HPVワクチンは、将来の健康を守る大切な予防接種です。思春期の女の子から大人の女性までHPVワクチンの接種を行っています。公費対象(小6〜高1女子・キャッチアップ世代)の方は無料で接種できます。安心して予防接種を受けましょう。
HPV
子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染することで引き起こされる病気です。HPVには100種類以上の型が存在し、そのうちいくつかが子宮頸がんの原因となります。特に、16型と18型は、子宮頸がんの大部分を担っています。HPV ワクチンは、HPVによって発症する子宮頸がんに対する予防として開発されました。
現在主に使用されているワクチンは、以下の3種類となります。
ワクチンの種類
ガーダシル
4価ワクチン
(6, 11, 16, 18型)
尖圭コンジローマを予防できる低リスク型HPV(6、11型)に加えて、子宮頸がんへの移行リスクが高い高リスク型HPV (16、18型)に対応しています。
シルガード
9価ワクチン
(6, 11, 16, 18, 31, 33, 45, 52, 58型)
ガーダシルと同様に低リスク型のHPVに対応している他、高リスク型HPVへの対応数は4価よりも多く、より子宮頸がん予防効果が高いワクチンになります。
接種スケジュール
ガーダシル、シルガードのワクチン接種のスケジュールです。

公費によるワクチン接種
国からの助成により、HPVワクチンを無料で接種することができます。
・対象年齢
小学校6年生~高校1年生相当の女子
・キャッチアップ接種
次の2つを満たす方はあらためて公費で接種の機会が設けられます。
期間は、令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間となります。
- 平成9年度生まれ~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女子
- 過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない
日本ではHPVワクチン接種後に手足の痺れやけいれん、運動障害などが現れたという報告が多数報道され、公費によるワクチン接種が中止されていた期間がありました。そのためワクチンの接種が諸外国に比べて大幅に遅れている現状があります。
現在、HPVワクチンと上記の症状に因果関係はないとされており、予防接種ストレス関連反応(ワクリン接種によるストレスに関連した一連の反応)であったと考えられています。
ワクチンは、HPV感染の予防に役立ち、子宮頸がんのリスクを大幅に減少させることができます。接種を検討されている方は、ご自身の状況に合わせて最適なワクチンを選択することができます。健康な未来のため、ワクチン接種のご相談をお待ちしております。
ワクチンの接種費用
HPVワクチン:ガーダシル (4価) | 単回 | ¥17,600 |
HPVワクチン:シルガード (9価) | 単回 | ¥30,800 |
麻疹風疹(MR)ワクチン | ¥9,900 | |
風疹ワクチン | ¥7,700 | |
インフルエンザワクチン | ¥4,400 | |
帯状疱疹ワクチン | ¥22,000 |
よくある質問
HPVワクチンは男性も打った方が良いのでしょうか?
HPV感染は性交渉により男女間で感染を繰り返すため、男性にワクチンを接種することで感染の広がりを抑えることができます。欧米諸国では公費接種が行われています。日本では、2020年12月から任意接種で男性が4価ワクチンを受けられるようになりました。レディースクリニックなみなみでは男性の接種も歓迎しております。
HPVワクチンを打ったら子宮頸がん検診は受けなくてもいいですか?
ワクチンを打ったからといって、必ず子宮頸がんの発症がなくなるとは限りません。 抗体がつかなかったり、抗体がなくなることもあります。ワクチンを打ったとしても定期的な子宮頸がん検診は行うようにしてください。
すでに性交渉経験があります。今更HPVワクチンを打っても遅いですか?
HPVは100種類以上の型があると言われており、一つの型に感染していたとしても他の型に感染していない可能性もあります。そのため、性交渉経験があったとしてもワクチンの効果が全くないわけではありません。
小学校6年生~高校1年生相当の女性は公費によって無料で接種が可能です。将来のためにもきちんと接種しましょう。これを機会にレディースクリニックにいちど来てみてください。キャッチアップ接種の方で対象になるのかわからない方もLINEなどで気軽にお問い合わせください。