レディースクリニックなみなみではプライバシーに配慮した性感染症治療を行っています。
みなさんの気持ちに配慮して、できるかぎり通院回数を減らす工夫をしています。結果説明の受診はオンラインでも可能ですよ。性病も症状がある場合は自費診療ではなく、保険診療が可能です(費用がだいぶ異なります)。
性感染症とは
性交渉で感染する病気を総称して性感染症と呼びます。
様々なウイルス、細菌、原虫などが性交渉時に、性器、泌尿器、肛門、口腔、皮膚に接触して感染します。症状は軽かったり、気が付かずにパートナーにうつしてしまうこともあるので注意が必要です。治療薬でよくなるケースがほとんどですが、必ず陰性を確認するまでは性交渉しないようにしましょう。
クラミジア感染症
感染者数が最も多い性感染症で、クラミジア・トラコマティスという細菌によって生じます。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- おりものが臭い
- おりものが多い
- のどの違和感、のどが痛い
- 尿道に違和感がある
検査
腟や咽頭をぬぐって調べる検査方法を用いています。
治療
飲み薬を1日だけ服用します。2〜3週間ほどしてから再検査します。
パートナーの方も必ず治療するようにしてください。
クラミジアは単なる性感染症というだけではなく、卵管炎・卵巣炎・骨盤腹膜炎・不妊症・子宮外妊娠の原因にもなるので注意が必要です。早めに検査・治療しましょう。
淋菌感染症(淋病)
淋菌(Nisseria gonorrhoeae)という細菌によって生じます。
感染確率が非常に高い(20〜30%)のが特徴です。様々な症状を引き起こしますが、女性は自覚症状がなかったり、症状が自然消失することもあり注意が必要です。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- おりものが臭い
- おりものが多い
- のどの違和感、のどが痛い
- おしっこをするとき尿道に違和感がある
- 発熱、下腹部痛、吐き気
検査
腟や咽頭をぬぐって調べる検査方法を用いています。
治療
注射・点滴によって治療します。治療から4週間後に再検査します。
淋菌は耐性菌が存在するので、点滴薬の選択が重要です。クラミジアと同時感染の場合も多いので注意が必要です!
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルス(HSV)1型と2型による感染症です。一度感染すると体内(神経節)に潜伏し続けます。免疫力が低下すると症状を繰り返します。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- 陰部にみずぶくれができる
- 陰部が痛い
- 発熱がある
- おしっこをするとき尿道に違和感がある
検査
皮膚の状態の観察、必要であれば皮膚の擦過(一部皮膚をこする)検査を行います。
治療
7日程度抗ウイルス薬を内服します。
再発を繰り返す方(年間6回以上)には再発抑制療法という抗ウイルス薬を6ヶ月程度内服する治療もありますのでご相談ください。
梅毒
Treponema pallidumによる感染症です。症状がでても自然に回復し、潜伏期間が長いため、未治療で放置すると晩期梅毒と言われる治療が困難な状態になることがあります。
最近増加している性感染症の一つです。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- 陰部、口唇にしこり、赤みがある
- リンパ節が張っている感じがある
- 全身、手のひらに赤いぶつぶつがある
検査
採血検査で行います。
治療
7日程度抗ウイルス薬(ペニシリン)を内服します。単回投与で終了する注射薬(ステルイズ)も検討できます(在庫確保の必要があります)。
2010年以降感染者数が増加しており、2022年には過去最高数になっています。症状が消失しても潜伏期間をあけて再度症状が出てくることもあるので注意が必要です。
尖圭コンジローマ
ヒトパピローマウイルス(6・11型)による感染症です。子宮頸がんのウイルスとは型が異なります。痛みやかゆみがないので放置されやすいですが、放置すると治療が困難になってしまいます。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- いぼが性器や肛門にできる
- いぼがカリフラワーのようになっている
検査
視診で判断します。
治療
塗り薬が第一選択ですが、治りにくい場合は液体窒素による凍結療法、外科的切除、レーザーによる切除などを行います。子宮頸がんワクチンであるガーダシル(4価)やシルガード(9価)は、尖圭コンジローマの原因であるHPVにも効果があるため予防になります。
3ヵ月以内に30%弱が再発すると言われています。絶対的な治療法は残念ながらありませんが、根気強く治療を行うことが大切です。
トリコモナス
Trichomonas vaginalisによる感染症です。男性はほとんど症状がなく、女性に多い疾患です。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- おりものが増えた
- おりものが黄緑色で泡沫状
- 陰部のかゆみ
- おしっこをするときの違和感・痛み
検査
腟ぬぐい液で検査します。
治療
内服薬を10日間継続します。腟錠を使用することもあります。
性行為だけではなく、下着やタオル、浴槽などを通じた感染もあるため注意が必要です。
HIV(AIDS)
Human Immunodeficiency Virusによる感染症です。発症するとAIDSという状態になり、免疫力の低下をきたします。最近では内服薬でAIDS発症をほぼ100%抑えることができるようになりました。
症状
以下の症状がある方は早めに受診ください。
- 発熱、喉の痛み(インフルエンザに似ている)
- 皮疹
- 倦怠感
検査
採血で検査します(リスクのある行為から約10日後から受けられる検査や、1〜3か月後に受けられる検査があります)。
治療
HIV自体を身体から完全に消失させる治療は現在のところありません。ウイルス量を抑えて、エイズ発症を抑えます。1日に1~2回、1回1~2錠のお薬を服用します。
※当院では治療に関しては、患者さまのご希望を伺いながら他の医療機関をご紹介いたします。
HIVは感染力の弱いウイルスなので、性行為以外の日常的な生活での接触では感染しません。
よくあるご質問
先生は女性ですか?
現在、院長をはじめ女性医師の診療になります。
個人情報(保険証)を出したくありません。
自費診療で対応いたします。事前に料金などの説明をしますのでLINEアカウントでご相談ください。
会社にばれませんか?
受診内容はわかりません。保険証を使用した場合も当院は婦人科ですので性感染症かはわかりません。
複数の疾患の検査を一度にできますか?
はい、可能です。性感染症は複数かかることが多いので検査は一度におこなうことも多いです。
受診回数を減らせませんか?
はい、可能です。検査などどうしても来院が必要なとき以外はオンライン診療で受け付けます。
性感染症はパートナー、友達に相談しにくい疾患の代表例です。当院では「呼び出しは番号で」、「結果はオンラインでも可能」など極力受診にストレスがかからないように工夫しているのでぜひご相談くださいね。