執筆者兼監修者プロフィール
東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。
資格
- 医学博士
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
- FMF認定超音波医
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「ボンジェスタはなぜ日本で承認されていないの?」というご質問をよくいただきます。海外では妊娠中の吐き気・嘔吐の治療薬として承認されている国が多い一方、日本ではまだ承認されていません。この記事では、国内で未承認になっている理由と、未承認の薬を医師が処方するときの仕組み、知っておいてほしい注意点をまとめます。
ボンジェスタは日本では「未承認」の薬です
ボンジェスタは、抗ヒスタミン薬のドキシラミンコハク酸塩とビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)を組み合わせた飲み薬です。米国では2016年に、妊娠中の吐き気・嘔吐の治療薬としてFDA(米国食品医薬品局)の承認を受けています。日本では医薬品医療機器等法(薬機法)上の承認を受けていないため、薬局やドラッグストアでは買えません。医療機関で処方する場合は、医師の判断で海外から輸入したものを自費で処方します。
なぜ日本で承認されていないのか
日本で薬が承認されるには、製薬会社が国内で必要な試験を行い、承認申請をして、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の審査を受ける必要があります。ボンジェスタはこれまで、日本で承認申請が行われていませんでした。薬の有効性や安全性が否定されたから承認されていない、ということではありません。
海外で使われている薬が日本ではなかなか使えない状態は「ドラッグラグ」と呼ばれます。開発や申請にかかる費用・期間に対して国内の市場が見込みにくい、などの理由で、海外の製薬会社が日本での申請を行わないことがあります。日本ではこれまで、妊娠中の吐き気・嘔吐(つわり)を適応とする承認薬がない状態が続いてきました。
国内での開発の動き
報道や英文の共同発表によると、2025年12月、持田製薬は開発元であるカナダのDuchesnay(デュシュネイ)社と、ボンジェスタの日本での開発・販売に関する契約を結びました。日本産科婦人科学会の要望を受けて厚生労働省が開発企業を公募していた経緯があると報じられています。今後は国内での臨床試験と承認申請が必要になるため、承認・発売の時期は現時点では決まっていません。
未承認の薬を医師が処方する仕組み
日本で未承認の薬でも、医師が患者さんの診療に必要と判断した場合には、医師の責任のもとで海外から輸入し、処方することが認められています。この場合は保険が使えないため、自費診療になります。
ご自身でインターネットの個人輸入サイトから購入する方法とは異なり、医師が症状や妊娠週数、ほかに飲んでいるお薬を確認したうえで処方し、服用中の相談も受けられます。飲み方や副作用については「ボンジェスタの飲み方と副作用」で詳しく説明しています。
未承認薬で知っておいてほしいこと
海外の臨床試験や使用経験で、胎児への影響について大きな問題は報告されていません。ただし、すべての方に影響がないことを保証するものではありません。
国内で承認された薬で重い副作用が起きた場合は、国の「医薬品副作用被害救済制度」で医療費などの給付を受けられることがあります。ボンジェスタのような未承認の薬は、この救済制度の対象外です。服用するかどうかは、こうした点も含めて医師と相談して決めてください。どんな人に効果が期待できるかは「ボンジェスタの効果・安全性」の記事をご覧ください。
よくある質問
ボンジェスタは日本でいつ承認されますか?
国内での開発契約が結ばれたことは報じられていますが、承認には国内での臨床試験と審査が必要です。承認・発売の時期は現時点では決まっていません。
未承認ということは、効果や安全性に問題があるのですか?
未承認は、日本で承認申請と審査が行われていないという意味で、有効性や安全性が否定されたという意味ではありません。海外の臨床試験や使用経験で、胎児への影響について大きな問題は報告されていません。ただし、すべての方に影響がないことを保証するものではありません。
未承認の薬は保険で処方してもらえますか?
いいえ。未承認の薬は保険が使えないため、自費診療になります。
副作用が出たときは救済制度を使えますか?
未承認の薬は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。気になる症状が出たときは、すぐに処方した医師にご相談ください。
当院での処方について
当院では2025年2月からボンジェスタを取り扱っており。ビデオ・電話のオンライン診療でご相談を受けています。料金・処方の流れはボンジェスタ(つわりの飲み薬)のページをご覧ください。
つわりがつらいときは、我慢せずにご相談ください。当院では妊婦健診と同じクリニックで、つわりの診察や、飲み薬ボンジェスタ(国内未承認・自費)のオンライン処方(料金・処方の流れ)にも対応しています。
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執筆者兼監修者プロフィール
東大産婦人科に入局後、長野県立こども病院、虎の門病院、関東労災病院、東京警察病院、東京都立豊島病院、東大病院など複数の病院勤務を経てレディースクリニックなみなみ院長に就任。
資格
- 医学博士
- 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
- FMF認定超音波医
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参考文献
- Bonjesta (doxylamine succinate and pyridoxine hydrochloride) prescribing information, U.S. FDA
- Driven by a common vision, Mochida Pharmaceutical Co., Ltd. and Duchesnay Inc. sign a partnership to help address the issue of drug gap in Japan(2025年12月・Duchesnay社発表)
- 医薬品副作用被害救済制度、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)
- 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ、厚生労働省


