症状があるときは、処方を受けた医療機関にご相談ください。

まとめ

  • マルシロン配合錠は、2026年6月19日に承認され、2026年8月13日に薬価基準へ収載された月経困難症のお薬です(製造販売元:オルガノン株式会社)
  • 有効成分はデソゲストレル0.15mg+エチニルエストラジオール0.02mg。卵胞ホルモンが0.02mgの超低用量に相当します
  • 最大の特徴は飲み方。「24〜80日間連続して飲み、その後4日間休薬する」——休薬の時期を幅のなかから決められる設計です
  • 効能・効果は「月経困難症」のみ。避妊は含まれていません(添付文書に「本剤を避妊目的で使用しないこと」と記載)
  • いちばん多い副作用は月経中間期出血(50.7%)。約半数に予定外の出血が報告されています
  • 重大な副作用として血栓症(1.0%)の記載があります。ふくらはぎの急な痛み・むくみ、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛などがあらわれたら、直ちに服用を中止して救急医療機関へ
  • 処方は医師の判断によるものです。自己判断で始めたり、やめたり、飲み方を変えたりしないでください

レディースクリニックなみなみでは、産婦人科専門医が、症状とご希望をうかがったうえでお薬を一緒に選んでいます。「新しく出た薬について聞いてみたい」という段階のご相談も歓迎しています。どうぞお気軽にお声がけください。

クリニックなみなみ 院長 叶谷愛弓

執筆者兼監修者プロフィール

レディースクリニックなみなみ
院長 叶谷愛弓

東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。

資格

  • 医学博士
  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
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参考文献

  1. マルシロン配合錠 添付文書(2026年6月作成・第1版). オルガノン株式会社 (2026). https://organonpro.com/ja-jp/product/mercilon/
  2. マルシロン配合錠 薬価基準収載のご案内. オルガノン株式会社 (2026). https://organonpro.com/ja-jp/product/mercilon/
  3. 薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和8年8月13日適用). 厚生労働省 (2026). https://www.mhlw.go.jp/topics/2026/04/tp20260401-01.html
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