GSMは閉経後に起こる腟や外陰部の症状、尿のトラブルなどを総称した疾患です。当院ではGSMに対してインティマレーザーを行うことができます。
こんな方はまずはご相談を!
まずはご相談ください。
- 閉経前後で腟、尿道周囲に違和感や何かしらの問題を感じている方
- 外陰部の違和感などで泌尿器科を受診したが症状が改善しなかった方
- インティマレーザーに興味がある方
GSMとは
GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause:閉経後尿路性器症候群)は、閉経後の女性に多く見られる症状のことを表す新しい概念です。閉経とは、卵巣の活動が消失し月経が来ない状態が12ヶ月以上続くことを指します。この時期に、女性ホルモンであるエストロゲンが減少することで、腟や尿道などの泌尿生殖器にさまざまな変化が起きます。かつては、萎縮性腟炎と呼ばれていた疾患が該当しますが、腟だけの症状にとどまらずさまざまな症状が出現することからこのような症候群が提唱されるようになりました。
GSMの原因
- エストロゲン(女性ホルモン)の低下
- 加齢
エストロゲンは、女性の体の多くの部分に影響を与える重要なホルモンです。
特に、腟や膀胱に作用して細胞の増殖や成熟を調整しているため、閉経後のエストロゲンの低下は泌尿生殖器組織に大きな影響を与えます。
また、加齢に伴い腟や外陰部の粘膜が薄くなり弾力性を失うため、腟内フローラに変化を与え、乳酸菌が消失し腟炎を繰り返すようになります。
GSMの症状
GSMの症状としては大きく3つに分けられます。
- 腟症状:腟の乾燥、灼熱感、かゆみ、痛み、出血
- 性機能症状:性交痛、性的快感の減少、性欲の減退
- 排尿症状:頻尿、排尿時痛、繰り返す膀胱炎
閉経女性の50%以上に上記いずれかの症状が存在すると言われており、症状は進行性です。
GSMで行われる治療
GSMの治療としては下記が推奨されます。
外陰部のスキンケア
頻繁なウォシュレットの使用や洗いすぎには注意です。
外陰部のスキンケアは非常に大切で、乾燥を防ぐためには体用の保湿剤でも問題ありませんのでぜひ塗るようにしましょう。当院では医療機関限定販売のクリームや当院オリジナルクリームの販売を行うことを検討しています。
性交渉時の潤滑剤の使用
摩擦を減らして痛みをなくすために適宜、ゼリーなどの使用はとても効果的です。
女性ホルモン剤の腟内投与及び全身投与
女性ホルモンを補充することも有効です。日本では女性ホルモン入りの腟剤を使用することが多く、これらは局所のみに効果を示すので全身的な副作用の心配はありません。腟剤で効果がなければ、女性ホルモンの全身投与も行うことがあります。
インティマレーザー
上記治療でも効果がなかった場合は、レーザーを外陰部や腟内、尿道に照射することで各種症状を改善させることができます。インティマレーザーは、腟粘膜や尿道粘膜のコラーゲン増生を促進し、ふっくらさせる効果があります。腟を若返らせることで、腟の乾燥感や灼熱感、かゆみはかなり改善されます。さらに、腟の引き締め、腹圧性尿失禁にもかなり効果的であるため、GSMの特徴である症状全てを改善させることが期待できます。
インティマレーザーは自費で高価な治療になりますが、GSMにはとても有用です。今までGSMの治療は外陰部の保湿や女性ホルモン入りの腟剤を挿入するなどの方法しかとることができなかったため、効果を感じられない方も多くいらっしゃいました。インティマレーザーの登場によって、閉経後の多くの女性の悩みを改善することができると感じています。お悩みの方はぜひご相談くださいね。
当院のGSMの特徴
インティマレーザーまで完備!
目黒区内の産婦人科としては初めてインティマレーザーを導入しています。レーザーをあてて終わりだけでなく、前後に伴う診断や治療、その後の経過観察など専門施設だからこそ自信を持って行うことができます。外陰部や腟の専門家であり、日々診断や治療に当たっている産婦人科がインティマレーザーを行うことに意義があると考えます。
よくあるご質問
GSMは治りますか?
女性ホルモンの低下が原因なので、完治というよりはうまく付き合っていくものと考えていただいた方がいいです。保湿剤や女性ホルモンの補充、インティマレーザーなどを定期的に行うことで症状を改善させます。
外陰部は普通のボディーソープで洗っていいのですか?
外陰部や腟内は乳酸菌がいることで弱酸性に保たれています。一般的なボディーソープですと弱酸性の環境が壊れてしまうことがあります。外陰部は水やお湯だけで洗うことで十分ですが、デリケートゾーン専用のソープを使用しても良いです。
インティマレーザーは当日すぐに施術してもらえますか?
基本的には予約制ですので、当日施術は難しいかと思いますが、時間の空きがあれば行える可能性がありますのでご相談ください。
GSMは2014年に国際女性性機能学会と米国の更年期学会が提唱した新しい疾患概念です。実はかなり多くの女性がGSMに悩まされていることがわかってきました。